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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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カテゴリ:未分類( 17 )

息子に世界史を教えていて思うこと 2 

息子に世界史を教えていて感じた雑感です。

■11月15日 モンゴル帝国

パリでは大変なことになっていることも知らずに寝坊。人間は誰かの生死に関わることが起きていても、そんなことはつゆ知らずに生活している。あとになって、その時は自分は何をしていたかと思い出し、自分の人生と照らし合わせてみる。もう二度と交差することのなくなった人生を。そんなことが世界中で起きている。
 本日は勉強を教える日。息子はあんまりニュースを見ないらしい。世界史は「モンゴル帝国」。モンゴルが短期間で世界の多くを支配できたのは、そこにいたる下地ができていたわけで、単なる軍事力だけではなかったようだ。中国は元の時代、その前からの宋の繁栄を受け継ぎ、経済的にはさらに発展した。銀本位制や紙幣の発行により、貨幣経済が行き渡ったのがその証拠だろう。パスポート代わりの手形があれば、ヨーロッパと中国を行き来できたのも、この時代ならでは。宋の銅銭があまり使われなくなったので、この時期、大量の銅銭が日本に輸入され、それが玉突き現象で日本の貨幣経済を少し、推進したかもしれない。イランのコバルトが元に輸入され青の染め付け磁器になって、それが今度はエジプトに輸出される。最近の世界史は、経済史も大きく取り上げているので、勉強になる。このころには、エジプトなどではさとうきびや綿花の生産が盛んで、砂糖や綿布をヨーロッパに輸出していたとか。ただ、この時代は疫病も広がり、場所によっては人口が激減した時代でもあったようだ。それにしても、この時代を旅行してみたい。

■11月27日 明

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子どもへ教える世界史。ようやく明だ。
 明というと気になるのは、建国者の朱元璋、洪武帝だ。この人は中国史上もっとも顔も性格も悪い建国者だと言われている。家族が餓死するほどの貧農に生まれた朱元璋は、お寺に預けられて何とか生き延び、元末の農民反乱でメキメキと頭角を現す。それも朱元璋は最初は実力者としてマークされず、他の反乱軍の強敵が次々にお互いに潰しあい、敵の元王朝でさえも内紛で勝手に自滅して、ほとんど棚ぼた式に彼のもとに天下が回ってきたからだ。
 皇帝になると家族以外信じられず、建国の功臣たちを次々と抹殺。後継者の皇子が気が弱い人だったため、国を乗っ取られると思ったらしい。しかしその皇子も病死してしまい、その息子(孫)が後を次ぐと決まると、また心配になってさらに何万人か殺してしまう。自分が農民出身だったからか、インテリが嫌いで、「僧」とか自分の出身をバカにすると勝手に思い込んだ漢字を使ったものは即死刑。大量の有能な役人を死刑にしたので、当時の公務員試験である科挙を受けるものが激減し(下手に仕えると殺されるから)、科挙の合格レベルが一気に下がったという。多分コンプレックスが強かったのだろう。この2つの肖像画、両方とも洪武帝のものだが、いかにも皇帝らしい人徳に溢れた顔をしている左側と、あばた顔でこすからそうな右側とが同一人物とは思えない。どちらが本当、といえば、死刑乱発している皇帝をワザワザ不細工には描かないだろうから、右側が本当なのだろう。
 なお、有能な将軍や官吏を殺して孫に国を託した洪武帝だが、孫が継いだあと、国内で反乱が起きる。他人は信用しない洪武帝だったが、家族は信用して兵を預けていた。その一人(洪武帝の四男)と孫の皇帝が戦ったが、皇帝配下には優秀な軍人は粛正されていなかったので、孫は破れ死亡。四男は永楽帝として即位する。試験には「顔が悪い」なんて出ないだろうけどね(笑)
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by mahaera | 2015-12-03 01:45 | Comments(0)

10月19日カリカット〜10月20日ワヤナド

●10月19日

何も見どころがないカリカットなので、
昼間は20kmほど離れたカッパドビーチへ。
ここは、バスコダガマが初めて上陸した場所、
つまりヨーロッパ人が海路で初インド(アジア)に達した場所。
その記念碑が村の中にひっそりとある。
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ビーチはいまやインド人のデートスポットと化しているが。
このあたりだと、値段を聞かないでオートに乗っても
まったくボラないし、多めにあげると、
皆本当にうれしそうな顔をする。

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ビーチで話しかけてきた子供たち。
観光客かと思ったら、近くの売店で働いている夫婦の
子供たちのようだった。

●10月20日
ケララの高原避暑地ワヤナドのリゾートは山の中なので、
夜に明かりに集まる昆虫を見学。カブトムシを3匹発見した。
日本のカブトに比べてかなり小さい感じ。

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あとはチョウの多さには驚いた。
あとこのスカイフィッシュのようなのは、シロアリの大群。
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あっというまにリゾート中の明かりにおそらく
数千匹のハアリがあつまりびっくり。
さらに、それが続いたのがたったの10分。
落下したハアリはすぐにハネを落とし、
カエルやヤモリの餌食にならないまでも
1時間ぐらいで皆死んでしまった。
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by mahaera | 2013-10-23 23:48 | Comments(0)

DVDで観た最近の映画2013 -6『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』『瞳の奥の秘密』

●4月16日 『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』 ジョニー・トー監督 香港
最近すっかりご無沙汰している香港映画。
犯罪ものはすっかり韓国映画にお株を奪われているし。
で、ちょっと前の映画だが、評判の良かった本作を借りてみた。
これが、すごくいい!
現実にはありえない、男たちのノワールファンタジーだ
マカオに住む娘夫婦が銃撃され、娘は重傷、
義理の息子と孫たちは射殺され、フランスからやってきた
かつては闇の世界にいた男コステロは復讐を誓う。
偶然出会った3人の殺し屋に、復讐を依頼し、
彼らと共々、組織と闘う運命に。
このコステロに、往年のフランス人歌手ジョニー・アリディ
寡黙な3人の殺し屋にアンソニー・ウォンやラム・シューなど
香港映画でおなじみの顔を揃えている。
この3人の男たちが寡黙で、余計なことを一切言わないのが
カッコいい。まるでジャン=ピエール・メルヴィルの
映画の主人公たちのよう。
また、男たちの散り際も最高に美しい。
男なら、グラサンにタバコ、笑顔を浮かべて敵と戦って死ぬ、
これが最高の死に方だ
ろうなあ。
『ザ・ミッション非情の掟』には届かなかったが、
なかなか印象に残る作品だった。
(★★★☆)

●4月14日 『瞳の奥の秘密』 ファン・ホセ・カンパネラ監督 アルゼンチン
アカデミー作品賞の受賞作には納得しかねる時もあるが、
信頼しているのはアカデミー外国語映画賞
クオリティの高い作品(時には作品賞よりも)が多く、
先日のイラン『別離』もすばらしかった。
そしてこのアルゼンチン映画も、先入観なく観たのだが、
よくできた、愛と後悔のサスペンス映画だった。
主人公は、引退したもと検事補。
25年前に起きたある殺人事件が忘れられなく、
その事件を元にした小説を執筆するために
当時の関係者を訪ねて行く。
そしてそれは、自分が果せなかったある愛への想いに
重なって行く。
アメリカのファストフードな大雑把なサスペンスより、
ある意味、この主人公の抑えた感情は日本人には
共感できるかもしれない。
25年前に新婚夫婦の妻が殺される。
夫がなくなった妻に寄せる愛情をみて、
主人公は大きく心を動かされる。
彼は恋する相手がいたが、立場上どうしても言い出せなかった。
その想いをぶつけるように、彼は捜査に熱を入れ、
ついに犯人らしき男を見つけ出す。
犯人だと思ったきっかけは、それが証拠からではなく、
写真に残された、男が被害者の女性を見つめる「瞳」から。
自分も片思いの主人公は、写真の中の男の瞳に、
強い愛情を察したのだろう。
軍事政権下のアルゼンチンの特殊事情も
しっかりと盛り込まれている。
そして、打ちのめされるような強い結末
緻密でよくできた映画で、そして最後に希望を見せてくれた。
試写状来ていたけど、見逃していたことを後悔。。。
(★★★★)
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by mahaera | 2013-04-27 11:36 | Comments(0)

インドをひたすら南下中。現在コーチンです。

先週デリーに着いてから、とりあえずひたすらインドを南下。

以下Facebookへの投稿から。

3月6日
ようやくデリーのホテルにチエックイン。長い一日だった。さて、これからやり残した原稿を書き上げなくてはならぬ。飛行機の中でだいたい書いたけど、まだツメが甘いので(なぜか南米)。さっさと仕上げて寝ないと、明日からのインド仕事がこなせない。疲れているので高いのを承知で、ミニバーのウォッカを飲んでます(笑) つまみがバナナやブドウだけど。。。

3月9日
昨日、デリーからムンバイに移動。快適だった気候がいきなり真夏に変わる。日中35度。しかしこれがどんどんとこれから上がって行く。昨日泊まったホテルは、かの有名なタージマハルホテルの真裏で、部屋からタージホテルの従業員口が見える。物価が高いのでケチったが、一晩中カに刺されまくって寝れなく、さっきホテルを替えた。値段は3倍だが、エアコン、バス、ネットもロビーだがOK。仕事なのでケチらなきゃよかった(30カ所ぐらい刺された)。

3月10日
ムンバイです。マサラ味に疲れたので、町角で「ベジダブル・チーズ・トースト」を頼んだら、ご覧のように予想と違うものが出て来てしまった。たしかに、ベジで、チーズなのだが、味は完全にマサラ味。カレー・チーズトーストといっていいものだった。本日、ゴアへ飛びます。
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3月11日
インドのレストランで料理を頼むと付いてくるもの。手前右の漬け物、アチャールがとても好きなんだけど、日本人は嫌いな人が多い。みなさんは?
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ゴアに来たんで、毎日ビールは欠かさない。昨日はポルトガル風?という魚料理を、コロニアル風の古い建物のレストランで食べる。ツーリストは昼間はパナジでちらほら見かけるけど、夜はビーチに帰ってしまうようで、欧米の老人たちしか見かけないなあ。でも、町ものんびりしたところです。
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(レストラン・オスペダッへ・ベニートにて)

3月12日
ちょっと中米のコロニアル都市のようなパナジの街並。こうした家々がゲストハウスになっているのもしゃれている。夜、出歩いても危険じゃない中米。そう思うと、いろいろあるだろうがインドの治安はいいなあ。ちなみにさっき飲んだゴアの地元ワインは「激マズ」で、残してしまいました。なんか薬臭くて。
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3月13日
ゴアからコーチンへ。湿度がぐっと上がり、空港から乗ったタクシーからの景色もまるでバリ島の空港に着いたようだ。部屋に着いてテレビをつけたら、「クイズ$ミリオネア」がやっていた。まったく映画「スラムドッグ$ミリオネア」と同じ画面。そしいえば先日知ったのだが、「スラムドッグ$ミリオネア」の原作者のヴィカス・スワラップは外交官で、現在、日本の在大阪総領事で日本に赴任しているとか。さて、これから夕飯です。

映画『フライト』のデンゼル・ワシントン機長じゃないけど、「わかっちゃいるけど止められない」のがお酒。今宵もコーチンのバーで、仕事終了の一杯。しかしこの後に頼んだのが失敗。カレーはやはりビールに合いません。マラバール風フィッシュカレーは単体ならおいしいのだろうけど。。。しかしここまで南下すると、カレーにしっかりとココナッツ味がきくようになってきた。あと、タイカレーによく入っているバジルリーフみたいなものも生で散らしてあります。
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by mahaera | 2013-03-14 02:08 | Comments(0)

最新映画レビュー『フライト』 アクション映画として観に行った人はガッカリだろうが、驚きの感動

フライト
Flight

2012年/アメリカ

監督:ロバート・ゼメキス
出演:デンゼル・ワシントン、ジョン・グッドマン
配給:パラマウントピクチャーズジャパン
公開:3月1日 より丸の内ピカデリーほか


『バック・トゥ・ザ・チューチャー』シリーズ
『フォレス・ガンプ/一期一会』などヒット作を
次々と生んだロバート・ゼメキス監督だが、
『ポーラー・エクスプレス』以降3DCGアニメに入れ込み過ぎ、
ずっと実写映画を撮っていなかった。一時はスピルバークと
比較される逸材とも言われていただけに残念だったが、
日本ではけっこう彼の仕事もプロデューサーのスピの手柄
とらえられていただけに、正当な評価もないままの半引退は、
残念だった。そして本作はそのゼメキスの
12年ぶりの実写映画として期待が高まる作品だ。

旅客機パイロットのウィトカーは、睡眠不足と
飲酒の状態が抜けないままアトランタ行きの旅客機に乗り込む。
二日酔いはドラッグで治せば気分は爽快だ。
激しい乱気流での離陸になったが、そんな状態でも
彼の操縦テクニックは抜群で、機体は安定する。
自動操縦後は副機長に任させて一眠りしていたところ、
アクシデントが発生し、機体は制御不能となり急降下。
ウィトカーはそのテクニックで緊急着陸に成功し、
わずかな死者を出しただけで多くの乗客の命を救った。
“奇跡の着陸”と一躍ヒーローとなったウィトカーだが。。

「YAHOO映画」のユーザーレビューを読むと、
この映画に不満な人の意見を要約すると、
A「アクション映画と思っていたら、ただのアル中の話を
延々見せられていただけだった」と書き込む人がほとんど。
これは本当。
B「デンゼル・ワシントンが冴えなかった」
これも本当。

映画が始まってまもなく、予告編でインパクトがあった、
飛行機の墜落シーンがある。
これはかなの迫力。墜落するときはこんな感じなのかと
思えるほど、リアル感がある。そしてイザというときは
頼れる男デンゼルは、緊急着陸多くの乗客の命を救うが、
映画の最初で寝ていた客室乗務員の女性は死んでしまう。
ヒーローとしてマスコミの注目を浴びたデンゼル機長だが、
事故の後はマスコミから身を隠す。彼はアルコール依存症のうえ、
コカインも吸引して飛行機を操縦していたからだ。
しかし検査で彼の体からアルコールが検出され、
周囲の人物の証言も合わせ、ウィトカーは次第に追いつめられて行く。
裁判でその事実が明らかになれば、彼は英雄ではなく、
犯罪者として終身刑になる可能性もあるのだ。

ここからが長い。映画の3/4はデンゼルがひたすら現実から
目を背け、観客をイライラさせるからだ。
というわけで、ユーザーレビューのAはその通りである。
これはパニック映画ではなく、アル中の男の話なのだ。
とはいえ、彼は悪人ではない。仕事はちゃんとこなし、
むしろ優秀なパイロットである。ただ、彼の家族は離れ、
別居中の身だ。それもハッキリとは描かれていないので、
最初はその理由もわからない。勤務中も酒飲んでいるが、
ちゃんと仕事しているからいいじゃない。
それに人命救ったしと、観客も何となく思って観てしまう。
しかしその後の、長い長いデンゼルの酒断ち(何度か試みる)と
その挫折につき合っているうちに、イライラしてくるはずだ。

本質的にはいい人間で、才能もある男、そして自信家、
しかしその裏にある弱さが、長い時間をかけてだんだんと
見えてくる。なぜ家族は彼の元を離れていったのか。
彼はなぜ、酒とドラッグを断ち切れないのか。
ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」にのり登場する
ドラッグの売人ジョン・グッドマンが最高にいい。
悪魔は恐い存在ではない。むしろ親しみと優しさをもって
やってくる。デンゼル機長を救うのは厳しさをもって
接する家族や恋人ではなく、優しい悪魔なのだ。
デンゼルは悪でも善でもない、この主人公を繊細な演技で
演じている。アルコールとドラッグでブヨブヨと太った
裸体もさらす。このキャラはたしかにわかりやすくないかも。
B「デンゼル・ワシントンが冴えなかった」
これは本当。だって冴えない男が主人公なのだ。
でも私たちの回りにいる人間の多くは、そんな映画のキャラの
ようにいつも一貫してわかりやすいわけではない。
ときにはいい奴だが、ときには頼りない、ときには優柔不断、
デンゼルはそんな男を、最初は共感していた観客が、
長い時間につき合って「彼はダメだ」と見捨てるぐらいになるまで
熱演している。ほぼ出ずっぱりだ。
各映画賞の主演男優賞にノミネートされているのも納得だ。

で、観客が「長いなあこの映画」と思った頃、ようやく
デンゼルの裁判になり、またそこでデンゼルは観客を裏切り、
「もうこんな男」と見放した所に、感動があるのだ
これはいいほうにちょっと意外。
デンゼルがある決断を迫られるのだが、
そこでとった彼の行動こそ、本当の勇気、いや、
人間として大事なことなのだ。正直、ダレて観ていたけど、
ここでイスから身を乗り出してしまった。
だって、この選択を突きつけられたら、
自分だったらどうするかと誰でも考えてしまうはずだからだ。

というわけで、これは最初から人間ドラマとして宣伝した方が、
興収は少ないけど、勘違いしてくる人がいなくていいと思う。
ま、現実にはそんなわけにはいかないのだけど。
個人的には2時間以内に納めて、冒頭の墜落シーンは回想にして、
後半の裁判シーンにちらしたほうが良かったのではないかと。
ちょっと、「長い」と感じることはあったので。
ただ、デンゼルの演技はすごくいい
でもアカデミー主演男優賞は、『ザ・マスター』のホアキンに
とって欲しいなあ。
(★★★)
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by mahaera | 2013-02-24 12:02 | Comments(0)

新作映画レビュー『かぞくのくに』北朝鮮から帰ってきた兄。 “くに”が押しつぶしていく家族の幸せ

かぞくのくに
2012年/日本

監督:ヤン・ヨンヒ(『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』)
出演:安藤サクラ(『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』)、井浦新(芸名ARATAから改名『ピンポン』『ワンダフルライフ』)、ヤン・イクチュン(『息もできない』)、諏訪太朗、宮崎美子、津嘉山正種
配給:スターサンズ
公開:8月4日よりテアトル新宿、109シネマズ川崎ほか
上映時間:100分
公式HP:kazokunokuni.com



『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』
の2本のドキュメンタリーを
発表してきたヤン・ヨンヒが、
自らの体験をもとに初めて作り上げたフィクション。
インタビューを読むと、本作にあった多くのことは実際にあったことで、
ラストを除いて、ほぼ再現ドラマのようにして作り上げたらしい。


ある夏の日、在日朝鮮人2世で日本語教師をしているリエ、
同胞協会幹部の父、優しい母の3人で暮らす家族のもとに、
兄ソンホが北朝鮮から戻ってくる。
少年時代の帰国事業で移住して以来、25年ぶりの再会だった。
病気治療のための3ヵ月はいえ、ソンホの帰国に喜ぶ家族。
旧友たちやかつての恋人との再会をするソンホだが、
多くを語らなかった。北朝鮮の監視員の目が常に張り付く中、
リエは何も言えない環境に次第に苛立ちを覚えていく。

韓流ブーム以降の現在からは想像もつかないだろうが、
ソンホが北朝鮮に渡った70年代には日本でもまだまだ公然と
人種差別が存在していた(今でもなくなったわけではないが)。
僕はこの物語の兄弟とほぼ同世代だが、
子供のころ近所に住んで一緒に遊んでいた友達が、
同じ小学校に行かずに朝鮮学校に行き、
次第に疎遠になっていったこと、小学校の同じクラスには
韓国籍の子が何人かおり、同じ“朝鮮人”でふたつの派閥があると
感じていたことを覚えている。
まだ子供だった僕は、差別まではわからなかったが、
大人たちの言葉の端々から、
何か違うグループだということを感じとっていただけだった。
社会に出ると、僕と同世代の在日の人たちと出会い、
さまざまな差別があることを知った。
このころ、就職や結婚など未来を奪われた若い人たちが、
希望を求めて北朝鮮へ渡っていった。

 「大手の会社や公務員は、就職の際、在日か部落出身か
を調べる」は都市伝説だったのか。結婚を親に反対され、
日本を出てしまったものもいた。今ではウソのようだが、
その頃、共産国家は理想の国のように日本で宣伝されていた。
資本主義や民主主義に幻滅した人たちも、
北朝鮮や中国に理想を求めた。
“北”の実情が知られるようになった今だからこそ、
渡った人たちや送り出した人たちの後悔と苦悩が想像できるが、
騙されてきた当事者たちが失ったものは大きい。

ラスト、“あの国”へ戻らなければな
らない兄を見送るしかない主人公の無念は、
そのまま監督の気持ちであることが伝わってくる。
正直言って、俳優のテンションのばらつきや
、作りが荒く感じられるところもあるが、主演の二人の熱演により、
それはカバーされている。『息もできない』のヤン・イクチュンも好演。
(★★★☆前原利行)
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by mahaera | 2012-08-02 13:21 | Comments(0)

チッタゴンへ移動。途中でバングラデシュ最初のサーファーと知り合いになる

ビーチのコックス・バザールから、バングラデシュ第二の都市
チッタゴンに昨日移動してきました
Facebookにも書いたが、楽しようと、エアコンバスを予約しておいたのに、
なかなかバスがやってこない。
写真はバスターミナルの乗り場で待ちくたびれているの図。

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結局、バスが来たのは1時間遅れ。
道は幹線道路だが込んでいて、結局、チッタゴンのホテルにチェックインして
外に出たら、もう夕暮れ。移動で一日が終わる。

バスを待っている間に、声をかけてきた男がいた。
Jafar Alam、コックス・バザールでサーフィンを教えている男だ。

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最初は怪しい奴かと思ったが、「バングラデシュで最初のサーファー」
がいるという話は聞いていたので、本人だと知って驚いた
日本の青年海外協力隊員なんかも、彼の元でサーフィンを
しているという。
「何でサーフィン始めたの?」
「いや、話せば長い話になるんだが…」

要するに外国人サーファーが置いていったボードで、
彼は独学でサーフィンを始めたらしい。
しばらくしてイギリス人サーファーがやってきて、
彼のスポンサーになり、いろいろと援助して、
サーフィン教室をコックスバザールで開くことになったそうだ。

で、これからこのバスでダッカまで行き、
そのあとクアラルンプール乗継ぎでバリへ向かうそうだ。
そこでいろいろと、2週間ほどサーフィンを学ぶそうだ。

ちなみにYoutubeに彼が出ていました。
http://www.youtube.com/watch?v=UtOyx22L8tk
少し若い。

チッタゴンでは前回はちょっと高くて泊まらなかった
少し(少しだよ)いいホテルに、円高のおかげで泊まる。

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しかし、そういう時、けっこう裏目に出てしまい、ベッドに虫がいた!
深夜2時ごろ、フロントに行くが、下働きしかおらず、
結局新しいシーツをもらって床に寝た。おかげで今日は寝不足
朝、マネージャーがあやまりに来たが。。。
大きさと形から南京虫だと思うのだけれど(小さな吸血カメムシ)、
朝にはかゆみがひいていた。南京虫だと、
もっと腫れてかゆくなるのだが、違う種類か?
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by mahaera | 2012-07-10 01:45 | Comments(0)

映画のウエブ原稿、書いています

たまに、「映画の仕事っていうけど、どこに書いているの?」
と聞かれることがあるので、ちょっとここにリンク先を書いておきますね。

おもにウエブ仕事で、
「エンタメ~テレ」と「MSN映画」に書いています。

前者は無署名、後者は署名原稿です。
まあ、レビューというよりは紹介なんで、つまらない映画でも
あんまりきつい事はかけないですが(笑)

ちなみに、こんな感じです。

ウルトラマンサーガ


アーティスト


アリラン

英雄の証明


おとなのけんか


スーパー・チューズデー ~正義を売った日~


だいたい週に2本、月に8~10本を目標にしているのですが、
忙しくて、なかなか見られないときもあって。

旅行人の旅シネもまったく更新していない状況です。
うーむ。
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by mahaera | 2012-04-11 12:19 | Comments(0)

キミは『夕やけ番長』を知っているか

キミは『夕やけ番長』を知っているか。

全盛期の梶原一騎は、「巨人の星」と「あしたのジョー」の原作を
同時にマガジンに書いていたが、これもほぼ同時期に連載していた
ヒット作品だ。ただ、その後の再評価がなかったため、
今ではけっこう忘れられているが、コミックスで17巻まで出たということは、
ほぼ、ジョーや巨人の星と同じくらいの長さだ。
たぶん、テレビアニメ化がいまいちだったのだろう。
僕もアニメは見たことがない。それが今日、忘れられている理由だろう。

さて、僕はこのマンガが大好きで、全巻持っていた。
この正月、実家に帰ったときに持ち帰り、30年ぶりに読み返した。
主人公、赤城忠治が都会の中学校に転向してきて、
番長やワルたちと対決して、友情を気づいていく熱血マンガだ。
今年中一のうちの息子に、赤城忠治のような男はどうだと聞くと、
もうこんな中学生はいないよとの返事。
シーラカンスのような感じなんだろうなあ。熱血漢は。
だいいち、このマンガが連載していた当時でさえ、
学校に番長なんていなかった。

今回、読み直して思ったのだが、「あしたのジョー」や
「巨人の星」同様、最後の数巻は、終わりに向かって
どんどんさびしくなっていく。それは主人公が生き辛い
世の中にどんどんなっていき、原作者も辛くなっていったのだろう。

主人公のライバル、あるいは敵となる男も、
後半に向かって、どんどん友情を築けるような相手でなくなっていく。
理由があってワルになっていくのではなく、
単に悪いやつに。
そして、唐突に出てくる三島由紀夫自決のエピソード。
少年マンガなのによくOKがでたなあ。
日本の未来を思って死んだ文豪、と主人公が涙するのは、
作者である梶原一騎の心境だろうが、
当時もいまも違和感はかなりある。

しかし、スーパーヒーローが力を失い、ふつうの人になって
終わるというのは、「巨人の星」のラストをほうふつさせ、
とてもさびしい。
ラストは泣けるね。
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by mahaera | 2012-02-05 02:21 | Comments(0)

The Buddiesライブ終了

土曜日、新宿のゴールデンエッグというところで、
僕が参加しているブルースバンド、The Buddiesのライブがあった。

まあ、The Buddiesは出番が遅かったこともあり、
お酒も回っていることもあり(笑)、
ちょっと集中力に欠けたところがあったかも。

リハがあったので集合して、ライブまで6時間もあったからねえ。

個人的には、引っ越し後、楽器に触らない日々が続いているので、
バッキングはともかく、いいメロが弾けないなあと。
あとはリズムをね。もっと軽やかにやりたいんだが。

で、ここで書きたいのが、対バンのマタンゴ・ブルース。
ギター二人にベースレスのドラム入りという編成で、
しかもドラムの女性はトラという感じだったが、
いいテンションで引っ張って行ってくれた。

リハのときは、正直いまひとつかなあと期待していなかったのだが、
エネルギーは本番に温存していたのですねえ。
とくにメインボーカルの方。
「オレのグルーヴについて来い!」
というような、強引にステージに引き込む力があって、
こういうのが自分に欠けているな、と思い知りました。

会場には、偶然、おださが音楽ナカマのN辻君がいて、
びっくり。このマタンゴ・ブルースのお知り合いらしい。

自分のバンドをちゃんとやらなきゃと、思うこのごろですが、
ライブの予定、いまだなし。
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by mahaera | 2011-07-11 23:44 | Comments(0)