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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『スリーデイズ』  妻を脱獄させるため、奔走する夫。フランス映画のリメイク

スリー・デイズ
Three Days
2010年/アメリカ

監督:ポール・ハギス
出演:ラッセル・クロウ、エリザベス・ハンクス
配給:ギャガ
公開:9月23日より全国


『クラッシュ』『告発のとき』のポール・ハギス監督・脚本による新作は、
2008年のフランス映画『すべては彼女のために』のリメイク。
この映画、「隠れた名作」と評判の高い作品なのだが、
僕は未見なので、本作に限っての評価になる。

ピッツバーグで教師をしているジョン。
ある日、家に踏み込んできた警察に妻のララが逮捕されてしまう。
容疑は殺人。駐車場での上司殺しだ。
妻は否認するが、3年後、控訴は棄却され、ララは絶望から自殺を図る。
打つ手がなくなったジョンは、とうとう脱獄計画を立てることに。

犯罪や暴力とは無縁の一般人が、“妻を脱獄させる”というのが
本作の目新しさで、それには「やむにやまれぬ」事情が必要だ。

アクションスターのラッセル・クロウにあえてアクションを封殺させ、
野暮ったい大学教師を演じさせているのが、面白いのだろうが、
いまひとつ、この人の魅力がわからない。
なんだか困った演技は、一時期のハリソン・フォード並みで、
どうも共感できない。

犯罪組織にツテもない主人公が最初に、
脱獄方法や万能キーの作り方をネットで調べたり(笑)する
リサーチ部分は、私たちも考えつきそうな感じだ。
失敗して恐怖に身がすくんでゲロ吐いたり、
犯罪者にだまされてボコられたりと
ひどい目に遭ったりするところは、けっこう時間をかけて丁寧に描いている。

しかし、この映画最大のウイークポイントは、
ラッセル・クロウが命がけで救い出す奥さんに魅力がまったくないこと。
さらに二人が愛し合っている空気がまるでないこと。
奥さんが、冒頭あっさり逮捕されてしまうが、
回想シーンでもいいから、この二人の愛情をたっぷり描かないと
まあ、この奥さん、最初の登場シーンでも
なんか嫌な感じで描かれていたので、
こちらも「本当は犯人だった」ってオチかなと、最後まで身構えてしまった(笑)
脱獄に成功したふたりだけど、クロウに奥さんが
「やっぱり私が殺した」
なんて打ち明けて、絶望的に終わるとかね。
(そうじゃなかったけど)

(★★)
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by mahaera | 2011-09-22 17:16 | 映画のはなし | Comments(0)
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