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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『31年目の夫婦げんか』アカデミー賞俳優共演によるコメディだが、深みが足りず残念

31年目の夫婦げんか

2012年/アメリカ

監督:デヴィッド・フランケル
出演:メリル・ストリープ、トミー・リー・ジョーンズ、スティーヴ・カレル
配給:ギャガ
公開:7月26日より全国


メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズ
アカデミー賞受賞歴があるベテラン俳優が熟年夫婦を演じ、
しかもそのカウンセリングをするのがスティーヴ・カレル
期待が高まるコメディだったが、できは意外にも
サラッとしたもので、いささか物足りなかった。

主人公は結婚31年目になる夫婦のアーノルドとケイ。
夫婦の寝室は数年前から別々だが、仲が悪い訳ではない。
しかし妻のケイは、毎日決まりきった
変化のない生活から夫婦の関係を見直したいと考えていた。
ある日、結婚生活のカウンセリング本を読んだケイは、
著者のフェルド医師による
“カップル集中カウンセリング”コースに申し込む…。

「アメリカ人はいつもアイ・ラブ・ユーと言っている」
確かにそんな夫婦もいるだろうが、長い結婚生活が続き、
子供が独立して手間がかからなくなれば、
夫婦がすることはなくなってくるのは日本もアメリカも同じ。
「労働者が同じ家で一緒に暮らしているだけ」
というセリフを妻が言いたくなるのは同じ。
しかし、男からすれば「何が不満?」。

本作を見ていると「男と女はいくつになっても違うものだなあ」
つくづく感じる。アーノルドのようなサラリーマンにとって、
妻との愛情とは“信頼”で結ばれていることであり、
それで十分でしょうということになる。
ところが、女性にとっては“信頼”と“愛”は別なもの
これを“関心”と置き換えてもいいだろう。
僕も結婚生活が長いから、この夫の気持ちもよくわかる。
妻を恋愛の対象としてみる時期は終わったが、信頼は強まったと。

で、それでいいの? それで残りの人生終わっていいの?
この映画では、妻のメリルがそう考える。
他に好きな人がいる訳でもないし、欲しい訳でもない。
夫にもう一度、愛して欲しいのだ。

メリル・ストリープが「従順で家庭的な女性」を演じている
のは、何となく面白みがないなあ。
そのせいかの缶コーヒーのCMでお馴染みの宇宙人ジョーンズの
困った顔のほうが印象に残ってしまった。
この夫もいい人で、カウンセリング自体に紆余曲折はあり、
ボタンのかけ違い的なことはあるのだが、
「けんか」というほど、大きな問題ではない。
「破局」が前提にないということで、
あまりドラマチックにはならないので、
どうも物足りない感じに仕上がってしまった。
カレル医師も、別に彼じゃなくても、という感じだし。

しかし、同じ時期に見た他の映画に似たような
「夫の愛情不足が原因」というシチュエーションがあり、
「結婚してからも大変」な夫婦というものを
つくづく考え直してしまいました。

★★☆
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by mahaera | 2013-07-23 00:10 | 映画のはなし | Comments(0)
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