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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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2009年 09月 21日 ( 2 )

タイ ライブ紀行 アユタヤのライブスポット

おとといの夜、アユタヤに着いた。
最初にこの町に来たのは、1996年の9月、ちょうど今ごろ。一年半に及ぶ旅の帰り道。
もうタイまで来れば、日本に半分帰ったような感じだった。

さて、今回もその時と同じようなゲストハウス街に泊まっている。
ゲストハウスの顔ぶれはけっこう変わったが。
その通りに、夜になるとライブミュージックを聞かせる店が数軒並んでいる。

前回来た時は、旅行者のミュージシャンも飛び入りし(スイスかなにかの民族楽器を持参していた)、
自称「アユタヤのエリッククラプトン」も演奏。

今回はローシーズンということもあり、弾き語りがある店は一軒のみ。
あとは一応、楽器とか置いてあるけど、演奏なし。

見たところ50代と思われる初老のタイ人によるロック弾き語りが行われていた。
「アイ・ウィル」「ノルウェーの森」といったビートルズソングが、彼が歌うとまるでボブ・マーリィーが歌っているような感じになる。節回しのせいか、あるいは声質か。
続けてドアーズがカバーしていたっけ。デビッド・ボウイーも歌っていた「アラバマソング」。

拍手したら、「日本の曲はこれぐらいしか知らない」と言って「さくら」をやや適当な日本語で歌う。
「スタンド・バイ・ミー」「リトル・ウイング」「「デスペラード」「朝日のあたる家」といったロック定番ソングから、
ザ・フーの「ビハイド・ブルー・アイズ」、CSN&Yの「ティーチ・ユア・チルドレン」を披露。
すべて、歌い方はボブ・マーリィー風だが、ボブ・マーリィーの曲はやらず。

彼の名はノイさんといい、翌日(昨日)、同じ通りの違う店(Moon Cafe)で歌っているところに出会った。
こちらはバンド形式だが、曲目はけっこう同じだった(笑
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ノイさんの弾き語りのあとは、女性ボーカルによる弾き語り。
トレイシー・チャップマンのカバーなどをやっていたが、あとは何の曲かわからず。

たぶん、地元の若者が集まるようなちゃんとしたライブハウスはどこかにあるんだろうが、
このゲストハウス街の近くではなさそうなので、見つからず。
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by mahaera | 2009-09-21 18:02 | 海外でのはなし | Comments(0)

「レギュレイターズ」 リチャード・バックマン著 を読む

「レギュレイターズ」(上)(下)新潮文庫 リチャード・バックマン著

旅に出るとよくスティーブン・キングの本を読む。日本にいる時はまず読まないが、旅の間。バス移動や空港の待合室で時間を潰すのにキングはちょうどいいのだ。で、キングは多作なので、年に2~3作ぐらい読むペースなら、いつまでたっても全作読み終えることはないだろう。

多作ということは、けっこう出来不出来もあり、読んだけどしばらくしたら忘れてしまうものもあるし、また長ったらしい描写に途中でうんざりしてしまうものもある。キングの作品の多くは映画化されているが、その比較はまた次回に譲るとして、今回は今日読み終わった、この「レギュレイターズ」について。

「え?リチャード・バックマン著となってるけど」という人に。このリチャード・バックマンはキングの変名で、なぜかこのペンネームで「バトルランナー」とか「痩せゆく男」などの作品をキングは書いている。しかし、大きく作風を変えているのかというと、訳にもよるかもれないが、ほとんど同じだ。心に傷を持つ主人公、利己的な周囲の人々、悪意を持った存在、狂気の中で破滅する人間といった登場人物たちの世界はあまり変わらない。

この「レギュレイターズ」のストーリーは単純だ。回想シーンや手紙の中身をのぞけば、舞台はある郊外住宅地の通りを挟んだ10軒ばかりの家とそれに挟まれた通り。そのうちの一軒の家に引き取られた自閉症の少年には、おぞましい意識だけの怪物が取り付いており、それが力を持ってこの住宅街の人々を殺していく。その意識だけの怪物は子供じみており、アニメや西部劇に夢中で、その主人公達が現実化して、通りに住む人々を撃ち殺していくのだ。やがてこの通りの外には砂漠が広がり、外界とは隔絶していく。生き残った人々は脱出を試みるが、狂気の中で自滅していく者もいる。

わずか数時間(せいぜい半日)の話だが、ボリュームは文庫で上下巻600ページ以上ある。とくに最初の十数分の出来事は、その事件に直面した人々の各視点から描いているので、なかなか話が進まない。誰が主人公なのかもわからない。重要と思えた人物も途中で死んだり、おかしくなって自滅していくものもおり、映画『ミスト』のシチュエーションにも似ている。で、最後はなんだかあっけなく終わる。少年にとりついていた者の正体は、なんだったのか。作者はそれにはとくに興味がないのかほとんど触れない。「なぜ」ではなく、それがもたらした破壊描写を描くことが楽しいように。たぶん作者は楽しみながら登場人物たちを殺していく。そこにはあまり同情はない。ほとんどが死んでも読者が心を痛めないような人たちだからだ。

結局、殺戮描写と追い詰められた人々のパニックがほとんどで、あとは付けたしなのかも。読んでいる間は、次のページをめくりたくなるが、登場人物の誰かに共感してハラハラしているわけではない。まあ、結局のところ、その程度の出来の作品なのだ。

キング作品はたぶん10~20作品は読んでいると思うが、おすすめはやはり初期作品。これからという人は「キャリー」とか「シャイニング」「ミザリー」あたりがおすすめだ。
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by mahaera | 2009-09-21 11:06 | 読書の部屋 | Comments(0)