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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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カテゴリ:映画のはなし( 490 )

映画レビュー『ヴィジット』 突っ込みどころはあるが、シャマラン節がたまらない



M・ナイト・シャマランの新作『スプリット』が面白かったので、前作『ヴィジット』を借りて観る。
90分台と短いのも潔くて良い。いつものように突っ込みどころも満載だが、観客のミスリードもうまい。
だけど理屈っぽい人とか、根が真面目な人は
シャマラン作品は楽しめないかも。

主人公は15歳の映画好きの姉と13歳のラップ好きの弟の姉弟。
数年前に父親は他の女と出て行き、今は母子家庭。
働きずくめの母親を楽させようと、子供達だけで音信不通だった
祖父母の家に一週間お泊りに行くことに。
母親は若い頃に交際を反対されて家出して以来、
祖父母とは縁が切れている。
姉は今回の旅の一部始終をカメラに収め、映画作りをすることに。
テーマは自分の家族だ。
田舎の一軒家に住む祖父母はやさしく子供達を迎え、
何の問題もなく一週間が過ぎるはずだった。
ところが、次第に祖父母の奇怪な行動が目立つようになってくる。

「ブレアウィッチプロジェクト」から始まった、
ホラー映画では常套手段とも言えるPOV(主観ショット)映画。
本作では姉と弟が映画を撮っているという体なので、
2ショットの切り返しがある。
ということは、“すでに編集された映像”ということで、
そこに抵抗がある人がいるかもしれない。
また、普通に怖いとこでは映画的な効果音もある。
しかし、きちんとエンディングもあることで、
これは姉が「家族の再生」というテーマを持って編集した“作品”なのだ。

毎夜、家を徘徊する祖母、時々言動がおかしい祖父。
でも「老人だから」多少、ボケたり、物忘れしたり、
言動がおかしくてもしょうがないということが、
主人公たちや観客をミスリードしていく。
期待される“どんでん返し”は、さほどでもないが、
全体に丁寧に作られているので、ダレることはない。
ホラー映画にありがちな「この状況でそれはしないだろう」的な
突っ込みどころもあり(ワザとだと思う)、盛り上がる。
で、最後まで見ると、怖いシーンだけでなく、
ちゃんと家族の愛情の話になっていることがわかるだろう。
愛してくれた父親に捨てられたことから自信がなくなり、
カメラを通した映像で心情を表現しようとする姉。
生意気で最初に好きになれないキャラの弟も、
自分の失敗で父親がいなくなったと思い込んでいる繊細な面がある。
母親も両親が自分を愛していないのではないかと悩んでいる。
それを克服したのが結末なのだ。
弟君のラップは、うまいのかヘタなのかはわからないが(笑)。
★☆

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by mahaera | 2017-12-15 12:54 | 映画のはなし | Comments(1)

映画レビュー『スプリット』 そんな映画だったかのか!往年のシャマラン節が復調。



スプリット
Split

監督 M・ナイト・シャマラン
出演 ジェームズ・マカヴォイ

年末になるとTsutayaで、見落としていた映画の
落穂拾いというのは、毎年恒例。
今回はM・ナイト・シャマランの『スプリット』を観た。

女子高生3人が監禁される。
しかし誘拐した男の様子がおかしい。
ドアを開けて再び現れると、服装から口調までが別人のよう。
実は彼は23の人格を持つ多重人格者だった! 
そして24番目の人格“ビースト”が目覚めようとしていた。
少女たちは必死で脱出しようとするが。。。

『アフターアース』で、普通の大作映画には
向いていないことを見せたシャマラン監督だが、
こうした小規模なサスペンスホラーでは腕を見せる。
多重人格ものは、今では珍しくないジャンルだが、
たいてい最後に明かす。しかし本作ではそれは早々と明かし、
観客は主演のジェームズ・マカヴォイが、
「今はどの人格になっているのだろう」と
推測するのを楽しみにしている。
ある人格が他の人格を偽装することもあるから、なかなか難しい。

映画は脱出する少女たちのうちの一人、ケイシーを中心に進むパートと、誘拐犯であるデニスと別人格であるバリーのカウンセラーで主治医のフレッチャー医師を中心に進むパートに交互に分かれている。
どうやら“彼ら”は幼少に虐待を受けていたことが心の傷となり、
別人格を生み出したらしい。
また、さらわれている女子高生のケイシーも心の傷があり、
その回想シーンが随所に織り込まれる。

シャマラン映画の常として「どんでん返し」が期待されるが、
本作もあるといえばある。
ただ、それを匂わすのも、ある意味ネタバレになってしまうので、書くのは難しいのだが、「サスペンス映画だと思って見ていたら、実は〇〇映画でした」という終盤の流れに
ついていけない人はいるかも。
僕は結構「えー?あり?」と思いながら、楽しめたけど。
そのバカばかしいほどのケレン味が、
シャマランといえばシャマラン。
これは前情報でオチを知る前に見た方がいいな。
それもシャマランの戦略なんだが、
本人自らあちこちのインタビューでネタバレしているので、
それは読まない方がいい。


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by mahaera | 2017-12-14 11:26 | 映画のはなし | Comments(0)

映画レビュー『フェンス』 デンゼル・ワシントン監督・主演の未公開映画の秀作



フェンス
Fences

監督・主演 デンゼル・ワシントン


日本未公開になってしまったが、なかなかの秀作だった。
妻役のヴィオラ・ディヴィスは本作でアカデミー助演女優賞
獲得しているし、本作は作品賞を含む4部門にノミネートされており、一級品であることは予想してはいたが、日本では公開スルーされてしまったのは、惜しい。
機会があったら、DVDで借りてみてほしい。

時代は1957年のアメリカ。
清掃局でゴミ収集をするトロイ(デンゼル)は、
かつて黒人野球リーグで名を馳せた選手だったが、
人種の壁に阻まれてプロの夢は叶わなかった。
前妻の子ライオンズが訪ねてくるが、定職につかず
ミュージシャンを目指す彼に対して、トロイは冷たい。
妻のローズとの間の子コーリーは高校のフットボール選手で、
大学にスカウトされることを望んでいるが、
トロイは夢は捨てろと辛く当たる。
トロイは父親として息子に惨めな思いをさせたくない
という思いと、自分が果たせなかった夢を乗り越えようとする
息子に対しての嫉妬が入り混じり苦悩。
次第に家族関係はギクシャクしていく。

原作はブロードウェイで上演されて、高い評価を得た戯曲だ。
映画はその2010年版の主要キャストがほぼ全員出ており
デンゼルもその舞台で主役を務めていた。
舞台の設定をそのまま残しているので、
多くのシーンが展開するのは、ある家庭の裏庭と台所。
そこにいろんな人がれ変わり立ち代りやってきての
会話劇が中心だ。

時代はすでに公民権運動が盛りがり、黒人も声を上げているが、
主人公はそれに背を向け、
これからの世代である息子たちを否定する。
タイトルの「フェンス」は、劇中で裏庭に大工仕事で
親子で作ろうとする柵だが、それは心の壁である。
新しい考えや人の干渉から自分を守る柵であり、
妻からすれば夫を外(他の女)に生かさないための柵、
息子からすれば自分を支配するために父親が作る柵だ。
家族をフェンスで囲い、皆が出られないようにして、
自分だけが自由に出入りできる柵のようにも見える。

アカデミー賞を受賞したヴィオラ・ディヴィスの演技は、
当然とも言える素晴らしさ。
家族のために自分を犠牲にして尽くしてきた彼女が、
心情を吐露するシーンは、会社人間の夫たちみんなに聞かせてあげたい。
★☆

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by mahaera | 2017-12-13 10:57 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『パーティで女の子に話しかけるには』 70年代のあの頃の雰囲気を思い出す



パーティで女の子に話しかけるには
How to Talk to Girls at Parties


今の若い子たちにとって、1977年は僕が思っていた戦前の日本みたいなものなのだろう。
現在公開中のジョン・キャメロン・ミッチェル監督
(『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』)作
『パーティで女の子に話しかけるには』の舞台となる1977年は、
僕には懐かしいが、彼らにとっては
まだ生まれる以前の“歴史”なのだろうから。

舞台は、パンクミュージックシーンが若者たちの心をつかんだ1977年(クラッシュが「白い暴動」でデビューした年)のロンドン近郊。
主人公はパンク好きだが女子には奥手という高校生。
その彼が、偶然知り合った女の子は地球に観光に来ていた異星人。
星に帰るまでの48時間の猶予の間、二人は街に出て、恋に落ちる。

こうストーリーを書いていて、無茶苦茶な設定だと思うが、
実際そうで、リアリティは追求していない。
今でいう中二病の若者が考えた理想のストーリーは、
映画に乗れる人と乗れない人を選ぶと思う。
「ロッキーホラーショー」とか「ファントム・オブ・ザ・パラダイス」をこの頃名画座で追っかけた人なら、
この映画の雰囲気はよくわかるだろう。
バカバカしくて、切なくて、
孤独がなんだかを感じさせてくれる、あの雰囲気だ。
ダンスシーンのキッチュさや、安っぽいSF表現なんて、
「ロッキーホラーショー」そのもの。

エル・ファニング好きの僕は、ヒロインのザンに恋する主人公
(こんなイケメンじゃない方がリアリティがあると思うが)の
気持ちにうまく乗れたが(笑)、皆さんはどうかな。
チープなB級作品で名作や傑作じゃないけれど、
昔なら名画座で人気が出たかもしれないような作品だ。
★★★
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by mahaera | 2017-12-11 13:22 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『永遠のジャンゴ』戦時下の伝説のギタリストを描く

永遠のジャンゴ
2017年 フランス




11月25日から公開中

ジプシージャズ(マヌーシュジャズとも)の創始者と言われる、ジャンゴ・ラインハルトの第二次世界大戦中の1年ほどを、描いたもの。
ジャンゴは戦時下でも人気が高く、その人気をナチスに利用されそうになるが、彼は拒否してスイスへ逃れる。
ジャンゴは政治には無関心だったが、
そんな彼でもナチスのジプシー迫害をひしひしと感じるようになり、同胞の窮状を見て、手助けするといった内容の映画だ。
史実もあるが、わからない部分は映画的に
盛り上げるためにも、フィクションを盛り込んでいるようだ。
丁寧に作ってはいるようだが、ドラマチックな展開が弱く、
ジャンゴの心の葛藤も伝わってこない。
最後の脱出サスペンスも、サスペンスで盛り上げようありきで、
演出が見え見えで残念。
というわけで、映画的には残念ながら、
いまひとつの出来栄えになってしまった。

しかし音楽そのものはもちろんよく、
俳優もちゃんとジャンゴの三本指奏法をしている。
ジャンゴは火傷で、左手の薬指と小指がほぼ使えなくなった。
まあ、親指はフレットの裏側なので、実質二本指奏法だ。
その不自由さが、逆にあのようなスタイルの
ギターサウンドを生み出したのだろう。

僕がジャンゴ・ラインハルトを知ったのは中2か中3の時で、
甲斐バンドのヒット曲「かりそめのスイング」の元ネタが
ジャンゴの「マイナースイング」だったからか。
当時、映画館で見たルイ・マル監督の『ルシアンの青春』が、
全編ジャンゴの曲を使っていた。
フランス人にとっては、ジャンゴの演奏は
戦時中のイメージがあるのだろう。
★★
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by mahaera | 2017-12-08 11:34 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『gifted/ギフテッド』 “天才少年もの”のジャンル映画。イマイチ乗れず



「ギフト」は「贈り物」以外に「才能」という意味もある。
つまり才能は「天からの贈り物」ということ。
She is gifted.なら、彼女は才能があるってことだ。

アメリカ映画では「天才少年もの」というジャンルがあるくらい、
何かに秀でた人に興味がある、または大事にする。そんな社会だ。
人とは違う何かに秀でていれば、他のことが多少できなくてもしょうがない。
一列横並びの日本とは、かなり違う。
それでもやはり、出る釘は打たれる。

本作の主人公は、そんな天才少女を育てている、男やもめの男。
中年というには色気がありすぎるキャプテン・アメリカことクリス・エヴァンスは、7歳の姪と田舎町で二人暮らし。
姪は天才数学少女なのだが、周囲との協調性に欠ける。
彼の出自は英才教育を受けた秀才一族で、
妹も有名な数学者だったが、
社会との折り合いがつけられず、
耐えかねて姪っ子を彼に預けて自殺。
で主人公は、姪っ子の天才性を知りつつも、
幸せになるように“普通の子”として育てようとしている。
しかし、彼の居所が母親に知られ、
天才教育を与えようと親権を奪おうとする。。。

アメリカでは「飛び級」やホームスクール制度があり、
個性を伸ばすことには寛容だが、やはり日本同様、偏って
社会生活ができない人間になってしまうのではないかという考えはある。
そして、日本に限らず、理解できなかったり、
自分とは違う人間が嫌いだ。
それは日本だけではない。
この映画は、そんな問いを投げかける。
ただ、映画の出来としては、イマイチ乗れなかったのは、
落とし所がお涙頂戴になってしまったこと。
そりゃ、子供との別れや再会をドラマの盛り上がりにすれば、
ベタに泣ける。
邦画並にベタな感動演出には、わかっていても既視感が生じる。
あとは、テンポが悪いかな。これは好みの問題か。
監督は『(500日の)サマー』のマーク・ウエブ。
★★


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by mahaera | 2017-11-26 10:25 | 映画のはなし | Comments(3)

最新映画レビュー『まともな男』 小さな嘘が大きくなる。他人事とは笑えない、スイス映画

現在単館公開中のスイス映画『まともな男』。
見る人はほとんどいないと思うが、
何かのついでに機会があれば。
なんだか、ことを荒立てないで済ましたがる
日本人にありがちなテーマだと思って見てしまった。



主人公は妻と高校生ぐらいの娘と暮らす中年男。
休暇でスイスのスキー場にある別荘に行くが、
上司に頼まれ、その娘を一緒に連れて行くことになる。
年頃の娘たちだから、夜は別荘でおとなしくするよりは、
地元の若者たちと遊びに行きたい。
で、自分の娘と上司の娘が夜遊びに出かけるのだが
(ともに未成年)、迎えに行くと上司の娘が
別荘の管理人の息子にレイプされてしまったと打ち明ける。
さあ、あなたならどうする?

この主人公、根は善良で自分で悪事を働くタイプではないのだが、事なかれ主義というか、
自己保身を第一に考えるというか、事故があった時の日本のお役所や会社体質とよく似ている。
「まあまあ穏便に」とやって、
当事者を丸め込んだつもりが、余計に怒りを買い、
物事を大きくしてしまうタイプだ。
そして何かと詰めが甘く、その場しのぎの対応を重ね、
事件を大きくしてしまう。
自分の管理不行き届きを上司に知られたくないから、ついた嘘。
その嘘がバレないためにさらに嘘をつき、
つじつま合わせるためにさらに嘘をつく。

映画は巧妙で、最初の小さな嘘は、
相手のことを思いやっての、誰でもつくぐらいの嘘で
観客も納得がいくのだが、それが雪だるま式になっていくと、
我々観客も「もう、ここらで正直にならないとまずい」と思う。
人は追い込まれると、引き際がわからなくなる。
ということで、こうはならないように気をつけよう。
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by mahaera | 2017-11-23 11:10 | 映画のはなし | Comments(2)

最新映画レビュー『不都合な真実2 放置された地球』この10年、世界的な環境運動は前進したのか?


不都合な真実2 放置された地球
2017年/アメリカ

11月17日より全国公開

10年前に公開されて多くの反響を呼んだ前作の続編。
前作はアル・ゴア元大統領の講演を元に様々な映像や資料を組み合わせたものだったが、今回は少し趣を変えて、「ゴアに密着取材!」と言ったスタイルになっている。

ラジオからは今日も「ストップ温暖化!」なるCMが流れているが、この10年、CO2排出量は減らず、異常気象は続き、僕の周りでも「CO2と温暖化は関係無い」という人も少なくない。
ゴアもこの10年、環境問題は前進と後退を繰り返していると、
冒頭でぼやく。
いくら先進国で規制が進んでも、その間に中国とインドで工業化が進み、爆発的にCO2を排出するようになったのだから、全体ではチャラになってしまう。

本作のクライマックスは、
パリで開かれた温暖化防止会議COP21で、
いかにインドを説得できるかというのも、
時代の流れを感じる。
インド代表は
「先進国は300年に渡って化石燃料を使い続けてきた。
それを今さら我が国に使うなんておこがましい。
我々は今後300年化石燃料を使い続けてやる!」と息巻く。
まあ、それもわからなくもないが、その結果はすでに見えているのだから、別な歴史を作ってもいいはずだ。

この10年は悲観的な面ばかりではない。
風力や太陽光など、再生可能エネルギーを生み出すコストは年々下がってきている。今は高くても「やればできる」のが、科学や産業の発達の歴史だ。
そうした特許を持っているのはやはり先進国だが、
それを無料で途上国に提供することで、
化石燃料を使わないようにするとゴアは試みる。

映画のラストはCOP21の調印でハッピーエンドになるかと思いきや、トランプ政権の誕生で、暗雲が立ち込めるところで終わる。
実際、オバマが最後の置き土産として批准したCO2排出規制を、
いとも簡単にトランプはひっくり返した。
まあ、こうしたドキュメンタリーはある主張のプロパガンダなので、
異なった意見や主張もあるだろう。
しかしすべてを鵜呑みにはできなくとも、
ゴアのような人々がいなければ、
私たちの世界はもう何年も前に
ブレードランナーのような世界になっていたろう。

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by mahaera | 2017-11-13 18:50 | 映画のはなし | Comments(0)

イオン海老名7番スクリーン 『スターウォーズ/フォースの覚醒』の復習上映に



昨日、気分転換にイオン海老名7番スクリーンに
『スターウォーズ/フォースの覚醒』の復習上映に。

いや、最近改めておもっているけど、
この7番スクリーンのTHX、マジで音がいい
海老名ではずっとTOHOシネマズに浮気していたけど、
この7番スクリーンに限ればこちらの勝ち。
もうオープニングの、
スターウォーズのテーマのファンファーレからして音が違う
本作を劇場で観るのはこれで4度目だが、
ほぼ2年ぶりの鑑賞なので新鮮。
次から次へと息もつかせないほどの展開、
キャラクター描写をアクションの中で見せるなど、
ローレンス・カスダンの脚本は娯楽作としては申し分ない。
そして、きちんと世代交代を描いている。
かつて銀河を股にかけて帝国と戦った若者たちも、今や親世代。
本作のヒロインやヴィランは自分の子供世代なのだ。
不覚にも、キャリー・フィッシャー登場のシーンで涙。
この時は、まだ生きていたんだな。
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by mahaera | 2017-11-12 11:23 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『ザ・サークル』物事を単純化しすぎて、残念な出来に

ザ・サークル

2017年/アメリカ

監督:ジェームズ・ボンソルト

出演:エマ・ワトソン、トム・ハンクス、ジョン・ボイエガ、カレン・ギラン、エラー・コルトレーン

配給:ギャガ

公開:1110日より全国で公開中


インターネット社会の数年先の近未来を描いた作品だ。

かつて『トゥルーマンショー』という名作があったが、

あれは生まれた時からその一部始終をテレビ放映されている男(ジム・キャリー)が、そのことに気づいて出て行くという話だが、

今やネットの普及で逆に自主的に

自分の私生活を公開する人も珍しくない。

また、ネットがなければ、あらゆることが不便になりつつある世の中なので、色々な所にログインしなければ物事が進まない。

それは自分のプライベートな情報をいちいち公開することになり、常に悪用される危険がつきまとう。

本作の主人公のエマ・ワトソンは、

世界最大のSNS企業「サークル」に入社する。

この会社はLINEFBなどすべてのソーシャルネットワークを

統合したような存在だ。

自分の情報を公開することで、人とのつながりを

アピールする会社の理念に最初は戸惑う彼女だが、

やがてある事件をきっかけに自分を会社の広告塔として

24時間映像中継することに同意。

たちまち人気者になるが、それは昔からの仮女の身近な人々を

傷つけるものでもあり、悲劇を生む。

人にはプライベートな空間と社会的な空間があり、

それを使い分けてバランスを保っている。

しかし本作のように、プライベートを無くしてしまえば

理想の平和な社会が訪れるというのは、全体主義の考えに近い。

確かに秘密が消えれば、犯罪を未然に防いだり、

誤解は消えるかもしれない。

人の孤独は多少解消されるかもしれない。

しかし人間の悪意は消えることはない。

作品的にはただし「底が浅い」かなと。

こうなったらこうなると観客でも予想がつくのに、

組織単位でそんなことに気づかないのも不自然。

その他大勢の反応が画一的とか、各キャラにも深みがなく、

テレビドラマぽいイージーな役設定を感じる。

ま、そういうところが、今っぽいのかもしれないのだけれど。

ということで、個人的には残念な出来かな。

トム・ハンクスがサークルの社長役で、脇役やるのも珍しい。

★★☆


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by mahaera | 2017-11-11 11:30 | 映画のはなし | Comments(0)