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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『裏切りのサーカス』  ジョン・ル・カレの原作を『ぼくのエリ ~』の監督が映画化

裏切りのサーカス

2011年/イギリス、フランス、ドイツ

監督:トーマス・アルフレッドソン
出演:ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、トム・ハーディ、ジョン・ハート
配給:ギャガ
公開:4月21日よりTOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館ほかにて公開中

これも連休前公開でしたね。
すっかり書くのを忘れてましたが、おすすめ映画なので機会があったら
ぜひご覧ください。
渋いオヤジ大好きな人、必見!

“サーカス”とはショーのサーカスではなく、英国諜報部の暗号名。
舞台は東西冷戦下、70年代初頭のロンドン。
英国諜報部<サーカス>のリーダーのコントロールは、
幹部の中にソ連の<もぐら>がいるという疑いを持ち、
ある指令を出すが、作戦は失敗する。
責任を取ったコントロールは、右腕のスマイリーと共に組織を去る。

まもなくコントロールは死に、引退したスマイリーのもとに
組織内の裏切り者を探せという極秘命令が下る。
スマイリーは秘かに組んだチームと共に、
残った4人の幹部の中から<もぐら>を探す。
しかし、それは自分の辛い過去とも向き合うことだった。

アメリカで『モールス』としてリメイクされたカルトムービー、
『ぼくのエリ 200歳の少女』。その監督の新作は、
意外にもスパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレ原作の映画化だ。

スーツを着たスパイたちが淡々と仕事を遂行していく姿は
お役所仕事のようで一見地味。
しかし時おり挟まれるスパイたちの(身も心も凍るような)活動が、
彼らの世界の非情さを際立たせている。
実際に諜報部に所属していた経験を持つジョン・ル・カレ。
その原作を基にした本作は、アクションやロマンスを排し
淡々さの裏に潜む、張り詰めた緊張感を浮かび上がらせていく。
70年代の渋いスパイ映画を思い出させる、
重厚感ある上質のサスペンス映画だ。
『バトルシップ』なんか見ている場合じゃないよ
ずっしりと腹に繰るような「映画を観た」満足感を味わえる。

全編ほとんど表情を変えずに(“スマイリー”という役名とは裏腹)
静かな演技を見せるG・オールドマンは、
本作によりアカデミー主演男優賞にノミネートされた。

(★★★★)
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by mahaera | 2012-05-08 23:50 | 映画のはなし | Comments(0)
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