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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『メッセンジャー』訃報を告げる軍人を主人公にした作品。着眼はいいが少し物足りない。

メッセンジャー
2009年/アメリカ

監督:オーレン・ムーヴァーマン
出演:ベン・フォスター、ウディ・ハレルソン、サマンサ・モートン、ジェナ・マローン、スティーヴ・ブシェーミ
配給:インターフィルム
公開:3月9日より新宿シネマカリテほか


軍服を着た二人が家のドアをノックし、
家族のもとに訃報が告げるシーンは、映画では見慣れたものだ。
しかし、そのメッセンジャーを主人公とした映画は、
なかったと思う。それはあまりにも辛い話だからかもしれない。

イラク戦争で負傷したウィル軍曹に、退役までの数ヶ月間、
新たな任務が与えられる。それが戦死した遺族に訃報を伝える
メッセンジャーだった。
ベテランのトニー大尉と共に、仕事に就くウィルだったが、
それはとても辛いものだった。
耐え難い任務に葛藤するウィルだが、ある日、
未亡人オリヴィアに出会い、彼女にひかれていく。

3年前のアカデミー賞で助演男優賞(ウディ・ハレルソン)
脚本賞にノミネートされた佳作だが、
公開が遅れたのもなるほどという地味な作品だ。
前半が主人公ウィルを通してメッセンジャーが
どういうものかを見せ、後半はウィル自身の苦悩に踏み込んで行く。
前半は見ていて辛いシーンの連続だ。
訃報を聞いた遺族は、その怒りと悲しみを
最初にメッセンジャーにぶつけるだからだ。
主人公ウィルは『3時10分、決断のとき』の悪役ぶりが
印象的だったベン・フォスター

ただしここでは役柄が180度異なる、
感情を押し殺して生きている主人公ウィルを演じている。
「自分の感情を出さない=冷静」ということで、
この任務に選ばれたのだが、彼には大きな心の傷があった。
後半はそれが解き明かされて行くのだが、
そこをもっとうまく描けば、なかなかいい作品になったのでは。
あと、後半うまく乗り切れなかったのが、
ベン・フォスターが未亡人サマンサ・モートンを
好きになるという設定。モートンはうまいのだが、
どう見ても見た目の印象も年齢も釣り合わない。
ベンを裏切った恋人と対照的なのはわかるが、
そんなところから、後半の感動が薄れてしまったのが残念。
俳優同士の相性ってあるよねえ。

(★★★)
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by mahaera | 2013-02-27 01:22 | 映画のはなし | Comments(0)
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