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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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映画レビュー「グランド・マスター」「その街のこども」「リンカーン」「ウルヴァリンSAMURAI」

「グランド・マスター」
アクション映画ファンは肩すかしをくうが、
ファンならわかるいつものカーウァイ映画
主人公たちは「あの時、ああしていれば、また別な人生があったかもしれない」と後悔をするも、「今となってはそれも甘美な過去なのだ」と肯定もする。
そして何かの達人でも、みな運命には無力で逆らわない
そして、伝説が残る。それがいいと思えるかどうかで好き嫌いが決まる。
名作「花様年華」の武術版といえばわかるだろうか。

「ウルヴァリンSAMURAI」
全体的には今いちだが、部分部分は楽しめた。
新幹線の上の決闘や増上寺での戦いシーンとかね
どうせなら、もっと珍妙な日本描写が欲しかった。
ウルヴァリンが女性たちに入浴させられるシーンは、
「二度死ぬ」のショーン・コネリーがされていたのの引用だろう。
そういえば、「二度死ぬ」チックだよな
ニンジャ軍団も出て来るし。
高校の頃は、学校が近かったので、ときどき増上寺に行った。
あそこのホールか会議室で、名作映画上映会を無料で
やっていたので、ショーケンの「約束」なんか観たっけ。

「リンカーン」
まるで教育映画と思うほど地味で、
波瀾万丈の伝記映画を期待した映画館の観客は、
ガッカリしたことだろう。
奴隷解放のための憲法の修正案を通すための
数日間だけを描いているので、派手なシーンは冒頭ぐらい。
しかし「奴隷解放宣言」で、もう奴隷が解放されたと
まちがえて歴史を覚えていた自分にはいい勉強になった
法治国家では、何事も手続きを踏んで、
成文化しなければならない。大統領が宣言しても、
それを保証する法律化(ここでは憲法修正案)しなければ、
ただ言っただけ。それを通すためには、裏ワザと妥協という
“政治的手腕”が必要
ということがよくわかる。
清濁併せ持たないとという意味がよくわかる作品。

「その街のこども 劇場版」
2010年に放映されたNHKのドラマの劇場公開版。
阪神・淡路大震災の15年後のその日に、
かつてその街で暮らしていた男女が、街を歩きながら朝を迎える。
初めて合った男女の一晩ということで、
「ビフォア・ザ・サン・ライズ」のようだがラブはなく、
それぞれ自分が過ごして来た15年に向き合うことになる。
ほとんど森山未來と佐藤江梨子の2人芝居だが、
よるべなき孤独感が伝わる。

たぶん、その街でその日を体験した人たちは、
あの地震のトラウマを一生抱えて生きるのだろうと、
僕にも想像させてくれる。
おすすめです。
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by mahaera | 2015-05-30 01:33 | 映画のはなし | Comments(0)
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