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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『フューリー』まるで世界の終末のような世界に救いはあるのか

あと一ヵ月でドイツが降伏するという1945年4月。
そのある戦車(名前がフューリー)の
乗員5人の1日を描いた戦争映画だ。ブラッド・ピット主演。

戦争に“いい戦争”も“悪い戦争”もない、
という現代の視点で描いているので、今までのように
「正義のアメリカ軍が悪いナチを倒してスカっとする」
映画ではまるでない。
結局、第二次世界大戦も最近のイラク戦争も戦争の本質は同じ。
1日の初めには人を撃ったこともない少年兵が、
昼には度胸試しで降伏したドイツ兵を撃たされ、
夜にはバリバリと撃ち殺して行く。

敗戦間際のドイツ軍は、自国民の民間人も“非協力”的と
みなすと処刑しているほど追いつめられている。
どんよりとした曇り空は、
まるで映画「ミスト」のような終末感にあふれている。

“人間性”を捨てなければ、殺しあいはできない。
ここにあるのは、米軍、独軍とも人間を捨てた人たち。
しかしそうならなければ、戦場では生き残ることはできない。
ひんぱんにされる、聖書の引用。
黙示録の四騎士のイメージ。

まったくスカッとしないが、
リアル主義の映画なので(当然反戦映画)、スカッとされても困る。
それを期待して行った人は、どんより帰って来たであろう。

映画には、“本物のドイツのティガー戦車”が登場する。
これはイギリスの博物館所蔵のものを動かして使ったようで、
戦争映画史上初めて本物を使ったそうだ
(過去の戦争映画では、他国の戦車を改造して使った)。
TAMIYA少年には懐かしい。
その圧倒的な強さには驚く。
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by mahaera | 2014-12-22 11:38 | 映画のはなし | Comments(0)
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