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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『バーニー みんなが愛した殺人者』町の人気者が殺人を犯すが、みな彼の無罪を主張する

バーニー みんなが愛した殺人者

2011年/アメリカ

監督:リチャード・リンクレイター
出演:ジャック・ブラック、シャーリー・マクレーン、マシュー・マコノヒー
配給:トランスフォーマー
公開:7月13日よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ


『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイター監督
主演のジャック・ブラックが再びタッグを組んだコメディ。

テキサス州の田舎町カーセージの葬儀社で働くバーニー。
彼は葬儀のプロとして優れているだけでなく、
遺族への気づかいや慈善活動、教会への協力、
演劇部での音楽監督とその主演をつとめるなど、
多才ぶりを発揮。彼を嫌いだというものは誰もいなかった。
とくに老人たちには。
そのバーニーが、高慢で町の嫌われ者の大富豪の未亡人
マージョリーにも気に入られ、
彼女の援助で、贅沢な暮らしを味わうことに。
しかしバーニーはマージョリーのワガママにキレ、
衝動的に彼女を撃ってしまう…。

この映画の基は、1996年にテキサスで実際に起きた事件
仕事ができ、物腰は柔らかく、信心深く人への配慮もきくバーニー。
彼が殺人を起こしたことは確かなのだが、
町の誰もがそれを知った上で彼の肩を持つというのが、この話のミソ。
映画は町の人々の証言(俳優が演じているが)と
ドラマを交互に、事件とその裁判の顛末を描いて行く。

バーニーは「みなから好かれる善人」として描かれているが、
“典型的な悪人”より“ただの善人”のほうがリアリティはない。
むしろこの映画の中では、“典型的な悪人”の
シャーリー・マクレーン演じるイジワルな老女のほうが
わかりやすい。
ブラックはこの、「本心は別にあるのではないか」
つい疑ってしまうバーニーのキャラを、うまくつかんでいる。
映画自体のとくにバーニーのキャラにそんな含みはないのだが、
ブラックが演じると、底知れぬ“闇”を感じてしまうのは
僕だけだろうか。
それとも、演出意図とは別に僕がそう感じているだけなのか。

とはいえ、全体としてはライト級のコメディ。
実録ものとしては、『インフォーマント!』などの
テイストに近いかも。
題材は良かったのだが、食い足りなさ感が残念。

★★☆
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by mahaera | 2013-07-18 00:38 | 映画のはなし | Comments(0)
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