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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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新作映画レビュー『インヒアレント・ヴァイス』ピンチョン作品をP.T.アンダーソンが映画化

インヒアレント・ヴァイス

2014年/アメリカ

監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス、ジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソン、キャサリン・ウォーターストン、リース・ウィザースプーン
公開:4月18日より全国


「インヒアレント・ヴァイス」とは聞き慣れない言葉だが、
保険用語で「元々備わっている固有の性質」のことらしい。
つまり、ガラスは割れるものだし、
チョコレートは溶けるもので、
それを基に保険の支払いを拒否できると言うもの。

原作は、有名な作家だが、一冊も読んだことがないアメリカの作家トマス・ピンチョンの「LAヴァイス」の映画化。
1970年のLAを舞台に、いつもハッパをキメている私立探偵ドク(ホアキン・フェニックス)のもとに、次から次へとトラブルや難事件が舞い込むというもの。
「小さな事件が大きな陰謀につながって行く」という点で、
名作「チャイナタウン」のようなストーリーでもあるのだが、
とにかく主人公が映画の半分はハッパでうつろな目をしているので、シリアスな話がちっともシリアスにならない。
どこか、覚めた視線なのだ。

大富豪の失踪、ネオナチ、ヒッピー、悪徳警官、
ミュージシャン、風俗嬢、歯科医、弁護士…と多くの登場人物が、
どこかでつながって、いろいろなヒントを残して行くが、
いっこうに物事がクリアにはならない。
何か知らない所で、いろいろうごめいてはいるものの、
わからないまま終わってしまうという点では、
作風は違うが前作『ザ・マスター』、
その前の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』と通じるかもしれない。
2時間半の意欲作だが、正直もう一度見ないと、
作品のキモがわからないなあ。
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by mahaera | 2015-04-04 17:42 | 映画のはなし | Comments(0)
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