今週も先週に引き続き、市ヶ谷の編集プロダクションに通っている。
ようやく試写に行けるようになったが、まだまだ本数も少ない。
そのなかから今日はこの作品
『コロンブス永遠の海』 監督マノエル・ド・オリヴェイラ
5月1日より岩波ホールにて
1946年マヌエルは弟と共に、リスボンからニューヨーク行きに乗船する。
数年後、ポルトガルに戻ったマヌエルは教師のシルヴィアと結婚。
新婚旅行を兼ねて、コロンブスの生誕地と考える町クーバへ向かう。
歴史研究者でもある彼は、「コロンブスはポルトガル人だった」
という仮説を立証しようと考えていた。
47年後のアメリカ、年老いたマヌエルとシルヴィアはニューヨークにいた。
彼らは自分たちの人生と
過去のポルトガル人の郷愁を重ね合わせていた。
監督のマノエル・ド・オリヴェイラは、1908年生まれというから、
今年102歳。
まちがいなく、
世界最年長の現役映画監督だ。
とはいえ世界的に評価され始めたのは、1993年の『アブラハム渓谷』だから、
遅咲き中の遅咲きと言ってもいいだろう。
彼の作品は
知的な会話に満ちており、観る者を選ぶ。
まあ、言ってしまえばインテリ好みで敷居が高い。
その奥にある文明に対する深い考察に興味が持てなければ
(ある程度歴史や文明に対する予備知識がないとチンプンカンプンかも)
作品を楽しむことはできない。
まあ、映画なのだが、
気分は新書を読んでいるような。
前回観た『永遠の語らい』は、わりと楽しめたが、
本作ではその面白さがつかめないまま、観終わってしまった。
残念。★★
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