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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『ベルフラワー』 炎を撒き散らし、失恋の痛みに耐える男

ベルフラワー

2011年/アメリカ

監督:エヴァン・グローデル
出演:エヴァン・グローデル、ジェシー・ワイズマン、タイラー・ドーソン
配給:キングレコード、ビーズインターナショナル、日本出版販売
公開:6月16日
劇場情報:シアターN渋谷


チラシやポスターのビジュアルから、
激しいバイオレンス映画かと思ったが、
実際は現実世界には居場所のない男たち
(とはいえそれなりに幸せそうだ)の片方が、
恋をして裏切られて傷ついていくという、シンプルな話だ。
ただし主人公は大人だが、その心の中もやることも中学生や高校生。
仕事もせずに『マッドマックス2』の世界を夢見て、
火炎放射器や改造車作りに精を出しているのだから。

ノースハリウッドのベルフラワー通り界隈に越してきた
ウッドローとエイデンは親友同士。
『マッドマックス2』の世界を愛する2人は、その悪の首領である
ヒューマンガスをヒーロー視し、ガレージで火炎放射器作りにいそしんで、
いつかくる世界崩壊の日を夢見ていた。
そんなある晩、ウッドローはミリーという女性と知り合い、恋に落ちる。
しかしその幸せは長くは続かなかった。
やがて、ウッドローは失恋の痛手から妄想の世界に突き進んでいく…。

主人公は女性と付き合った経験もほとんどなく、その親友も100%童貞。
たとえば、いい歳して彼女いなくて、仕事もせずにプラも作るような
もんで、モテたためしはない男たち。
『マッドマックス2』は面白いと思うが、ヒューマンガスって
かっこ悪くないかい?

で、主人公が惚れる女が、まったくいい女とは思えないのだが、
かわいそうなぐらいほれ込んでしまう。
その友人の、顔も性格も良くて、しかも自分に惚れてくれる
女の子がいるのに、なんであんなダメ女が忘れられないんだろ。
でも、それが恋っていうもんだなんだろう。

とはいえ「失恋から火炎放射器を手にした主人公が
繰り広げるバイオレンス」
になるのかと思えば、そういう風にもなれない。
結局は、男は悲しいくらい空想の中でしか鬱憤を晴らせない。
それが現実だ。
ただ、人はだれでも心の中にはそれぞれの火炎放射器を持っている
それが伝わってくる作品だ。

(★★★)
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by mahaera | 2012-06-11 23:07 | 映画のはなし | Comments(0)
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