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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

mahaera.exblog.jp

新作映画レビューだが、今回はリバイバル上映されている『いちご白書』

いちご白書

1970年/アメリカ

監督:スチュアート・ハグマン
出演:ブルース・デイヴィソン、キム・ダービー、バッド・コート
配給:アンプラグド
新宿武蔵野館にて上映中

ストーリーは改めて紹介しなくてもいいだろう。
60年代末から70年代初期にかけて、
平和と自由を求めて起きた学生運動。
その中でもボート部に在籍しているノンポリの大学生が、
女の子目当てにストライキに参加。
しかしやがて彼も、その運動に目覚めていく、

学生運動の時代を描いた作品はいくつかあるが、
1968年にコロンビア大学で起きた学生ストライキに
参加した学生の手記をさっそく映画化し、
1970年には本作を公開しているのだから
本作はまさにリアルタイムで作られ、
その時代の雰囲気をタイムカプセルに詰め込んだような作品だ。

主人公は当時の大半(現在のほぼ全員)の共感を得られるよう、
政治にほとんど興味がない、運動部なのにひ弱な学生。
学生運動のシーンも主人公の視点から描かれているため、
硬派な要素はないし、今の目から見るといささか幼稚だ。
正直言って、作りはかなり粗いところもある。
それでも、キラリと光る何かが、あの時代だからこその
ものがある。それはあなどれない。

本作を飾るロックの名曲の数々がすばらしい。
高校時代にこの映画を観た時は、
まだパープルやキッスがロックだと思っていたので、
ニール・ヤングのサウンドを聴いても、まったく響かなかったのだが、
いまになると、ほとんどが知っている名曲だ。

映画のオープニングに流れる
若い頃のイノセンスの喪失を歌うパフィー・セント=メリー
(原曲はジョニ・ミッチェル)の“サークル・ゲーム”は名曲中の名曲。
歌詞が泣ける。

映画のクライマックスで学生たちが歌う“平和を我等に”
(もちろんジョン・レノンの)は、製作当時はバリバリの新曲だった。

ニール・ヤングやCS&Nの挿入曲も時代を表している。
“ヘルプレス”“ローナー”“ダウン・バイ・ザ・リバー”など。
個人的には、トム・ペティ&ハートブレイカーズのバージョンで
知ったサンダー・クラップ・ニューマンの“革命ロック”がいい。
後の10ccとかELOのような感じだ。

(★★★)
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by mahaera | 2011-12-14 13:17 | 映画のはなし | Comments(0)
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