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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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映画レビュー 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』 冬の田舎の港町が主人公の心象風景と重なる



マンチェスター・バイ・ザ・シー


年末ベストテン候補かもとレンタルで観る。
派手さはゼロだが、しみじみとした作品で、ズシンときた。
ケイシー・アフレックが本作でアカデミー主演男優賞、
監督と脚本のケネス・ロナーガンが
オリジナル脚本賞を受賞した人間ドラマだ。

ボストンで便利屋をしているリー。
人と交流をしようとせず、近寄ってくる人も冷たくあしらう。
そして、時折生じる暴力。魂の抜け殻のような男の元に、
故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに住む
兄が亡くなったとの知らせが来る。
帰郷したリーは兄の家へ。
そこにはかつて仲良くしていた兄の息子パトリックがいた。
葬儀などの手続きを進めていくリーは、
遺言によって家族がいないパトリックの後見人に
指名されていたが、彼には乗り越えられない過去があった。。

イギリスの大都市マンチェンスターは大違いの、
アメリカ北部にある寂しい小さな港町
マンチェスター・バイ・ザ・シー。
冬の寒々とした風景が、主人公の心象風景と重なる。
過去に取り返しのつかないことをしてしまった主人公。
映画の終盤ではなく、中盤でそれが明かされるが、
物語は傷が癒されるというハッピーな映画的な解決にはいかない。
故郷で暮らすのができないほど、彼の心の傷は大きい。
おそらく彼には死ぬまで、心の救いはないだろう。
それでも、ほんの、ほんのわずかだが温かみを感じさせる進展がないわけではない。
「空虚」という演技がうまいケイシー・アフレックが、
この役を演じたのはまさにピッタリ。
どんより曇った空の休日、
一人で落ち着いた日を過ごしたい時にオススメ。
こう言う映画が苦手な人もいると思うが、
こう言う人生を送っている人もいるのだ。
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by mahaera | 2017-12-22 12:29 | 映画のはなし | Comments(2)
Commented by あほか at 2017-12-22 18:04 x
もう正月休みですか?
Commented by Sekohan at 2017-12-25 18:10 x
試写会の案内来ないんだ〜〜
劇場でも観ないんだ〜〜
レンタルDVDなんだ〜〜
サイコー映画ライター🤣
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