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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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「子供のための世界史」関連本紹介8(古代オリエント)その5「 古代エジプト文明社会の形成」「 古代インド文明の謎」

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古代エジプト文明社会の形成―諸文明の起源〈2〉 (学術選書)
京都大学学術出版会 (2006年)
高宮いづみ 著
古代エジプトのうち、おもに先王朝時代から古王国時代まで、前3500年から前2200年ぐらいまでをとりあげる。固有名詞が多くなる王朝の政治史的なものは少なく、むしろ古代エジプト人がどのような生活を送っていたのか、文化、経済、統治システム、宗教、芸術など、社会自体を解説してくれるのでありがたい。ボリュームがあり、専門用語も多く、専門書と教養書の中間ぐらいの内容。ただし専門用語とか細かいところは読み飛ばしても、だいたいの古代エジプト人の暮らしぶりは浮かび上がってくる。★★★



古代インド文明の謎 (歴史文化ライブラリー) 単行本
吉川弘文館 (2008年)
堀晄 著
タイトルからしてインダス文明の解説本かと思ったら、実はインダス文明を滅ぼしたのはアーリア人ではない、アーリア人が大挙して侵入してきたことはなかったという自説を展開。そもそもインダス文明の担い手はアーリア系で、インドでは大幅な民族の変動はなかったという。著者の専門は中央アジアなので、中央アジアの文明に最後は持っていくのだが、自説が学会ではあまり認められていない不満に最後は終始する。説は面白いのだが、インダス文明自体についてはほとんど触れていないので、タイトルを見て読んだら違う本を読まされた気になった。むしろ「アーリア人の民族移動はなかった?」というタイトルにすればよかったと思う。ということで、インダス文明を知りたい人には役に立たない。


by mahaera | 2019-01-03 20:07 | 子供に教える世界史・古代編 | Comments(0)
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