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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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観ました! ザ・ローリング・ストーンズ『シャイン・ア・ライト』その2


キースのコーナー終了。場内暗転した中で、お馴染みのパーカッションのイントロ。ライブ後半戦、14曲目は「悪魔を憐れむ歌」だ。ステージにミックの姿はない。どこから出てくるの?と思っていると、客席後方のドアが開き、まぶしいライトをバックにしたミックがそこに立っていた。通路を通ってミック舞台へ。後半でキースのソロあり。観客、盛り上がる。フーッ、フーゥ!

15曲目、ここで最後のゲスト。クリスティーナ・アギレラ登場。ミックと掛け合いで歌うは「リヴ・ウィズ・ミー」。これも名盤「Let It Bleed」からの選曲。ルックスはかなり違うんだけど、アギレラの動きは何となく、ティナ・ターナーの動きを彷佛させる。腰に手を回したりと恒例のセクシー絡みあるが、なんか「芸風」という感じで、それほどいやらしくない。
実際のライブでは、この後に初日は「黒くぬれ!」、2日目は「ホンキー・トンク・ウイメン」を演奏したが、映画ではなぜかカット。

16曲目はあのイントロが。「スタート・ミー・アップ」だ。リアルタイムで聴いたときは、それほどいい曲だとは思わなかったが、年月を重ねて行くうちに、確実にかっこいい曲になっていった。音もオリジナルとはほど遠い、いいひずみ具合だ。

前にも書いたが今回のミックスでは、ベース、キーボードやブラスなどのサポートメンバーの音量は控えめ。そうしたバランスのアルバム『ア・ビガー・バン』のツアーということもあるのだろうが、ギターバンドとしてのストーンズを前面に出しており、それがワイルドでかっこいい。スライドさせてコードへ行くところでちょっとリズムが悪かったりするところをカメラはアップで押さえ、わざわざミックスでその部分を強調していたりするのだが、そこがまたかっこいい。今までのライブアルバムに比べると、リズムやバランスが悪いかもしれない。リズムが悪いといっても下手というのではなく、リズムマシーンとかスタジオミュージシャンの叩く無個性なドラムじゃないという褒め言葉だ。そんな域に達しているストーンズを見ていると、もしビートルズがまだ活動していたら、ひとまわりしてこんな感じのバンドになっているんじゃないかと感じた。ちょうど「レット・イット・ビー」のアップル屋上ライブのような、ドライブ感なのだ。

本編終了。ここからアンコール2曲。まずは「ブラウン・シュガー」。ストーンズ屈指の名曲。ロニーのギターソロ。観客大盛り上がりの、イェーッ、イェーッ、イェーッ、フゥー! そして低音弦強調のリフにした「サティスファクション」。試写場大盛り上がりと書きたいところだが、体を揺らす人もいない。残念。僕だけ興奮状態でライブ終了。

バックステージへ駆け込むメンバー。狭い通路にスタッフやらカメラがひしめいている。スコセッシの姿も見える。いつのまにか画面は通路をいく、メンバーの主観カットになっている。裏口のドアが開く。外に待ち構えている群衆。そしてライトとカメラを従えたスコセッシが「撮れ!撮れ!」と煽っている。カメラはコンサート会場の看板を映し、ニューヨークの空へと舞い上がって行く。そこに映画のタイトルにもなった「シャイン・ア・ライト」が被さる。初日の10曲目に「Faraway Eyes」の代わりにやった『メインストリートのならず者』からの曲だ。
こうして映画「シャイン・ア・ライト」は幕を閉じる。

日本公開は12月5日、TOHOシネマズ系で公開。それまでサントラ版で楽しんで下さい。
by mahaera | 2008-09-06 22:48 | ぼくの音楽・バンド活動 | Comments(0)
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