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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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映画レビュー「ランボー/怒りの脱出」 30年ぶりに再見。その感想は…

ランボー/怒りの脱出

前に「『ランボー』は意外にいい出来だった」という
コメントを書いたが、GW初めにその続編である
『ランボー/怒りの脱出』を観る。85年のこの映画は、
前作を上回る大ヒットをして、世界で知られる
バカマッチョのランボー=スタローンのイメージを生み出した。
ストーリーは、前作で軍刑務所に入ったランボーに、
上官のトラウトマン大佐が特殊任務を頼むところから始まる。
ベトナム戦争で行方不明になった米軍人(MIA)のうちの何人かは、
いまだ密かに捕虜収容所に監禁されているというのだ。
その調査に送られたランボーだが、実は送る側(CIA)は、
「そんな捕虜なんかいない」ことを証明したかっただけ。
しかし、ランボーは捕虜を見つけ、
命令に反して救出までしてしまう。
そして、敵を皆殺しにしてしまう。

いまも「Yahoo知恵袋」で「ベトナムでは米軍捕虜を
密かに監禁しているのですか?」
という質問を
する人がいるが、それは解決している。
いなかったのだ。
戦闘中に行方不明になり戦死が確認できない米兵は2000人あまり。
ほとんどが戦死したと思われるが、遺族にはそう思えない。
どこかで生きていて欲しいと願うのが情だ。
そこで、80年代に入ると
「ベトナム政府はまだ捕虜を隠しているのでは?」と調査を
アメリカ政府に陳情。しかしそんな事実は見つからなかった
それでも遺族は信じられない。
そんな中、この「怒りの脱出」が作られたのだ。
スタローンは、正義心でこの映画を作ったのかもしれない
(脚本を「ターミネーター」のジェームズ・キャメロンと共作)。
しかし、映画は安っぽい演出で、
いまの目から見ると出来の悪いアクションにしか見えないし、
ランボーを活躍させるためだけのストーリーもヒドい。
一作目ではPSTDに苦しむ殺人マシーンの
苦悩と恐ろしさが伝わったが(例えばそんな人が
東京の町を逃亡していたら怖いでしょ)、
今回は知能指数がぐっとさがって、悪者を倒して行くだけ。
しかし、その単純明快さがウケ、世界的には大ヒットしたのだ。
スタローンは、大衆の望むものがわかっていたのだ。
単純な敵を倒して、後には何も残らないのが一番いいと。
映画の中でランボーは「オレはエクスペンダブル(消耗品)だ」という。実際、その後、スタローンは人々にアッと言うまに消耗され尽くされてしまう。

その後の調査でもMIAはいなかった。
ランボーはいもしない米兵を救出したのだ。
ベトナム政府からすれば、この映画はとんだ言いがかりだろう。
「アメリカン・スナイパー」の続編が作られて、
イラク人を躊躇なくバシバシ殺して行く映画に、
誰が共感するだろうか? 
ヒットはしたが、アメリカではランボーは
バロディになるほど笑われた。
その年のラジー賞で、この作品は、最低作品賞、最低男優賞、最低脚本賞、最低主題歌賞を受賞。さらに同年の「ロッキー4/炎の友情」も、最低監督賞(監督はスタローン)ほか、4部門で受賞。スタローンは主要部門を制覇した。

僕は当時、劇場に足を運んで、それなりに楽しんだけどね。
今観ると、けっこうヒドい出来だ。
ロケはベトナムではなく、メキシコで行ったとのこと。
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by mahaera | 2015-05-05 12:50 | 映画のはなし | Comments(0)
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