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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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名盤レビュー/ジョニ・ミッチェルその2『レディス・オブ・ザ・キャニオン Ladies of the Canyon 』(1970)

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●『レディス・オブ・ザ・キャニオン Ladies of the Canyon 』(1970)

まず訂正。前回ジョニの恋人をスティーブン・スティルスと書いたが、グラハム・ナッシュの間違いだった。すまん。
さて3rdアルバム。タイトルにあるキャニオンとは、当時ジョニを始め西海岸の若手ミュージシャンが多く住んでいたというローレル・キャニオンのこと。
ザ・バーズ、ママス&パパス、ドアーズ、CSN&Yのメンバー、リンダ・ロンシュタットなどが住んでいたという。
このアルバムも基本的にはジョニのギターとピアノ弾き語りだが、のちにライブでも定番となった3つの重要な曲が入っている。

「サークル・ゲーム」は1967年にバフィー・セントメリートム・ラッシュに提供した曲で、ようやく本人によるセルフ・カバーが収められた。
僕は最初は映画『いちご白書』に収められたバフィー版が好きだったが、今ではこのジョニのバージョンが一番好き。
このアルバムではクロスビー、スティルス、ナッシュがコーラスをつけている。歌詞も最高にすばらしい。
もともとこの曲はデビュー前の1965年ごろ、カナダでやはりフォークシンガーとして活躍していたニール・ヤングが19歳の時に書いた「シュガー・マウンテン」という曲への返歌として作られた(2人は大学時代からの知り合いだ)。
「シュガー・マウンテン」は21歳になったらもう昔のようなことはできないという歌詞だが、ジョニは21歳になっても自分やニールにも希望をもたらすために、この曲を書いたという。以下、大意
「ひとりの子供が好奇心と出会ったのはちょっと前。
瓶の中でトンボを飼い、雷の音に怯え、流れ星に涙を流した。そして季節は何度も巡り、ペンキで塗られた仔馬は上がったり下がったり、私たちはみな時の回転木馬の囚われ人。
戻ることはできず、ただ振り返るだけ。
サークルゲームの中で。
(中略)
そして時は過ぎ、あの時の少年は20になった。
望んでいた夢は少し輝きを失ったけど、新しい夢、もっと素晴らしい夢が生まれるかもしれない。
最後の年が巡る前に。」

「ウッドストック」は、自分が行けなかったウッドストックフェスの模様をテレビで見て書いたという曲。
ジョニが弾く、トレモロをかけたウーリッツァーピアノが印象的で、CSN&Yもシングルに取り上げている。
また映画『ウッドストック』のテーマ曲にもなった。
これも名曲。

「ビッグ・イエロー・タクシー」は多くの人にカバーされた、おそらくジョニの中でももっとも知られた曲の1つ。
シングルカットもされた。カウンティング・クロウズのバージョンで知っている人もいるかも。
内容は自然を潰して大きな駐車場を作ったり、木を抜いて博物館に飾って入場料を取ったりする環境破壊について。
「昨夜、ドアが閉まる音がして、
大きな黄色いタクシーが私の大切な人を連れて行った。
いつだってそう。大事なものは無くしてから気づくものだから。彼らは楽園を舗装して、そこに駐車場をたてるの」。
このジャケットもジョニのイラスト、ダブルジャケットで内面にすべての歌詞(手書き)が掲載されている


by mahaera | 2019-01-14 16:46 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)
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