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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画批評 台湾映画『海角七号 君想う、国境の南』 を観る

『海角七号 君想う、国境の南』 12月26日よりシネスイッチ銀座にて

台湾で公開されるや台湾映画としては史上ナンバーワン
外国映画を含めても『タイタニック』に次ぐ、歴代二位の記録を打ち立てたという大ヒット作を観た。

有名な監督や俳優が関わっていないにもかかわらず、その良さが口コミで伝わり、
1週目よりは2週目、2週目よりは3週目と次第に動員数を延ばしていったという。

主人公は、ミュージシャンとして成功するという夢に破れ、
台湾最南端に位置する故郷の恒春に戻った青年・阿嘉。
郵便配達の仕事をしているうちに、今はない宛先「海角七号」宛の小包を見つける。
中には手紙が入っていたが、阿嘉には日本語が読めなかった。
一方、同じ町では、売れない日本モデルの友子が、撮影のアシスタントで働いていた。
中国語が話せる友子は、仕事が終わった後も、
この恒春で行われる日本人歌手・中孝介の前座バンドのケア役としてとどまる。

前座バンドのオーディションで選ばれた地元の即席メンバーは、
阿嘉のほかは小学生から老人までさまざまな上、トラブル続き。
面倒を見る役の友子も、そのいい加減さにキレてしまう。
果たしてバンドは、うまくまとまるのだろうか。そして手紙の行方は…。

舞台を都会ではなく、田舎町に設定することにより、
町の人がみな顔見知り的な「人情喜劇」的な要素が盛り込まれている。
主人公の青年の面倒を見る町議会の議長は、ヤクザまがいなところもあるが、どこか憎めない。

バンドをしているものとしては、即席メンバーによるリハーサルがおかしかった。
頑固者で民族楽器の達人のおじいさん、現代っ子の小学生の少女、
原住民であるバイワン族の親子、客家人の営業マン…。
台湾社会のいろいろな層を代表しており、そんなサイドストーリーが、
とても楽しいものになっている。

実際に活躍している歌手、中孝介という人の歌を初めて聴いたのだが、
ちょっとその独特さに驚いた。が、他の歌手と間違うことはないだろうなあ。

予定調和のラストに、物足りなさを感じはするが、印象は悪くない。
ただ、現代の映画にしては、古臭いと感じるかもしれない。
ま、日本映画のヒット作もそうだけどね。

公式ホームページはこちら

こちらにも評を載せました(旅行人の「旅シネ」)
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by mahaera | 2009-12-16 22:19 | 映画のはなし | Comments(0)
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