ブログトップ

旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

mahaera.exblog.jp

リバイバル上映中『天国の日々』 巨匠テレンス・マリックの美しすぎる70年代の名作

天国の日々
1978年/アメリカ

監督:テレンス・マリック
出演:リチャード・ギア、ブルック・アダムズ、サム・シェパード
配給:日本スカイウェイ、アダンソニア
公開:8月27日~9月16日
劇場情報:新宿武蔵野館にて


現在、『ツリー・オブ・ライフ』が公開中のテレンス・マリック監督。
1973年の『バッドランズ(地獄の逃避行)』で長編監督デビューし、
当時日本未公開ながら海外では高い評価を受け、
続く本作で名監督の地位を手にした

20世紀初頭のアメリカ。
労働者の青年ビルは、小さな妹のリンダ、恋人のアビーを連れて、
季節労働者を募集しているテキサスの農場にやってきた。
ビルはトラブルを避けるため、どこでもアビーを“妹”として紹介していた。
朝から晩までの過酷な労働の日々。
そんな彼らに転機が訪れる。
孤独な若い農場主チャックがアビーに目を付けたからだ。
“不治の病で余命1年”と医師がチャックに宣告するのを
偶然耳にしたビルは、アビーにチャックの好意を受けるように言う。
アビーはチャックと結婚し、ビルやリンダは今までのみじめな暮らしから、
王様のような“天国の日々”を過ごすことになるが…。

本作の日本公開は、1983年と5年も遅れた。
『アメリカン・ジゴロ』でリチャード・ギアが
スターになって、やっと公開されたのだ。
しかし、本作でようやく日本でもマリック作品のすばらしさが
伝わることになった。デビュー作『地獄の逃避行』は未公開だった。
美しい農場をワイエスやホッパーの絵画の中の風景のように
描いたそのスタイルは、以降の映画作家たちに多大な影響を及ぼしている。
とくに日没後の20分ほどしかない“マジックアワー”
撮影の美しさは群を抜き、観ていない人は必見。
撮影監督はトリュフォーやロメールなどの名作を手がけた
名手ネストル・アルメンドロス
撮影はもちろんすばらしいが、登場人物たちのなんと生き生きとしたことか。
少女の目から語られる、「天国の日々」。
悲劇へとまっしぐらに進んでいく、若者たち。

この映画を見ていない人は、とにかく見るべし!

(★★★★☆)
[PR]
by mahaera | 2011-09-12 20:37 | 映画のはなし | Comments(0)
<< アコースティックカフェ出演時の... 新作映画レビュー『ゴーストライ... >>