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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー 『MERU[メルー]』  クライマーが自ら撮った迫力ある映像! そして人間力が必要です

MERU[メルー]

2015年/アメリカ

監督:ジミー・チン、エリザベス・チャイ・バサヒリィ
出演:コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズターク、ジョン・クラカワー
配給:ピクチャーズデプト
公開:12月31日より新宿ピカデリー他にて公開中
公式HP: meru-movie.jp/


僕が仕事を受けているウエブの映画紹介欄。
先方から回ってくる映画は、
いちおう「この人にはこの映画」みたいな設定があるらしく、
ベタベタの恋愛映画やホラー映画はあまり回ってこない。
あと、おしゃれな女子映画も(笑)
で、なぜか登山映画は、必ず回ってくる。
いや、僕は登山もしたことがないし、
ふだんからそんなに興味があるわけではないのだが、
仕事で10数本見ていて、しかも原稿を書くので調べているうちに、
まあ、そこそこ知識は増えていった。
山岳映画は日本ではたいてい夏に公開されるが、
今回は珍しく年末年始にやってきた。
前置きが長くなったが、
それが今回紹介する『MERU[メルー]』だ。

これはインド北部のヒマラヤ山脈にある、
メルー峰を目指す登山家たちのドキュメンタリーだ。
2008年10月、コンラッド・アンカー、ジミー・チン、
レナン・オズタークの3人のアルピニストが、
難攻不落のダイレクトルートに挑戦。
しかし7日間の予定が20日間に延び、
山頂までわずか100メートルの地点で3人は登頂を断念する。
その後、3人はそれぞれの生活に戻るが、無念さは変わらず、
2011年、コンラッドが他の2人を説得して再挑戦を決意する。

冒頭に「いろんな山岳映画を見た」と書いたが、
様々なスタイルがある。
まず、劇映画かドキュメンタリーか。
登頂方法にしても、多くのシェルパを従えて登頂するエベレスト登山もあるし、自分たちで機材を上げて登るロッククライミングもあり、杭打ちもないフリークライミングなど、もういろいろ。
本作では、登頂する3人のうちの2人がカメラマンとなり、
うち一人が監督もしている。
撮影隊がいるわけではないのだ。
これは機材の軽量化のたまものだろう。
まあ、そうでなければ、絶壁を登りながら
自分たちを写すこともできないんだが、
もうこんなこともできるんだなあという気分にもなる。

利点としては、もう自分がそこにいるかのような
迫力を得られること。
そして3人の親密さが画面から伝わってくること。
絶壁は外部が全くいない、3人だけの空間になっている。
話としては、チャレンジ→失敗→再起→思わぬ障害→再チャレンジ→成功、という王道ものだが、それはそれでいい。
みんなポジティブすぎるのも、そう思わなければそもそも命をかけてチャレンジしないので、当たり前だろう。
ただ、登頂を成功させるのはわずかな人たちだが、
その周りには家族をはじめ、多くの人々のサポートがあるからこそだと、どの映画からも伝わってくる。
そして成功するクライマーたちはみな、
そんなサポートが受けられるほどの、「人間力」の持ち主なのだろうとも。
★★★
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by mahaera | 2017-01-16 14:02 | 映画のはなし | Comments(0)
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