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ヨーロッパ最古の文明・ミノア文明
東方ではインダス文明が衰退していったころ、オリエントの西方の地中海ではミノア文明が最盛期を迎えようとしていた。
ミノア文明は東地中海のほぼ中央に浮ぶクレタ島に栄えた文明で、中心都市はクノッソス(現イラクリオン郊外)だ。
クレタ島の大きさは広島県ぐらいで、島には他にもフェストス、マリアなどの都市があった。
ミノア文明はギリシャ人の移動以前に栄えて続いたので、
現在のギリシャ人とは民族系統は別だ。
しかしその文字(線文字A)が解読されていないので、
言語は何系かわかっていない。
[クノッソスの迷宮]
ミノア文明の名前の由来は、
ギリシャ神話のミノス王の伝説による。
ゼウスとエウロペ(ヨーロッパの語源となった)との間に生まれたミノスは成長してクレタの王になったが、
その時王位継承の証として生贄に捧げる牡牛を、
海神ポセイドンに送って欲しいと頼む。
しかしポセイドンが送った牡牛があまりにも美しかったため、ミノスは代わりの牡牛を生贄にしてしまう。
ポセイドンは怒り、仕返しにミノスの妃のパシパエが牡牛に欲情を抱くようにする。
悶々としたパシパエは思いを遂げるために、
工匠のダイダロスに頼み、木製のハリボテの雌牛を作ってもらい、その中に入って牡牛と交わった。
パシパエは妊娠し、人間の体に牛の頭の怪物ミノタウロスが生まれてしまう。
困ったミノス王はクノッソスの宮殿の一部に、
ダイダロスに銘じて迷宮のラビリンスを造らせ、
そこにミノタウロスを閉じ込めた。
時が過ぎ、クレタとの戦争に負けたアテナイは、毎年少年少女7人を生贄としてクレタに貢ぐことになった。
彼らはみなミノタウロスの餌食になる運命だった。
3回目の時に、アテネの英雄テセウスが
そのグループにもぐりこむ。
ミノスの娘アリアドネはテセウスに恋し、
彼を救おうとダイダロスに迷宮脱出の方法を聞きだした。
そしてアリアドネは短剣と魔法の糸の片方をテセウスに渡し、自分は糸の片方を持つ。
短剣でミノタウロスを倒したテセウスは、
糸を手繰り寄せてアリアドネのもとに戻り迷宮を脱出する。
これがギリシャ神話の中のクノッソスの迷宮のエピソードだ。しかし神話が作られたのはミノア文明が栄えていた頃より千年も後なので、史実とは関係ないだろう。
ミノア文明が栄えていた頃はアテネもなかったろう。
しかし遠い時代の記憶が、神話となって語り伝えられていたのかもしれない。(つづく)
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