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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画批評 『パチャママの贈りもの』

『パチャママの贈りもの』 2009年/日本、アメリカ、ボリビア 松下俊文監督
12月19日よりユーロスペースにて

観たのはちょっと前だが、そろそろ公開も近づいたので、ブログでも紹介したい作品だ。

舞台は、南米ボリビアのウユニ塩湖。
その果てしなく続く塩の大地で働いている親子がいる。
先住民の少年コンドリは13歳。家族の愛に育まれ、仲の良い友だちと遊び、のびのびと育っている。
大好きだった祖母の死、町へ移住していく友だち…。
そんな日々が過ぎていく中、コンドリは初めてのキャラバンの旅に出ることになった。
リャマに塩の塊を積み、高齢の祖父に代わって父と2人で、アンデスの山道を3ヶ月も旅するのだ。
ポトシ鉱山での悲しいできごと、リャマの盗難、脚を折ったリャマ…。
やがて、祭りでにぎわうマッチャの村に着いたコンドリは、山里からやってきた少女に出会う。

調べてみるとウユニ塩湖は、海抜3700mという高地にある
南北約100km、東西約250kmの世界最大の塩湖。

キャラバンを通していろいろな出来事が起き、少年が成長していくというのは、
昔からよくあるパターンだが、本作では、大きな事件も少なく、少年が危機的状況に陥ることもない。
語り口は淡々としたもので、説明過剰もない。
それでも退屈することがないのは、とにかく美しい映像、、先住民の人々の暮らしぶり、時たま挿入される幻想的な描写に目を奪われるからだ。

大な塩湖の白、そしてその上に広がる雲ひとつない青空。
その間に人間がいる。
空気が薄い、乾燥した高地ということもあり、青空はパキーンと澄み、すべての輪郭がくっきり見える。
そしてどの場面でも、陽の光が実にいい感じで当たっている

時間をかけてとった映像の良さが、そこにはある。
だから説得力がある。

監督は現在ニューヨークでCMやドキュメンタリーを制作している日本人という。
邦画には見えないタッチで、こうして海外で活躍している日本人も着実に増えているのだなあと感じた。
★★★☆

旅シネにもアップしました。

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by mahaera | 2009-12-02 15:32 | 映画のはなし | Comments(0)
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