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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『TIME/タイム』 通貨の代わりに“時間”が売買される世界で、体制に青年が挑戦する

TIME/タイム

2011年/アメリカ

監督:アンドリュー・ニコル
出演:ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・セイフライド、オリヴィア・ワイルド、キリアン・マーフィー
配給:20世紀フォックス映画
公開:2月17日よりTOHOシネマズ日劇ほかにて


監督のアンドリュー・ニコルは、『ガタカ』の監督や
『トゥルーマン・ショー』の脚本で知られる。
その作風は、フジコフジオのSF短編のようで、
現代社会に対する皮肉が利いたものだ。
この映画の舞台も、近未来かパラレルワールドか、お金の代わりに
“時間”が通貨として売買される世界として設定されている。。

25歳になった時から体内時計が余命の時間を刻んでいく。
スラムゾーンに住む青年ウィルは余命あと23時間だが、
偶然、ひとりの男から100年分の時間をもらい、富裕ゾーンに入りこむ。
そこでは、半永遠の命を持ち贅沢な生活を送る人々がいた。
富豪の娘シルビアと知り合うウィル。
しかし、時間の秩序を守る監視局員たちがウィルを追跡していた。

貧乏な人間は寿命が短く、裕福な人間は長いというのは、
現代社会の貧富の差の象徴だろう。
“命”という現実では量れないものが、“時間”に数値化され、
それを奪い合うことができるというアイデアは面白い。
しかしどうしてそんな世界になったのか説明はなく、
それが説明なくても面白かった『トゥルーマン・ショー』に比べ、
こちらは生命のおおもとは、じゃあ誰が作っているの?
という基本がクリアされていないのが不満で、
主人公たちが簡単に権力に刃向かっていけるのも、
説得力に欠ける展開で、安っぽいB級SFのように感じた。
そのわりには、次への展開や伏線や説明は
省略してもいいところまで丁寧に描かれ、
スピード感を殺しているところも。

公開前から書くのもなんだが、あんまり成功してはいないと思う。。
キリアン・マーフィー演じる捜査官も、どっちつかずの
役柄で、アクションシーンを入れるための方便以上ではなく、
あまり効果的でなかったと思う。

(★★)
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by mahaera | 2012-02-15 00:31 | 映画のはなし | Comments(0)
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