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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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さよなら2010年

今年も残すところ、あと17時間。
とはいえ、僕は仕事明けで、これから寝るところ。
目が覚めてみると、きっともう今年は10時間もないんだなあ。

今年は自分にとってどんな年だったか。

今年も、家庭、仕事、音楽、という三本柱は変わらず。
それ以外のことは忙しくて、できないことには変わりない。

まず、仕事。
1〜2月のバングラデシュ
3月のインド
8月のインドネシア
9月のタイ
と四回の海外取材と、インドの編集でほぼ終わる。
忙しかったけど、ギャラは思っていたよりも低く、
この業界にいることの先行き不安がどんどん強くなる。
それに、収入の八割は、一社関係に依存している事にも、
危機を感じる。その会社、潰れたら、おしまいだしね。
ギャラは低いが、忙しかったので、営業せず、
新規の取引先が生まれなかったのは痛い。

そして家庭。
こちらは、子どもが大きくなるにつれて、
週末を家族と過ごす比重がどんどん少なくなってきた。
子どもも、週末を親と出かけるより、
もう友達と遊ぶ方がよくなってきたのだ。

音楽活動。
今年は自分のバンド活動が増えたため、
夏以降は、セッションにほとんど顔を出さなくなった。
ライブの回数は
Maha-era 7回
Maha-buddi 3回
ソロや自作曲を主としたライブ 3回
The Fake 2回
The Buddies 3回
その他、コピーバンドのヘルプなど 6回
の都合24回。月二回のペース(笑)
セッションへは14回。
やっぱり、自分のレギュラーバンドができたのが大きい。

あと、聴く側としては、
3月のボブ・ディラン来日。しかもライブハウスツアー。
東京公演、七回のうち、都合5回行ったのが、
今年前半の最大のイベント。
とにかく、最高のライブだった。

そして7月、8月とロックフェスに行って
日本のバンドをたくさん見たのが、次なる刺激。
現在、売り出し中のバンドをたくさん知り、
自分の音楽活動に大きくフィードバック。
ロックは懐メロじゃないね。

社会面、ニュース、国際情勢、
いろいろ気になる事はあるけれど、
いまの自分にできるのは、仕事、家庭、音楽だけだ。
来年も、それはきっと変わらないと思う。
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by mahaera | 2010-12-31 07:21 | 仕事のはなし | Comments(1)

「マイルス・デイヴィス ビッチェズ・ブリュー・レガシーエディション」

最近の仕事タイムは、深夜から朝にかけて。
いや、家での仕事は深夜の仕事が終わった後の、
朝6時から8時ぐらい。
そんな時にどんな音楽を聴いているかというと、

●「マイルス・デイヴィス ビッチェズ・ブリュー・レガシーエディション」
あの名作「ビッチェズ・ブリュー」の発表40周年を記念しての、
豪華四枚組。最初の2枚は、二枚組だった
「ビッチェズ・ブリュー」を丸ごと入れたほか、
珍しい当時のシングルエディションを収録。
僕の大好きな「スパニッシュ・キー」のシングルエディションと
別テイクがなんともうれしい。
CD三枚目は1970年のマイルス・グループのライブで、
このアルバムからは「ビッチェズ・ブリュー」
「スパニッシュ・キー」「サンクチュアリ」
「マイルス・ランズ・ブードゥー・ダウン」
を披露しているカッコいいライブ。
メンバーは、マイルスのほかには、
チック・コリア、キース・ジャレットの2キーボード
デイヴ・ホランドのベース、ジャック・ディジョネットのドラム
アイアート・モレイラのパーカッション、
ゲイリー・バーツのサックスという編成で、
名盤「マイルス・アット・フィルモア」の完全版をおもわせる。
音の切れもよく、シャープな演奏。
そして4枚目はDVDで、なんと1969年のライブ映像。
こんなのがあったとは、驚き。
音はミックスに不満はあるが、映像はコントラストを
無理矢理あげて
昨日、そっくりさんを使って撮ってきたかのようなシャープさ。
こちらのメンバーは上記より1年前なので、
サックスはまだウェイン・ショーターで、
キース・ジャレットとアイアート・モレイラはまだいない。
チック・コリアの若いこと(とはいえ28歳)。

とにかく、買いのアルバムだ。
ジャズ好きより。ロックファンのほうが、
よりカッコいいと思うかも。
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by mahaera | 2010-12-30 06:19 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

夢の人

「今年もあと一週間」と書いたのが、つい昨日のようだが、
もうあと三日しかなくなってしまった。
仕事に終われ、疲れて眠る毎日。
それも終わりがあるから、救われる。

おととい夢をみた。
夢だから、各シーンは前後のつながりがなく、バラバラだ。
でも印象的だった場面がある。

場所は東京の神谷町のあたり。
僕は地図を見ながら銀行を探している。
古めかしいビルの中にある大きなフロアの窓口へいく。
銀行は今どきのではなく、古いアメリカ映画に出てきそうな、
カウンターが胸まで高い感じ。
ジャカルタの古い銀行を改装した、銀行博物館がモデルかも。
その窓口にいって僕は、何かしら手続きしている。
何かを解約したのか、100万近いお金を動かすためだ。
窓口に感じのいいひとりの女性がいる。
歳は僕と同じぐらいだろうか。
いろいろ話しているうちに、なんだか前にも似たような事があったと
僕は思い出していく。相手の女性も、僕のことをながめている。
そこで、手続きをしていると、小さなメモが銀行が持っている書類から出てくる。
それは15年前、僕がまだ独身で、会社を辞めて長い旅に出るとき、
同じ窓口でその書類を作ったときに、紛れ込んだもの。
意味のない、中国語の単語が書いてある。
それを見て、僕とその女性は同時に気づく。

15年前、僕がこの銀行のこの窓口を訪れたとき、
その女性が同じように窓口に座っていたのだ。
で、僕は旅に出るために、そのころ中国語を習っていて、
偶然にもその女性が同じように中国語を習っていることを知り、
周囲にわからないように、中国語で会話をした。
「あなたも中国語を習っているんですか」
とか、「これから中国に行くんです」とかそんな会話だ。
で、僕は彼女に好意を持ち、できたらデートに誘いたいくらいだったが、
そのすぐあとに旅立つことがわかっていたので、
結局、お互いに好感を持つものの、それっきりに。

そのメモには、そのとき筆談か何かした走り書きが残っていた。
それがなぜか捨てられておらず、書類に挟まっていたのだ。
それを見て、僕と彼女は、同時にあの時の人だったことを思い出す。

昼の休憩時間になる。実際の日本の銀行なら、ないけれど、
夢の中だから、一斉に働いている人が業務を辞めて、外に出だす。
どうしようかとまよっていると、彼女が私服になって出てくる。
「お昼でも食べましょう」
まるで約束していたかのように2人は外へ出る。

歩きながら僕は思う。
この15年の間、僕は大きく変わり、結婚もして家族もできた。
しかし、もしこの人とつきあっていたとしたら。
たぶん彼女も、今は結婚しているのかもしれない。
子育てが一段落して、また窓口に復帰したのかもしれない。。

そこで目が覚めた。
まだ寝ている妻や子どもの顔を眺めて、こう思った。
「人生には無数の選択肢がある。その結果が現在だが、
ちょっと違っただけで、いま一緒に暮らしている家族すら、
別なものになっていたかもしれない」

そのときは、別に惜しいとも思っていないような、
ほんのちょっとしたこと。
ほとんど忘れてしまっているからいいけど、
全部覚えていたら、きっと苦しいだろう。

夢から覚めても、しばらくはずっとそのことが頭が離れなかった。
とても夢がリアルだったから。
もちろんその女性は、実際にいた女性ではなく、
夢の中の架空の人です。
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by mahaera | 2010-12-29 06:16 | 日常のはなし | Comments(0)

あと一週間で今年も終わり

あと一週間で今年も終わりです。
今年をみなさん、そろそろ振り返るころでしょうか。
それとも年賀状などを急いで書いているころでしょうか。
僕はライブも終わり、あとは仕事のみの一週間になりました。
飲み会などのプライベートの予定も一切ありません。
というのも、年末年始が現在している仕事のピークで、
それが終わるまでは、心の余裕がなくて。

で、久方ぶりに、大勢の中で仕事をしていると、
フリーになってからここ15年で、ずいぶんと忘れていたことを思い出しました。
同じ部署に10人以上も知らない人といると、
2人ぐらいは嫌な奴がいるもんです。
また、やはり2人ぐらいは仕事をあまりしない人もいます。

新聞の広告でタイトルと宣伝文句を見ましたが、
「働きアリでも、一生仕事をしないアリが2割ほどいる」
つまり、10人仕事をしたら、手を抜く人が2人いても不思議じゃない。
フリーだと、1人で仕事をしているので、その1人が手を抜いたら、
たちまち生活の危機に瀕してしまいますが、
「手を抜いても抜かなくても、同じ分だけお金がもらえる」というシステムでは、
「ほどほど」に仕事をする人が出てくるのは、
世界各地、どの歴史を見ても同じでしょう。
その分、仕事をする人がいて、バランスがなりたっているので。

で、ここで僕が「嫌な奴」と書いたのは、この「手を抜く人」のことではありません。
別に、自分にしわ寄せが来なければ、「まあ、しょうがない」という感じです。
「嫌な奴」とは、自分でみなを率先して仕事をするわけではなく、
常に周辺にいながら、ケチをつけるタイプの人です。
その人自身は、自分の仕事はこなしているのでしょう。
でも、人の仕事に文句やケチをつけるなら、責任をとって、
リーダーシップをとるとか、代案を出すとかするべきで、
ふだんは目立たないようにしているくせに、人が何か率先してやっていると、
ケチをつける人。これが、最高にイライラします。

で、15年前まで働いていた会社員時代を思い出しました。
あのころは、こんなストレスが毎日のようにあったんだなあって。
そう思うと、僕が気持ちよく仕事ができるのは、
やはりひとり、あるいは全員均等に気持ちよく働かないとできない少人数、
あるいは僕が集めた人たちとの仕事、になります。
まあ、みんな本当はそうなんだけど、ガマンしてやってるとは思いますが。
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by mahaera | 2010-12-27 17:58 | 仕事のはなし | Comments(0)

パパはサンタじゃないことがバレた

昨日、深夜の仕事明けで、朝5時半ごろ家に帰った。
鍵を開けて玄関に入ると、リビングの電気がついている。
? と思って入っていくと、小学六年生になる息子が起きて、
クリスマスプレゼントのガンプラを造っていた。

聞くと、プレゼントが楽しみで、朝4時に目覚ましをかけて、
自主的に起きて、組み立てを初めていたという。
「このエネルギーが勉強に向けられたら」
と思うのは親ならば当然。

しかし、外がまだ暗いうちから、
黙々とガンプラを組み立てている息子の集中力に、
バカだなあと思いつつ、少し感動。

しかし、サンタより遅い帰宅ということで、
パパがサンタではないことがパレてしまった。

パパはというと、仕事疲れを癒す日本酒を飲みながら、
残りの仕事を片付けるのでした。

そんな時のBGMはもちろん
ボブ・ディランのクリスマス・アルバム。

そして7時半ごろ、息子にコーヒーと目玉焼きを作り、
僕は寝ました。
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by mahaera | 2010-12-26 05:52 | 日常のはなし | Comments(0)

Mahabuddi マハバディ 西荻窪ヘブンスドアのライブ終了しました

メリー・クリスマス!

世の中はクリスマス一色ですね。
さきほど銀行に行ったら、行き帰りだけで、街中には多くの
サンタやトナカイ(の衣装を着た)で溢れていました。

さて、昨日、マハバディのライブ、
西荻窪のヘブンスドアで無事終了しました。
今年は早いですが、これで年内のライブ活動はすべておしまいです。
来年も白紙なんで、年末年始にゆっくり考えます。
何しろ仕事が忙しくて。。
まあ、それも一月中旬にはヒマになるんですが(笑)

毎度、演奏曲目を書いているけど、
知らない人には何の意味もないでしょうねえ(笑)

1波紋
2バックパッカーブルース
3横浜ランデヴー(新曲)
4重荷
5四面楚歌
6ほどほどの人生
7イディオッツ・ワールド(新曲)

40分弱ほどの演奏でした。

音源はこちら(今日から一週間以内)

http://firestorage.jp/download/91d2f8624c6ca9d15466ba1023700a71c03b0d66

または

http://xfs.jp/GD7mt

録音位置が前過ぎて、バランスがあまり良くありませんが。。

それでは、みなさま楽しいクリスマスを
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by mahaera | 2010-12-24 18:26 | ぼくの音楽・バンド活動 | Comments(0)

明日、年内最後のライブです

告知です(笑)

明日12月23日の祝日、西荻窪ヘブンスドアで、
マハバディのライブがあります。

http://live.oyaji-rock.jp/

ライブスタートは19:30ごろ。
ブルース系2バンドと共演で、出番はトリなんで21:30ごろです。

これで年内の僕のライブはすべて終了です。
来年は未定。

先月のライブと異なるのは、僕がキーボードではなく
ベースを弾くことでしょうか。
新曲もオリジナル2曲用意してあります。

家が近い人はどうぞ。
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by mahaera | 2010-12-22 20:46 | ぼくの音楽・バンド活動 | Comments(0)

新作映画評『ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~』

ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~

2008年/アメリカ

監督:クリス・ベル
配給:アップリンク
公開:12月25日より渋谷アップリンクファクトリーの「未公開映画祭」で上映


映像作家のクリスの幼い頃のヒーローはハルク・ホーガン、
アーノルド・シュワルツェネガー、シルベスター・スタローン

兄弟ともスポーツの道へと進み、それぞれが身体を鍛えていた。
しかしクリスはステロイド剤を使用し続けている兄弟に対し、
疑問を抱く。兄弟は薬の使用のことを両親には話していなかった。
逆にステロイド剤を使わないクリスは、自分の限界を感じていた。
そこでクリスはステロイド剤の影響を調べるため、
プロスポーツ選手や医療関係者、研究者、サプリ業界、
そして国会議員にいたるまでインタビューに挑む。

本作の原題は「より大きく、より強く、より速く」。
今ではヤサ男のジョニー・デップが人気俳優だし、
軟弱に見えるトビーが演じるスパイダーマンガ共感を呼ぶ時代だ。
しかし、監督自身やその兄弟が育った80年代はアメリカでは、
マッチョなヒーローが全盛時代だった。
そのころのドル箱スターは、シュワルツェネガーやスタローン
といった肉体派の俳優たちで、
CGでヤサ男でもアクションができる以前は、
彼らが問答無用で悪者たちをなぎ倒していた。
政治もちょうどレーガンの“強いアメリカ”の時代だったのだ。

その頃のアメリカ人の男の子たちは誰しも、
“筋肉モリモリ”に憧れていたらしい。
このドキュメンタリーでもインタビューに答えているが、
ベン・ジョンソン、カール・ルイスといったスター陸上選手が、
次々とドーピング検査に引っかかったのもこの頃だった。
ステロイド剤の副作用については、
本作のインタビューでも明快な結論が出ていないようだ。
しかし、このドキュメンタリーが進むにつれてわかってくるのは、
「それは肉体的な病だけでなく、むしろ勝者のみ称えられる
アメリカ社会の精神の病ではないか」
と監督が考えるようになってきっていることだ。
“自分をより強く見せたい”
というマッチョ願望が、その根底にあると。
称えられるのは勝者のみ。敗者は忘れられる」というアメリカ。
ステロイド剤による筋肉増強に、
アメリカ社会の縮図が見えてくるのだ。
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by mahaera | 2010-12-22 16:39 | 映画のはなし | Comments(0)

小田急相模原スクール・オブ・ロックでのMaha-eraライブ

12.19日曜日 小田急相模原スクール・オブ・ロックでのMaha-eraライブ無事に終了しました。

昨日はまず11:00~14:00と早い時間に登戸のスタジオで、
マハバディのリハ。前回やった曲に、2曲の新曲をプラス
(うち1曲はMaha-eraのレパートリー)。

そのあと、マハバディのメンバーから、イギー、池谷くんとともに
おださがに移動して、小田急相模原のバー、スクール・オブ・ロックで
開催中の「忘年ライブパーティー2010」に参加。
メンバーと曲目は12/4のガスタウンとほぼ同じだけど、
あのとき、ギターを弾いていた西岡は欠席。
なので池谷君の1ギターに、イギーVo、ヒロDr、
それに僕Vo&B、AGという4人編成。
ライブは16:40にスタートし、17:30に終了。
イスに座って一列横並びという珍しいスタイルでしたが、
それもまた新鮮でいい感じでした。

この店では何度もやっているけど、バンドでやるのは初めて。
いつもはグダグダだけど、今回はピシッと(比較的)
まとまった演奏ができた。これはきちっとしたドラムセットが
入ったことが大きいと思う。おかげで僕個人も集中できたし
(前は最後まで集中できないこともあった)。
小さな店なので、ドラムは鳴らないようにミュート
しまくりなのだが、それが逆に70年代のドラムの音
(スネアがタムのようにモコっとした音)ぽく、いい感じ。
これだったら、またやりたいなあ。
時間が早かったせいか、お客さんは、出演者ばかりだったけど、
まあ、「こんなのやってます」とアピールできたかな。
イベント自体は夜の11時ぐらいまでやっていたはず。

曲目は
1史上最大のロックスター
2大人になるってこと
3かんかん照り
4重荷
5バックパッカーブルース
6海と空
7ほどほどの人生
8世界は君に
9イディオッツワールド

音源のダウンロードは、以下から一週間以内ならできます。

http://firestorage.jp/download/318dd5364ef056568452f9881b103e364b4869e7

または

http://xfs.jp/S0KxV
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by mahaera | 2010-12-20 17:07 | ぼくの音楽・バンド活動 | Comments(0)

新作映画レビュー『金正日花/キムジョンギリア』 人間はアリではない

金正日花/キムジョンギリア

2009年/アメリカ、韓国、フランス

監督:N. C. ハイケン
配給:アップリンク
公開:12月25日より渋谷アップリンクファクトリーにて


これは12月25日より渋谷アップリンクファクトリーにて行われる
「リアル!未公開映画祭」の中の一本。

韓国への砲撃事件で、またまた世間をお騒がせの北朝鮮。
もはや将軍様やその後継者問題は、日本のワイドショーでは定番で
海老蔵なみの認知度。
ジョンイル親子のそのルックスは、もはやふた昔前の独裁者然で、
レトロささえかもし出している。

さて、その北朝鮮の収容所から逃亡した人々、
または生活苦などから脱北した人々へのインタビューを通し、
北朝鮮の過酷な現状を知る本作は、
かの国のことを知るには、タイムリーなドキュメンタリーだ。

世界が好景気に沸く90年代初頭、
北朝鮮を深刻な食糧危機が襲った。
人々は飢えに苦しめられ、そしてまたある者は“政治犯”として
収容所に送られ、強制労働に駆り出されていた。
本作でインタビューを受ける脱北者たちは、
別に政府の要人でもない、名もなき人々だ。

“政治犯”にされると、小さな子どもも含めて
その家族が全員収容所送りになる。
だから、生まれながらして収容所暮らしだったという者もいる。
政治犯といっても、北朝鮮のことだから、
別に根拠があるわけではない。
力があるものが、目障りな人間を
“政治犯”と決め付けるだけなのだ。
語られる収容所の暮らしは、まさに生き地獄で、
小さな子どもたちも強制労働に駆り出される。
反抗したり、看守たちに嫌われたりすすれば、
まちがいなく「死」。
インタビューに答える青年は、少年のころ
親の処刑に立ち合わせられたという。

収容所でなくても、飢えに苦しむ人々にとって、そこは収容所と変わらない。
将軍様に仕える兵士でさえ、食べ物に事欠き、
軍が一般人から、盗みを働いているという事実。

まるで女王アリに使えるように、将軍様を頂点とした奴隷社会
それが北朝鮮だ。もちろん人間は昆虫ではなく、
ひとりひとりが意思を持ち、それぞれの幸せを望んでいる。

しかし、その幸せを打ち砕くのが、かの国なのだ。

そんな国家、私たちの国のすぐ近くにあるという事実を再確認。
一緒に本作を観ていた息子に、
北朝鮮が攻めてきたらどうするかと聞くと、
「戦う。降伏して、こんな生活するぐらいなら、
死んだほうがマシ

と答えた。人間やめて、虫になるよりはいいかも。
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by mahaera | 2010-12-16 18:20 | 映画のはなし | Comments(0)