ブログトップ

旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

mahaera.exblog.jp

最新映画レビュー『キングコング 髑髏島の巨神』   軽量級の気軽さが吉と出た怪獣映画

キングコング 髑髏島の巨神
Kong : Skull Island
2017年/アメリカ

監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ
出演:トム・ヒドルストン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・グッドマン、ブリー・ラーソン、ジョン・C・ライリー、MIYAVI
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:3月25日より全国で公開中
公式HP:wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/


『キングコング』は1933年のオリジナル版が無駄のないすばらしい出来で、ニューヨークに行ってエンパイアステートビルを見ても、もはやコング以外が浮かばないほどの強い印象を残す。
しかし、映画の大半は髑髏島(スカルアイランド)での話。
僕が高校生の時、鳴り物入りでジョン・ギラーミン監督による
『キングコング』が作られたが、
正直言って高校生さえ興奮させられないような代物だった。
そして2005年のピーター・ジャクスン監督版のコングは、
オリジナル版にほぼ忠実なリメイクにして、
もう次から次へと恐竜が大暴れする“怪獣映画”で、
オリジナルと巨大生物への愛に満ちた名作であることは
確かなのだが、その分失ったものもあった
3時間に及ぶ大作になってしまったおかげで、
人物描写やアクションシーンは増えたが、盛り沢山すぎて、
定食屋の気安さはなくなってしまったのだ。
怪獣映画は吉野家の牛丼のようなもので、
気軽に見れるから何度もリピートできる。
ピーター・ジャクスン監督版のコングのDVDを買っても、
そう何回も見ないのだ。

その点、今回の『キングコング 髑髏島の巨神』は、
高価な焼肉フルコースではなく、
牛丼や、なんなら立ち食いそばのような気安さ
大衆向けの気軽さだ。
人物描写は希薄だし、ストーリーも「キングコング」の
前半だけだと思えばいい。
そのかわりノンストップアクションを気軽に楽しめるのだ。

物語の舞台は現代でも1930年代でもなく、1973年。
撤退間近のベトナムからやってきたヘリ部隊に護衛されながら、
調査隊がスカルアイランドにやってくる。
そこですぐにコングが登場し、ヘリを撃墜させる。
調査隊を率いるのはジョン・グッドマン演じる政府の未確認生物調査機関(ハリウッド版「GODZILA」にも登場)の者なのだが、
彼は島に来るきっかけを作るだけで、あとは活躍しない(笑)
ロキことトム・ヒドルストン扮する傭兵がいちおう主役扱いだが、彼も大して活躍しないし、正直いなくても物語は成立する。そして同行するブリー・ラーソン演じる女性戦場カメラマンも同様だ。
このふたりは、まあ、ただいるだけ(笑)
人間側の主役で物語を引っ張るのは、
サミュエル・L・ジャクソン演じるヘリチームの隊長だ。
ふつうは脇役となる扱いのキャラだが、
なぜかこの映画は極端に彼の扱いが大きくなって、
実質的な主役になっている。

もはやコングと戦えるのは、この人しかいないという
結論に達したからか(笑)
そういえば、この人、サメやヘビと戦ってきたしなあ。

調査のために行った爆弾投下が、島の守護神のコングを怒らせ、
ヘリの多くはあえなく破壊。
部下を殺されたジャクソン隊長が、コングに復讐を誓う。
一方、残りの人たちは島からの脱出をはかる。
そこへ進化を遂げたトカゲの様な怪獣たちが襲ってくる。
それと戦うコングで、ここは完全に怪獣映画。
もう、ほぼノンストップ・サバイバルアクションだ。
とはいえ、しつこくも長くないので、
さくさく食べられる牛丼の趣。
特に登場人物に感情移入もなく、
死んじゃう人も予想つくので(笑)、気楽に見られるのだ。
映画に深みはまったくないが、これはこれで正解かなと思う。

さて、この『キングコング 髑髏島の巨神』は、
ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』から始まった
レジェンダリーピクチャーズの
「モンスターバース」シリーズ2作目
このあと、ゴジラがおなじみの怪獣たちと戦う3作目を経て、
2020年公開予定の4作目でついにゴジラとガチンコ対決の予定。
楽しみだ。
★★★☆
[PR]
by mahaera | 2017-04-04 10:34 | 映画のはなし | Comments(0)
<< 最新映画レビュー『おとなの事情... 次のライブは4月2日、小田急相... >>