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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『初恋』歌舞伎町を舞台に、ヤクザとマフィアの抗争と若い男女の出会いが絡む

2/28より公開
 すっかりご無沙汰してみていない三池監督の新作試写室にはプロデューサーが来て、この作品にかける意気込みを語っていた。積極的に海外に売りに出したらしく、フランスとアメリカではすでに公開。トロント映画祭やカンヌにも出品されていたようだ。
 とは言ってもアート作品ではなく、新宿歌舞伎町を舞台に、余命がわずかと宣告されたプロボクサー、売春婦、ヤクザ、チャイニーズマフィアなどが入り組み、裏切りと愛が繰り広げられる。ビジュアルでは若い二人がメインだが、実際は群像劇だ。
 この二人は話を進めるため、そして観客を物語に引き込むための狂言回しでもある。もともと歌舞伎町で対立するヤクザとチャイニーズマフィアに、ヤクザの組を裏切って覚せい剤を強奪した染谷翔太と悪徳刑事の大森南朋。しかし偶然が重なって、物事は思わぬ方向に進み、組織の対立に若い二人が巻き込まれてしまう。
 全体的に話の進め方はポップというかコミカル。ただしキャクターの心情はシリアス。あえてマンガチックにキャラを作っているのかもしれない。ベッキーに裸足で歌舞伎町を走らせたり、駐車場での銃撃戦など頑張っているのはわかるのだが、いかんせん主役二人に魅力がないのが大きな欠点。演技力の問題か。魅力的なキャラはみな脇役なのだ。
 染谷翔太、大森南朋などは余裕でいい味を出している。ベッキーは“頑張ってる”感はあるがよし。でもボーツとした二人は、そこらにいる感じで。それを狙っているのかなあ。
 まあ、でも映画を見ている間は楽しめるとは思います。ヤンキーにオススメ。★★★

by mahaera | 2020-02-29 19:15 | 映画のはなし | Comments(0)
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