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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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公開中の映画評など 『息もできない』、『プレシャス』、『ファンボーイズ』

来月の中旬まで、市ヶ谷にある編集プロダクションに週3回ほど通って仕事なのだが、
仕事そのものよりも「通勤」に疲れている。こんなこと書くと、
そんなの「当たり前だ!」とお叱りを受けそうだが、
ふだんそんな生活を送っていないので仕方がない。
疲れからくるのか、仕事の忙しさから来るのか、
原因はハッキリしないが、ここ一週間、どうも精神的に調子が出ない。
自分でも自覚が出てきたのがここ数日なので
(「振り返ってみれば昨日もおとといも調子が悪かったなあ」というレベル)、
周りの人間は誰も気づかない。
土曜のスタジオ練習も、日曜の弾き語りのバック演奏も、いまひとつ高揚しない。
いつもなら、演奏していれば楽しい気分になるのだが。原因不明。。。

そんな訳でなかなか映画を観る時間がない。観てもブログに書く時間がない。
で、簡単にコメント

●『プレシャス』上 映中
アメリカの貧しい黒人家庭に住む、おデブの少女(中学生か高校生ぐらい)が主人公。
父親によって二度も妊娠させられ、母親は娘に嫉妬し、家庭内暴力。
小さな赤ちゃんは障害児。相撲取りのような体格で恋人はいないが、
いつか素敵な人が現れる日を夢見ている。
そんな主人公が、退校になり、フリースクールで知り合った教師に、
「学ぶ」ことが自立につながることと教えられる。
不幸のスパイラルのような世界は、アメリカにも
インドの貧民窟以下の世界があることを教えてはくれるが、
なんだか無理やり感動させられているような気もしなくもない。
これを観て、それなりに涙が出るようなシーンもあるのだが、薄っぺらい。
アカデミー助演女優賞をとった母親役の熱演も、
あとから思えばやり過ぎの感も。★★

●『ファンボーイズ』 4月24日より渋谷シアターTSUTAYA

ときは『スターウォーズEP1ファントムメナス』公開の半年前。
高校時代の同窓パーティーで再会した、かつてのスターウォーズ・オタクたちが、
死期が迫っている友人のために、カリフォルニアにある
スカイウォーカーランチ(ルーカスの会社)に行ってフィルムを盗み出そうと計画する
。プレスシートに書いてあったが、製作途中で、
友情物語からドタバタコメディへと路線がシフトし、
「不治の病の友人のために」という設定が、なくってしまった。
しかし、最終的にその設定を戻したらしいるその混乱が映画の随所にあり、
「不治の病の友人のために」という設定を、
見ていてもときどき思い出す程度。
『スタートレック』ファンとは犬猿の仲という設定も、コネタ程度の笑いしか誘えない。
まあ、ところどころいい所もあるが、役者たちに力がないせいか、
はたまた演出不足か、長続きしない。
スターウォーズ・ファンのうちの息子は笑っていたが、★★。

●『息もできない』 シネマライズほかにて上映中
映画ファンにはなにかと話題の韓国映画。
暴力でしか自分を表現することができないチンピラが主人公。
監督・脚本・編集・製作のヤン・イクチョンの個人的な映画で、
力はあるが、映画的にはつたないところもあり、多少不満は残る。
キム・ギドクの『悪い男』を見たときと印象はダブるが、
『悪い男』にあった衝撃はない。あちらには何か、
人間の根っこにかかわるところまで抉り出そうとしているのに対し、
こちらはどこか他人ごと的な気がしてしまうのはなぜか。
でも、見ごたえのある映画にはかわりない。★★★
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by mahaera | 2010-04-21 11:27 | 映画のはなし | Comments(0)
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