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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『ネイビーシールズ』 米海軍の新兵勧誘映画だが、よくできている

ネイビーシールズ

2012年/アメリカ

監督:マイク・マッコイ、スコット・ワウ
出演:ローク、マイキー、デイブ
配給:ギャガ
公開:6月22日
劇場情報:全国


米海軍が誇る特殊部隊ネイビーシールズ
本作はそのシールズ、及び米海軍の全面協力のもと、
リアルさを追及して作られたアクション映画だ。
きっと軍事マニアにはたまらないのだろうなあ。

中米のコスタリカでCIAの女性エージェントが拉致された。
麻薬取引で富を得ている組織のトップであるクリストと
イスラム系テロリストのシャバールの関係を探っていたためだった。
早速、エージェント奪還のため、
海軍の特殊部隊ネイビーシールズが出動する。
ふだんの彼らはみな良き家庭人であり、
家族同様の付き合いをしているのだ。
アジトを急襲し、エージェントの奪還に成功するシールズ。
しかし政府は、そこから大規模なテロ計画を知り、
チームの精鋭たちに任務が下される。

前に『世界侵略 ロサンゼルス決戦』を観たとき、
今の若者たちを軍に勧誘するための
よくできた「海兵隊プロモーション映画」と思ったものだが、
今度もまたよくできた「海軍プロモーション映画」だった。
日本の自衛隊も、これぐらいのものが作れればと思うが、
日本映画界では無理だろうなあ。

本作では、何しろシールズを演じる隊員たちは、
プロの俳優ではなくてすべて“本物”。銃弾も実弾が使われ
本物の作戦に使われるヘリやボート、
そして“本物の原子力潜水艦”まで登場してしまうのだから恐れ入る。
いや、潜水艦が浮上するところ、本物にはCGがいくらすごくてもかなわない。
このシーンが、この映画の中で一番驚いた

「軍隊のプロモーション映画」だが、イデオロギーや説教の押し付けはなく、
あくまでエンタテインメント映画なので安心を。
「愛国心」を熱く語るより、家族思いの隊員たちの日常を
さらりと見せるほうが、効果的なのだ。
別に僕は戦争は嫌だし、戦争マニアでもないが、
本作の悪人は“100%悪人”なので、
「戦争とは何だ」と悩まずに観られるのもいい。

まあ、観た後は何も残らないけど、軍隊に若者を勧誘するのに
ハリウッドをうまく使いこなして
(ハリウッドがうまく軍隊から引き出したのかも)
こうした映画を作ることに感心した。

★★★
by mahaera | 2012-06-28 18:24 | 映画のはなし | Comments(0)
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