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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー 『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK』  ファンなら劇場で見ないと後悔!

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一ヶ月以上続いた、ドロドロ仕事がようやく終了。最後の一本を書き上げ、メールで送ったので、打ち上げ。ただし一人だけれど。

で、選んだのはこの映画「エイトデイズ・ア・ウィーク」。
ビートルズのドキュメンタリーなんて、今更目新しさはないとノーマークだったのだが、ビートルズはいつ見ても目新しい。
映画館の中は、もうオーバー・フォーティーズ・ワールド。
そして映画ファンというより、もう見るからに
ビートルズファンらしき風体のおじさん、おばさん。
僕のひとり打ち上げ会場には、ピッタリだ。

ビートルズの結成から解散を時系列に追うのは、もうアンソロジーでやっているので、監督のロン・ハワードはどうするのかなと思っていたら、1964年から1966年にかけてのツアー、
特にアメリカに絞って、彼らがいかにハードデイズナイトの生活だったかを綴っていた。
そして、アメリカ視点でビートルズを語るのも、初めての視点もあり新鮮だった。

ビートルズがアメリカに上陸した1964年は、
アメリカでは激動の時期だった。
その前年には、キング牧師のスピーチで有名なワシントン大行進があり、11月22日にはケネディ大統領が暗殺される。
そんな陰鬱な空気を、1964年1月14日にアメリカで発売された
「抱きしめたい」が吹き飛ばす。4週間で250万枚が売れ、
人気の最高潮の2月7日にビートルズはNYへ。
翌々日の2月9日に出演したエド・サリバン・ショーでは視聴率72%、全米の人の半分が見たという。
6月に「ヤアヤア」も公開され、8月からアメリカツアーが始まる。
その頃、トンキン湾では北ベトナム軍と米軍が交戦を始めていた。
この年はキング牧師がノーベル平和賞を受賞し、ソ連が中国を非難し、PLOが設立され、韓国では戒厳令が施行、日本では東海道新幹線が開通した。

1965年、二度目のアメリカツアーが行われる。
初めて知ったのは、ビートルズは黒人のティーネージャーにも人気があったことだ。
当時のアメリカでは、白人と黒人の聴く音楽は分かれ、それぞれ専門のラジオ局でしか放送されなかった。
しかしビートルズの音楽は巷にあふれ、黒人の若者にも届いた。
少女だったウーピー・ゴールドバーグが、シェイスタジアムに行った話を語るが、初耳だったのはビートルズが南部を回った時、当時のスタジアムは白人と黒人の席が分離されていたこと。
記者会見でビートルズのメンバーがそれに対して抗議して、初めて会場で人種の壁が取り払われた。
会場では、白人も黒人も一緒になって声援を送ったが、ある黒人女性はそれで初めて「白人も自分たちと変わらない」と思ったと語っていた。

そうした時代の空気感を、「ビートルズの時代」に入れる試みをするのは、監督のロン・ハワード自身、多感な時期がそこだったからかもしれない。
ビートルズの全米上陸のときは、彼は10歳ぐらい。
赤ん坊の頃から子役としてテレビに出ていたハワードなので、
きっとエドサリバンショーも見ていたことだろう。

このドキュメンタリーでは、エピローグとしてアップルの屋上でのライブを映し出す。
そこにはすっかり成長して、大人になった彼らの姿が映し出されていた。

劇場用のおまけで、本編終了後に、「シェイスタジアム」のライブ映像が30分あるので、これも必見。
まるで昨日撮ってきたかのようにリストアされている。
最後の「アイム・ダウン」はサイコーだ!
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by mahaera | 2016-10-02 23:48 | 映画のはなし | Comments(0)
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