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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『モールス』スウェーデンの カルトホラーのリメイク この夏のオススメ映画だ

モールス
Let Me In
2010年/アメリカ

監督:マット・リーヴス(『クローバー・フィールド』)
出演:クロエ・グレース・モレッツ(『キック・アス』)、コディ・スミット・マクフィー(『ザ・ロード』)、リチャード・ジェンキンス(『扉をたたく人』)、ケヴィン・ベーコン(『インビジブル』)
配給 アスミック・エース
公開:8月5日よりTOHOシネマズ系にて公開


すでにカルト映画と化したスウェーデンのホラー映画
『ぼくのエリ 200歳の少女』のアメリカン版リメイク。
監督は『クローバー・フィールド』の人なので、ちょっと心配したが、打って変わった落ちいたトーンの仕上がりになっている。
主人公の少年には、『ザ・ロード』でヴィゴ・モーテンセンの息子役を演じたコディ・スミット・マクフィー。
そして隣に引っ越して来た謎の少女には、『キック・アス』の
クロエ・グレース・モレッツが演じている。

アメリカの小さな地方都市。
学校でのいじめに悩む母親と二人ぐらしの12歳の少年コディ。
そんな彼の隣の部屋に、謎の少女アビーが越して来る。
夜の公園で孤独な二人は、次第にひかれあって行く。
しかし彼女には大きな秘密があった。。

『ぼくのエリ 200歳の少女』というオリジナルの日本語タイトルが
バラしているように、彼女の正体はバンパイア。
しかしこれは物語の中盤で早々と明かされてしまう。
この映画はホラーというジャンルに入るが、
表現したいのはショックではない。
孤独な少年と孤独な少女の愛の物語なのだ。
しかし、はじめて少年が孤独でなくなった相手の正体は、
人間ではなかった。
少女と一緒に暮らす初老の男が、定期的に人を襲い、
生き血を得て少女に飲ませていたのだ。
しかし少女に血を提供するその男が失敗したことから、
運命の歯車は狂っていく。
少女は血を飲まなければ生きていけない。
太陽の光を浴びることもできない。

連続殺人事件に警察の手が伸びて来る。
その時、少年がとった行動は。

残念ながら、僕はオリジナルのスウェーデン作品を観ていない。
しかし、これで楽しみができた。
このリメイク作品もかなりいい出来だからだ。
きっとオリジナル作品はこれよりいいと思うと、期待が高まる。
いじめにあっている少年に初めてできた友だち。
そして、おそらく初恋の人。このあたりの描写がよく描けているからこそ、
観ている私たちは、はらはらし、切なくなる。
少女はふだんは人間らしいが、血を求めるとおぞましいバンパイアに変わる。
そして彼女の犠牲になって、多くの人が死ぬ。
この物語のキモは、ふつうなら退治されるべきバンパイアだが、
観客は映画が進むに従って、少年同様に
少女を好きになってしまうようになること。
つまり、人殺しはのぞまないが、彼女にも生きてほしいと
矛盾した気持ちになることだ。
そして今まで悲しい思いをして来た少年にも、そんな思いはさせたくないと。

そして少女と暮らしている父親らしき人物の正体が明らかになった時、
切なさは最高潮に達する。

ちょっと怖いシーンもあるけれど、
この夏、おすすめの作品だ。

(★★★☆)
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by mahaera | 2011-08-05 01:04 | 映画のはなし | Comments(0)
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