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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『イノセント・ガーデン』 一流キャストで描く『オールド・ボーイ』の監督の米デビュー作

イノセント・ガーデン

2012年/アメリカ

監督:パク・チャヌク
出演:ミア・ワシコウスカ、マシュー・グード、ニコール・キッドマン、ジャッキー・ウィーヴァー
配給:20世紀フォックス映画
公開:5月31日よりTOHOシネマズシャンテ


『JSA』『オールド・ボーイ』など
韓国を代表する監督パク・チャヌク
本作は彼のハリウッドデビュー作にあたる、
サスペンス・ミステリーだ。
決して好きな作風ではないが(『渇き』など)、
妙に心に引っかかるし、インパクト大の映像だ。
でも、“痛い”シーンは勘弁してくれ

18歳の誕生日の日、インディアの父が不審な死を遂げた。
広い庭を持つ屋敷に住むインディア・ストーカーは、
繊細で五感が鋭く、家でも学校でも孤立している少女だ。
母のエヴィとは幼い頃から心が通わず、
唯一の理解者であった父が死んでしまったのだ。
父の葬儀の日、長年行方不明だった叔父のチャーリーが突然現れる。
チャーリーはそのままストーカー家に泊まるようになるが、
その日から周辺の人々が姿を消すようになる。
チャーリーの目的は? 
そしてインディア自身に隠された秘密は?

ハリウッドで注目されたというこの脚本を執筆したのは、
TVシリーズ「プリズン・ブレイク」の主人公
マイケル役で知られるウェントワース・ミラーだ。
えっ、あの人がこんな脚本をと意外な感もある。
ただ、この作品、監督によりだいぶタッチが変わったと思う。
たとえば、父の死と入れ替わりに現れた叔父は、
多才で教養があり、魅力的だが、どこか謎めいている。
ヒッチコックの『疑惑の影』を彷彿させる設定で、
そんな感じに描くこともできたと思う。
ちなみに叔父の正体は、途中であっさり明かされるので、
謎というほどのことでもない。

しかしそうしたサスペンスより、たとえば『モールス』のような
緊張感あふれるスタイルになったのは、
チャヌク監督の緻密な演出のおかげだろう。
ミステリアスな主人公インディアを
『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカが、
母親にニコール・キッドマン、出番は少ないが
アカデミー助演女優賞候補にもなっているジャッキー・ウィーヴァー
ベテランを配して紡ぎ出される俳優たちの演技はテンションが高い。

ミア・ワシコウスカ演じるインディアの中性的なイメージが、
観客の推理のミスリードを生み、意外な結末へと向かって行く。
「花は自分の色を選べない」
残酷で切ないラスト。
『白い家の少女』とか思い出した。
よくできた映画だと思うが、やっぱり好きなタイプの映画ではないなあ
チャヌク映画、2度観たことないもの。
(★★★)
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by mahaera | 2013-05-24 10:56 | 映画のはなし | Comments(0)
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