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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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10月公開 お勧め映画 『母なる証明』 『戦場でワルツを』 

『母なる証明』 10月31日公開 ポン・ジュノ監督 ★★★★

 長編デビュー作『ほえる犬は噛まない』で早くも才気を感じさせた韓国のポン・ジュノ監督。まだ30代になったばかりで、2作目の『殺人の追憶』は大ヒット。その演出力から「韓国のスピルバーグ」とも言われた(シリアスな中に笑うに笑えない微妙な不快なギャグを入れるのは似ている)。『殺人の追憶』は韓国映画という枠をとってもサスペンス映画の傑作(見ていない人は必見!)。連続殺人を追う刑事ドラマだが、随所に笑いをとるのがこの人の作風。続く長編第三作『グエムルー漢江の怪物―』は、「こんなものが見たかった」という怪獣映画。今回、長編第4作目であるこの新作に期待が集まるのも無理はない。

 純粋だが頭が弱いひとり息子トジュンと二人暮らしの母親が主人公。ある日、その息子が女子高生殺人事件の犯人として逮捕される。殺人事件など滅多にない田舎町。警察は息子を犯人と決めつけ、他に犯人を探そうともしない。母親は最初、弁護士に事件の解決を頼むが、弁護士も有罪を疑わない。ついに母親は自分の力で真相を解こうとする。

 ミステリーなのでこれ以上の展開は書けないが、随所に「笑い」はあるものの、全体としてかなりへヴィな話だ。純粋だが頭が弱い、子どものような息子を守るため、母親はさまざまな行動をとる。謎解きよりも、観客はその母親と一緒になり、ハラハラドキドキする。たぶん、今回お手本にしたのはヒッチコックだ。「犯人は誰か」というより、ふつうの人が窮地に陥り、起こす行動が焦点だ。うーん、これ以上書けないのが残念。でも今年の映画ベストテンに入るだろうなあ。

 
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『戦場でワルツを』 10月下旬シネスイッチ銀座公開 アリ・フォルマン監督 ★★★★

昨年度のアカデミー外国語映画賞を『おくりびと』と競ったイスラエル映画。イスラエルのレバノン侵攻時に起きた虐殺事件をベースに、実際の人物たちのドキュメンタリーをアニメ化した意欲作。実写ではなくアニメにしたことにより、戦争のファンタジー感(非現実感)を見事に描いている。イスラエルとレバノンは隣同士の国。東京に住んでいる男が、静岡に戦争に行くぐらいの距離だ。本作でも昼間は戦友たちが死んでいく戦闘を行い、同じ夜にいつも行くクラブで踊っている非現実を主人公は感じる。
詳しくは以下のHPにレビューを載せているので見て欲しい。これも、今年のベストテン候補の佳作だ。

旅行人「旅シネ」HP
http://www.ryokojin.co.jp/tabicine/waltzwithbasir.html
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by mahaera | 2009-10-13 00:34 | 映画のはなし | Comments(0)
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