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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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マーティン・スコセッシのブルースプロジェクト 「ゴッド・ファーザー&サン」

今回はシカゴ・ブルースとヒップホップがテーマのドキュメンタリー。ヒップ・ホップグループのパブリック・エネミーのメンバーがリスペクトするシカゴ・ブルースの巨匠マディ・ウォーターズ。その彼が60年代に出して不評だったというアルバム「Electric Mud」の再演をクライマックスに、チェスレーベルの数々のヒット、そして現在につながるシカゴ・ブルースの歴史をたどる。

 ブルースに詳しくない僕でも、ザ・ローリング・ストーンズのバンド名がマディ・ウォーターズの曲の「ローリング・ストーン」から取ったことは知っているし、またストーンズの二枚目のアルバムがシカゴのチェス・スタジオで録音されたこと、たしかブルース時代のフリートウッド・マックもチェスで録音したことは知っている。

 マディ・ウォーターズの姿を初めて見たのは、映画『ラスト・ワルツ』。そこでの「アイム・ア・マン(マニッシュ・ボーイ)」はまさに貫禄といった歌で、僕は画面に引き込まれた。本作では「フーチークチーチーマン」(ほぼ同じ曲だが)の映像が流れる。あとはオーティス・ラッシュの演歌チックなスローブルースや、初めて見た動くウィリー・ディクスン(ツェッペリンがカバーしていた)、女性ブルース歌手ココ・テイラー、マジック・スリム、ここにも登場(で出しゃばり)のアイク・ターナー、あとはまだやっていたドラマー&ボーカルのサム・レイ(ポール・バターフィールドのバンドが有名だが、僕にとってはニューポート・フォーク・フェスでディランのバックをやった人)と名前は知っていたぐらいの人たちが次々と登場。ディランをフォーク畑の人と思っている人は多いけど、こうしてみるとかなりエレクトリックブルースの影響を受けていたことがわかった。

 「Electric Mud」の再演では、マイルスのグループで変てこなギターを弾いていたピート・コージーが登場。動くピート・コージーも初めて見た。それにフィル・アップチャーチも。というわけで、本作はこのシリーズの中でもかなり楽しめた。たぶんロックを聴きなれている耳には、すんなり聞ける音楽だからだろうか。「Electric Mud」の曲にラップを乗せるという試みも、かっこいい。リズムを聴いているだけで、気分がいい。今度CDを探してみよう。
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by mahaera | 2008-09-23 10:17 | 映画のはなし | Comments(0)
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