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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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旧作映画レビュー『ゴッドファーザー』午前十時の映画祭にて 後継教育は辛いよ


何度見たかわからない『ゴッドファーザー』だが、劇場で見たことはあったけ?と思いつつ、午前十時の映画祭ファイナル上映の劇場へ。
皆さんも機会があったら、ぜひ最後のスクリーン上映かもしれないこの機会に。

映画ファンでこの映画を見ていないってことはないと思うので、ストーリーは書かないが、ギャング映画の形を借りた家族映画であり、ファミリービジネスの後継者問題は難しいという映画。
コッポラはマフィアに全く興味がなかったが、家族を描くというテーマに惹かれたという。
DVDに入っているコッポラの音声解説は、いかにしてスタジオと戦いながらこの映画を作ったかの、グチが3時間(笑)。

マーロン・ブランドのヴィトーはもちろん素晴らしいが、この映画で一躍スターになったのはほとんど無名だったアル・パチーノだ。
スタジオはロバート・レッドフォードを推したらしいが、それでは別な映画になってしまう。

何度見ても素晴らしいのは、ゴードン・ウィリスによる撮影だ。
上からのライトで目の下真っ黒に潰してしまう画面と琥珀色の色調は、古典絵画のようだ。
スタジオは大作を手掛けるのは初めてというコッポラを心配して、技術スタッフはベテランをそろえたという。

意外にも、コッポラのファーストカットは125分。
長くなったのはスタジオの要請で(普通は逆だ)最終的に175分に。
おかげで、この映画のテンポが決まった。
特に最初の結婚式のシーンは、短かったらこの映画の雰囲気は出ないだろう。

昔は、実際の主人公であるマイケルに共感したが、今見ると父であるヴィトーに共感する。
自分が創り上げたものを、自分の子供に伝えることの難しさ。
ヴィトーには4人の子供がいるが、一番優秀なマイケルにだけは家業は継がせたくなかった。
その苦渋の選択が、この映画の肝。次のPART IIだと、今度は、二代目社長は辛いよという話になる。
★★★★★

by mahaera | 2019-06-04 14:28 | 映画のはなし | Comments(0)
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