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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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映画レビュー「バタフライエフェクト」まあまあかなーっ

先日DVD鑑賞した「バタフライエフェクト」。
TSUTAYA人気ランキングには前からあったが、
評論家ランキングでは無視されていたので、ノーマークだった。
バタフライエフェクトというのは、
ブラジルで蝶が羽ばたいたことが、めぐりめぐってニューヨークに嵐を起こす」という、気象学で使われていたもの。
要は、「何で天気予報は当たらないのか(当てるのは難しいのか)」というのを、逆説的に言ったもので、もともとのニュアンスは「風が吹けば桶屋が儲かる」とは違う。
過去のちょっとしたAという出来事が、
のちに思いも寄らぬBという結果をもたらすという風に使われ、SFのタイムスリップものでは定番だが、本当はBというできごとが起きるには、過去に無数のAという不確定要素があり、なかなか予測できないということ。
つまりちょっとした要因ではなく、Bになるには計算できないくらいの多くの原因があるのではということだ。
ところが、それではお話にはならないので、小説や映画では「あの時、AをしなかったらBにはならなかった」という、非常に因果応報論に使われてしまっている。

この映画もそうで、ある特定の過去に戻れる能力を持った主人公が、何度も過去に戻って「良い」と思ったことをするが、それが思いも寄らぬ現在を造り出してしまうというもの。
主人公は過去を修正するたびに失敗して、状況はどんどん悪くなってしまうのだ。
まあ、映画的にはそれは面白く、かなり単純化されていてわかりやすいのだが、僕には御都合主義にしか見えなかったなあ。

この映画の場合、主人公が関わったある一点のみを修正すると、他人の人生が変わるが、実際はそれだけれではない。
草の上に座ればいっとき草はつぶれるが、しばらくすると元に戻るように、その人の人生はひとつのできごとだけで大きくは変わらないと思う。
もともとそれにより変化を受けやすい性格とか、恒常的な周囲の環境も大きく、その1点だけを修正しても、すぐに元に戻ってしまうことのほうが多いのではないだろうか
つまり、Bという人格や人生を形成するのは、蝶の羽ばたきもあるだろうが、それ以外にも無数の要素があり、長い時間の中では解消されてしまうことが多いような気がする。
たぶん、この映画はそのあたりの単純化が物足りなく、ヒットはしても映画マニアには評価が低いのかもしれない。
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by mahaera | 2015-05-26 00:54 | 映画のはなし | Comments(0)
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