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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『リンカーン弁護士』 マシュー・マコノヒーがやり手の弁護士を演じるが、ミスキャストか

リンカーン弁護士

2011年/アメリカ

監督:ブラッド・ファーマン
出演:マシュー・マコノヒー、ライアン・フィリップ、マリサ・トメイ、ウイリアム・H・メイシー
配給:日活
公開:7月14日より全国


「リンカーン弁護士」というタイトルから、最初は
まだ弁護士をしていた頃のリンカーンを描く映画と勘違いしていた。
リンカーン・コンチネンタルの後部座席が事務所代わり”
という弁護士が主人公だからか。
それなら「ベンツ弁護士」(悪そう)
「トラック弁護士」(強そう)
「霊柩車弁護士」(死者専用)
「タクシー弁護士」(安そう)
なんかもアリかと、くだらないことを考えてしまった。

さて、本作の主人公はマシュー・マコノヒー演じるやり手の弁護士ミック・ハラー。
司法取引で依頼人の罪を軽くするのが、彼の得意技だ。
ある日、ルイス(ライアン・フィリップ)という裕福な青年が
女性に重傷を負わせた事件の依頼を受ける。
弁護を進めているうち、ミックは数年前に手がけた殺人事件のことを思い出す。
そしてミックは自分が罠にはめられていることに気づく。

弁護士ミック・ハラーを主人公にした原作は、
本国ではすでに4作が発表されている人気作品らしい
(日本では最初の2作品が翻訳されている)。

スクリーンで久しぶりに見るように感じるマシュー・マコノヒーは、
なんかだいぶ老けて、顔が変わってしまった感じがする。
ちなみに僕はこの俳優のよさがわからない。
今までに何本も彼の主演作品を見ているのだが、
何も引っかからないのだ。すぐにパッと思い出せるのが、
『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』のマネージャー役
というのも失礼か(あの役はもともとオーウェンがやるはずだったが)。
きっと、オレ、カッコいい、的なすかし具合が苦手なんだろう。

そのマコノヒーが初めて脚光を浴びたのが、『評決のとき』
その新米弁護士役からはもう15年。あの弁護士が、
本作では汚い手も使うやり手の弁護士に成長しているという感じなのだろう。
で、本作は意外にも、アクションに頼らず、法廷ものとして正攻法。
たぶん、原作にある程度忠実なのだろう。
推理ものとしてはまともなつくりで、ちょっと70年代風。それは好感。
ただ、マコノヒーに魅力を感じないのと、疑惑の依頼者を演じる
ライアン・フィリップが、やはり何の味もないのが残念。
何考えているのか、こうキャラに深みがないのだ。

ということで、全体的にミスキャストなんじゃないか?
もっと、渋くて臭い俳優をちりばめて欲しかった。

(★★★)
by mahaera | 2012-07-09 01:53 | 映画のはなし | Comments(0)
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