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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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ミレニアム・ゴジラ・シリーズを観る 後編 『ゴジラFINAL WARS』など

続き

4.『ゴジラ×メカゴジラ』 2002 ★★☆
またまた話はリセットされ、1954年の初代ゴジラ以外はなかった設定。併映の「ハム太郎」のため、上映時間が15分ほど短くなっている。
ゴジラ(初代ゴジラとは別の個体)はたびたび日本を襲っているという設定で、その他にもモスラやガイラなどの怪獣が過去にたびたび現れ、
自衛隊はメーサー光線部隊を発達させたという設定もある。

今回は初代ゴジラの骨からDNAを取り出し、生体ロボットであるメカゴジラ(映画では(「機龍」と呼ばれている)を作ってゴジラと闘わせるというもの。
「メカゴジラ」としなかったのは、自衛隊の武器や乗り物のネーミングがふつう日本語だからだろうか。
主人公は釈由美子。上司を自分のミスによってゴジラによって殺され、個人的にもゴジラを恨みに持っている。
現れたゴジラとメカゴジラは対戦するも、ゴジラから作ったロボットなので大暴走して町を破壊し始めるという、トホホな状態になってしまう。
このあたりは「マジンガーZ」大暴走を思い出した。
ゴジラ映画としては、平均点の出来。


5.『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』 2003 ★★★
ミレニアムシリーズでは、唯一前作からの続きになっている。
また昭和の『モスラ』の続編にもなっていたり、カメーバが登場するなど、微妙に過去の東宝特撮作品にも関わり合いがある。

機龍(メカゴジラ)の操縦士たちの確執と、モスラのサイドストーリーが盛り込まれ、これはこれでうまく機能している。
モスラの言い分は、「死んだものを甦らすのは自然の摂理に反すること。ゴジラはモスラが倒すので、(ゴジラの骨から作った)メカゴジラは廃棄してほしい」。
親モスラはゴジラとの戦いで死亡するが、幼虫がゴジラを倒すのは、『ゴジラ対モスラ』と同じパターン。
ラストは、機龍が動けなくなったゴジラを日本海溝へ連れて行き、共に海の底へと消えていく。


6.『ゴジラFINAL WARS』 2004 ★★★
この映画が公開された時、ようやく息子が映画館へふつうに行けるような歳(五歳)になったので、大晦日の昼の回に一緒に行って見た。
息子はビデオではなく、映画館で観るゴジラ初体験。
大晦日の昼間にどんな客が来ているのかと場内を見渡すと、僕のような父子連れが四組、
そしてジージャンズ(もとオタク中年、なぜかいつもジージャンを着ている)らしき男性たちが、ぱらぱと数人。
主演はTOKIOの松岡だが、女性客動員にはまったく貢献していないようだ。

ゴジラシリーズ最終作と銘打って製作されたこの映画は、閉店セールとばかりに歴代怪獣をじゃんじゃか出し、派手な怪獣バトルを繰り広げる。
今までの設定もリセットされ、舞台も近未来のSFタッチ。
近未来の地球では、怪獣がたびたび現れて人類を脅かしており、それと闘うため組織されたのが超能力を持つミュータント軍団。
かろうじて宿敵ゴジラを南極の氷の中に閉じ込める。
その後、地球にUFOが飛来し、地球の平和のために怪獣たちを退治したというX星人が現れる。
ところがそれはウソで、彼らの目的は地球人を家畜として収穫することだった。
彼らの正体に地球人が気づくと、今度は怪獣たちをコントロールして地球の文明を破壊しようとするX星人。
地球人はゴジラを復活させて対抗する。

基本的な話は昭和ゴジラシリーズの『怪獣大戦争』と『怪獣総進撃』がベースになっており、
それにマトリックスやXメン風の、アメコミ風アクションを取り入れたもの。
話としては平成以降の「リアル志向」ではなく、昭和のSFドラマ色が濃厚。
というのも監督の北村龍平が、一番好きなゴジラ映画として『ゴジラ対メカゴジラ』をあげていることからもわかる。
なので登場する怪獣たちも、ゴジラファンからすると「何で?」というものばっかり。
エビラ、カマキラス、クモンガ、キング・シーサーはないだろと突っ込みを入れたくなる。

正直言って、劇場で見たときは僕は大不満だった。「こんなのはゴジラ映画じゃない!」
まず、ミュータント軍団と宇宙人たちの、アメコミ風アクションシーンが多く(上映時間もゴジラ映画最長の2時間超)、ときどきゴジラ映画であることを忘れてしまう。
あまりゴジラ愛を感じられないのだ。怪獣バトルも昭和に戻ったかのような、ふざけたものもあり。またCGですばやく動く、怪獣たちにも違和感を覚えた。
CGですばやく動くカマキラスに息子が劇場で大きな声で「カマキラス早いっ!」と叫ぶと、場内失笑。ジージャンズ、そうだとばかりにうなづく。
松岡とケイン・コスギのバイクアクションはもういいから、早くゴジラを見せろと場内の男どもはみな思っていたに違いない。
たとえは悪いが、ストリップを見に行ったのに、前座の芸人の芝居がなかなか終わらずに、じりじりしている感じか。
ゴジラファンには、『ゴジラ対ヘドラ』が好きなものが多く、ヘドラには思い入れがあるものも少なくないが、それがあっさり投げ飛ばされて終わりなのもがっかりだ。
ガイガンはいいが、最後のモンスターXのデザイン(変身後のカイザーギドラも)よくない。
ミニラは出すな! くだらないギャグは禁止! と画面にいちいち文句や突込みを入れながら観たゴジラ映画はこれが初めてだ。

ラスト、すべての怪獣を倒したゴジラは、ミニラを引きつれ、また海の向こうへと去っていく。
今度はまたいつ柴又、いや日本に帰ってくるのだろうか。さらば寅次郎。。
そのゴジラの後姿に、息子が場内に響き渡るような大きな声で叫んだ。
「ゴジラ、生きているよ。ファイナルじゃないじゃない!」

時間がたって改めて見ると、そんなに悪い作品じゃなく、これはこれでいいのかなと思えるようになった。
ちょっとシリアスになりすぎた、ミレニアムゴジラ・シリーズとは一線を画したいのだと。
これはこれで番外編と思って楽しむには、いいと思う。現に息子は、ゴジラシリーズの中ではこの映画が一番好きなんじゃないかな。

さらばゴジラ。
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by mahaera | 2009-01-11 19:31 | 映画のはなし | Comments(0)
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