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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』 マドンナ監督作品

ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋
2011年/イギリス

監督:マドンナ
出演:アビー・コーニッシュ、アンドレア・ライズブロー、ジェームズ・ダーシー、オスカー・アイザック
配給:クロック・ワークス
公開:11月3日より新宿バルト9、TOHOシネマズシャンテにて公開中



ポップスターのマドンナが監督、ということで派手な作品を
想像したが、言われなければマドンナとこの映画のことは
結びつかないぐらい、しっとりとした作品だ。
場所も時代も異な女性を、抱えている共通の悩みで結びつける
という構成ぱかりか雰囲気も、名作『めぐりあう時間たち』
似ているかもしれない。

現代の舞台は1998年のマンハッタン。
富も名声もある精神分析医の夫と暮らしている
ウォーリーには悩みがあった。
不妊、そして毎夜仕事を理由に家を空ける夫…。
満たされない日々を送るウォーリーだが、
ある日エドワード8世とその妻ウォリスの遺品が
オークションにかけられることを知り、
ウォリスのロマンスに思いを馳せるようになる。
もうひとつの舞台は1930年代。
人妻であるウォリスだが、
皇太子エドワードと知り合い、やがて深い恋仲になる。
しかしそれは大きなスキャンダルとなり、
イギリス国王となったエドワードは大きな選択を迫られる。

現代に生きる女性ウォーリーと、
半世紀前に皇太子(のちに国王)と恋愛関係になったウォリス。
現代に生き、悩みを抱える女性の視点を入れることにより、
過去の人物をより身近に感じるようにという試みなのだろう。
時代は変われど、女性の苦しみは変わらないのだ。
国中の非難を浴び、ついにはエドワードが王位を手放すに至る
原因となり、“悪女”のように評価もされているウォリスだが、
当人たちはその選択が幸せだったのだろうか。

マドンナがなぜこの題材を映画化したのはわからないが、
もしかして富や名声は好きだが、それを手にしても何か虚しさが残る
というところに共感したのだろう。
マドンナ自身は出演はしていないが、
若かったらウォリスかウォーリーのどちらかの役をしたかもしれない。

この映画独特のリズムはけっこう好きだ。
しかしそれにしても、女性の悩みは、
いつになっても男は気がつかないし、
知らずに傷つけているんだろなあ。
そして女性が満たされるということは何なのかということも
この映画は男に教えてくれる。

(女性が与えてくれるものではなく、
欲しいものというところはマドンナらしいか)

(★★★)
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by mahaera | 2012-11-06 01:16 | 映画のはなし | Comments(0)
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