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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『星の旅人たち』 それぞれの想いを込め、800キロに及ぶ巡礼に出る旅人たち

星の旅人たち
The Way

2010年/アメリカ、スペイン

監督:エミリオ・エステヴェス(『ウィズダム/夢のかけら』『ボビー』)
出演:マーティン・シーン(『地獄の黙示録』『ディパーテッド』)、エミリオ・エステヴェス(『ヤングガン』『レポマン』)、デボラ・カーラ・アンガー(『ゲーム』『ザ・ハリケーン』)
配給:アニープラネット
公開:6月2日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館
上映時間:128分
公式HP:hoshino-tabibito.com/pc/


カリフォルニアに住む眼科医トム(マーティン・シーン)のもとに、
ヨーロッパで1人旅をしている息子のダニエル(エミリオ・エステヴェス)が、
ピレネー山中で嵐に巻き込まれて死んだという知らせが入る。
現地へ飛んだトムは、息子の亡骸とともに帰国するはずだったが、
スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼という
ダニエルの遺志を継ぎ、遺灰と共に800キロに渡る旅に出ることにする。
経験も少ないトムにとっては大変なことだが、
巡礼宿や街道で旅の道連れもでき、次第にその心が開かれていく。

老けてますます父親似になってきたエミリオ・エステヴェスに驚く。
かつては青春スターだったエミリオももう50歳。
最近では俳優よりも監督業に力を入れているようで、
本作は自身による監督第5作目となる。
本作の主人公トム役のマーティン・シーンは実父であり、
映画でもトムの巡礼のきっかけとなる息子ダニエル役を
エミリオが演じているので、実際の親子関係と
映画の中の役の関係がシンクロしている。
マーティン・シーンが50歳のころというと『ウォール街』だが
(あれは弟のチャーリー・シーンが主演)、
あのときのマーティン・シーンに比べると、
エミリオの“フリーター中年”感は否めず、
映画を観ながらそれが自分にもシンクロしてしまった。

さて、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼の道のことは
知っていたが、それが実際にはどんな道でどのくらいの道のりなのかは、
この映画を見るまではまったく知らなかった。
そして、敬虔なカソリック以外の人のほうが巡礼者に多いということも。
それは2~3ヶ月に及ぶ道のりを歩くうち、自分を見つめ、
人生を考え直すチャンスが生まれてくることが
一般によく知られているからだ。

スクリーンに映し出されるスペイン北部の風景はとても魅力的だ。
実際に歩くのは大変だろうが、映画を見ている間、
僕はバックパッカー気分を久しぶりにたっぷりと味わった。
そしてあの道を歩きたくなった。新しい人たちとの出合いと別れ。
日々を楽しみ、自分を見つめる。
映画を観ている間は、少なくともそんな2時間を過ごせるだろう。
(★★★☆)

■関連情報
 映画を見て興味を持った方、あるいは何となくこの巡礼の道に
興味を持った方、トークイベントを行いますので、ぜひお越しください。
シリーズ/海外旅行講座「800Kmの心の旅:スペイン・サンティアゴ巡礼路を行く」
講師:森岡朋子(NPO法人日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会 理事長)
6月9日(土)15:00~17:30(開場14::30)チャージ1000円+ワンドリンクオーダー
会場:アコースティックカフェ(西荻窪)
詳細はこちら

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by mahaera | 2012-06-01 13:08 | 映画のはなし | Comments(0)
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