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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『ドリームハウス』いい出来だが、もっとゆったりと見せても良かったのでは。

ドリームハウス
Dream House
2011年/アメリカ

監督:ジム・シェリダン
出演:ダニエル・クレイグ、ナオミ・ワッツ、レイチェル・ワイズ
配給:ショウゲート
公開:11月23日より全国にて公開中


以前、B級ホラーを一流スタッフが撮るとどうなるかと
思ったのが、『ミスト』や『ゾンビランド』だ。
たぶん、スタッフや俳優の力がいいと、同じ脚本でも
迫真力が増すのだろう。
『ミスト』のおばさん、本当に怖かったのは実力派の俳優が
演じているからだ。
さてこの『ドリームハウス』、本来ならB級スリラー的な話なのだが、
監督は『マイ・レフト・フット』など
3回のアカデミー賞ノミネート実績があり、
ヒューマンドラマに定評があるジム・シェリダン。
それに、ダニエル・クレイグ、ナオミ・ワッツ、
レイチェル・ワイズ
といったスターたちが主なキャスト。
どうみてもB級とは言わせない人たちだが、どうだろう。

長年勤めた会社を辞めた編集者ウィルは、
ニューヨーク郊外に購入した夢のマイホームで
愛する妻と2人の娘と新しいスタートを切ることに。
しかしすぐに、家の外を見知らぬ男がうろつくなど、
不可解なできごとが起きる。やがてウィルは、
数年前にこの家で一家が殺される事件が起きていたことを知る。
そしてただ一人生き残った父親が、
犯人と疑われながらも精神を病んで入院。
そしていまは退院して行方不明になっているのだ。
ウィルはその男が家のそばをうろつく不審な男と思い、
真相を探るうちに、衝撃の事実を知る。

愛する妻や娘たちと暮らそうと手に入れた家が、
殺人事件の舞台だった。そして家族を守ろうとする主人公は、
調べて行くうちに衝撃の事実を知る。
何しろ、「衝撃の事実」なので、ここでは書けない(笑)
ただ、それまでは映画を見ていて、
警察が協力的でなかったり、隣人がやけに冷たかったりと、
ちょっとずつ腑に落ちないところがあったのだが、
それが脚本のミスではなく、仕込みだったことがわかるのだ。
で、ふつうならそこが映画のクライマックスだが、
90分しかない本作なのに、それでもまだ中盤。
けっこうはやいテンポで話が進んでいくのだ。
で、えーっと思っておしまいじゃなくて、
そこから話がさらに転がって行くのだ。
映画のトリックも良くできているが、サスペンスの向こうに
深い家族愛が見えてきて、鑑賞後の後味も悪くない
まあ、これ以上のいい終わり方はなかったろう。
もしかしてそれは、ダニエル・クレイグとレイチェル・ワイズが
本作の夫婦役での共演をきっかけに、
実生活でも夫婦になったほどラブラプだったからか。
なので、本作のナオミ・ワッツが妙にさびしい感じなのも
合点が行ったりして。ダニエルと恋愛感情の絡みもないし。
いや、演技でも匂わせられなかったのかもね。
目の前のふたりがラブラブなら(笑)

でも、この映画、いい出来ではあるけれど
どこか物足りない気がするのは、
もっとゆったりとしたペースで描いてもよかったと思う。
別にホラーっぽい演出じゃなくて、心理ドラマとかでも。
せっかくちゃんと演技できる俳優そろえているんだから。
なんか、2時間の映画をテレビサイズに縮めたような、
そんなテンポを感じてしまうのだ。惜しい。

(★★★)
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by mahaera | 2012-11-29 23:40 | 映画のはなし | Comments(0)
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