たまたまブックオフで出発前に買った
「ここまでわかった宇宙の謎」(講談社+α文庫)というのを読む。
1993年の本だから、もう20年前のものだ。
宇宙にはこんな星があるとか、そんな本かと思っていたら、
どちらかといえば物理学的な、けっこう難しい本だった。
そして広大な宇宙を説明するのに、
素粒子とかニュートリノとか、
宇宙で一番小さな単位の話が多いのには驚いた。
最大のものと最小のものが関係あるというのは、
自分の頭を総動員してもイメージが湧かない。
たとえば宇宙ができた、ようするに
ビッグバンが起きた137億年前、
宇宙は点でしかなく、その前は「無」だったかもしれない。
って想像しろっていっても?だ。
で、それが大爆発して、光の速さで広がっていく、
最初の何十万年だかは、まだ原子もできていないって、
僕は最初から元素ぐらいはあると勘違いしていたよ。
あの元素周期表で覚えた元素って、実はかなり
水素とヘリウムからどんどん元素が進化したあとなんだと。
超新星から放出された素粒子が、地球に降り注いで、
自分の体を何兆もの素粒子が通り抜けていたなんて
知らなかった。素粒子から見たら、人間というより地球の物体は、
隙間だらけで、さくっと通り抜けてしまう。
どんなに小さいんだ!とか。
そして生物の出現は、単なる偶然で、
もしかしたら宇宙が整然としているものならば、
そこに発生した不純物かもしれないと、考えてしまった。
人生、ぱっと現れてぱっと消えてしまうようなものだが、
生物の進化は宇宙の長い歴史の中でも、
意外に時間がかかるものというのも不思議だ。
バングラでバスや飛行機の待ち時間で、
こんな本を読んでいると、自分がそのあたりにいるバクテリアと
宇宙的には大差ないと感じてしまう。
でも人間て、生きているからには意味があるのではないかと
思わないとむなしい。
バクテリアもそう考えていたら?
などと妄想が膨らんでしまう。