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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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インドのチェンナイに着きました。前日のディレイが体に響けど、まあ仕事します

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インドのチェンナイです。飛行機がディレイしたため、
ホテルチェックインが朝に。
シャワー浴びたら朝食の時間になっていたので、
食べて寝て起きたら、午後1時半。当然だよね(笑) 

仕事は2時からスタート。疲れていたが、
外に出て動き出せば、勝手に体が動き出す。 
休憩なしで21時まで働き、写真のマトンビリヤニを食べて、
22時に部屋に戻る。
なんだ、仕事時間がズレただけか。半休にするつもりだったのに(笑) 

チェンナイもメトロが走り、空港からバスターミナル、
そして市内までのアクセスが良くなったけど、
まだ全線開通していないので、便利とまではいかないなあ。
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by mahaera | 2018-02-27 03:38 | 海外でのはなし | Comments(2)

本日からインド取材に出発です。しかしいきなりディレイで、到着が6時間遅れに

しばらく更新していなかったのは、忙しかったから。
いろいろ経緯はあるが、本日から毎年恒例のインド取材に旅立っています、

成田に着いたら、いきなりスリランカ航空が1時間ディレイ。
もともと乗り継ぎ時間が1時間なかったので、予定のフライトに乗り継げず、
コロンボで6時間後残った次の深夜フライトに。
チェンナイ着は深夜2時。ホテル着は3時過ぎ。
寝るのは、ほぼ朝になるな( ̄◇ ̄;)

とりあえず、ホテルに遅れるメール送る。

約10時間のフライトで、コロンボ空港着。
ここで6時間待ちだ。
00:40発、チェンナイ到着は2:00。
それから到着ビザ取って、タクシーで市内のホテルに向かうから、
ホテルに着くのは早くて4:00くらいか。
昨日、2時間しか寝てないので、早く横になりたい。。。
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お腹空いたのと、時間つぶしでレストランでチキンビリヤニを食べている。
まあ、空港値段なので高いが、しょうがない。
明日、ホテルの朝食が食べられる時間には、起きられないだろうなあ。。

明日から時間を見つけて、インドから報告します。

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by mahaera | 2018-02-26 02:05 | 海外でのはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『悪女』 やり過ぎの韓国アクションだが、手を抜かない頑張り感は◎



日本でもリメイクされた『殺人の告白』のチョン・ビョンギル監督のアクション映画。
愛する人を殺された殺し屋の女が、相手の組織を単独で壊滅。
その腕を見込んで、政府の情報部が彼女を自由と引き換えに
暗殺者に育て上げる。
施設を出て第二の人生を歩みだしたヒロインの願いは、
娘の幸せだけだった。
やがてヒロインは再婚し家庭を築くが、
任務遂行中に、死んだはずの男に再会する。

キャラクターや世界観は、リック・ベッソンの『ニキータ』。
特に情報部の工作員養成施設や、施設を出てからの生活などは、
そのあたりママだが、こちらはニキータと違って元から殺し屋で、
高いスキルがある。
映画の冒頭数分はヒロインが組織に殴り込みに行く主観映像。
まるでゲーム画面のように、カメラに襲ってくる敵40人ぐらいを
一人でひたすら倒していく。
ワンショットな上、敵が多すぎて“やり過ぎ”感もなくはないが、
ここは素直に楽しむところ。
途中、下着姿、ウェディングドレスのアクションを挟み、
バイクに乗ったまま日本刀で斬り合うシーンも、
カット割りをせず走りながらのアクション。
これは実写かCGか?と思うほど、サービス精神いっぱいのシーンが続く。

全体的にアクションは、やり過ぎなのだが、
特に最後のバス大暴走アクションは、やり過ぎすぎてすごい。
敵の乗ったバスを車を運転しながら追いかけ、
フロントガラスを割ってハンドルに手を添え運転しながらボンネットに移動。
車をバスにぶつけて飛び移り、中に入り込む。
ということで、全編どこまで、未体験のアクションシーンを見せられるか
ということに、監督以下スタッフが熱を注いでいるのがわかる。
もちろん監督は、スタントマン出身だ(笑)

ヒロインが強すぎるが、そんなヒロインも男には騙される。
本作に出てくる男は、一人以外クソなので、
全員死んでいただきたいと、心置きなく思えるのがいい。
しかし見終わった後、どっと疲れた。本作と『新感染』続けて観たら、その日はグッタリだろう。★★★

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by mahaera | 2018-02-19 17:11 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『スリー・ビルボード』 優しさは怒りの炎を消す、「許し」になるのか



本年のゴールデングローブ賞作品賞ほか、
アカデミー作品賞にもノミネート
主演は『ファーゴ』などのフランシス・マクドーマンド

ミズーリ州の田舎町で十代の女性がレイプされて
焼死体で見つかるという事件が起きた。
それから7か月たち、一向に捜査が進展しないことに
業を煮やした母親ミルドレッドは警察に不信感を抱き、
町はずれに見捨てられたようになっている
3つの立て看板(スリー・ビルボード)に、
警察署長を名指しで非難する広告を載せる。
警察署長を慕う町の人たち、そして粗暴だが署長を敬愛している警官のディクソンは、ミルドレッドの行動に憤慨し、やがて両者は対立。事態は思わぬ方向へと進んで行く。

観客の心を不穏にさせる、先の読めない展開だ。
映画はまず、母親ミルドレッドを中心に展開。
娘を亡くした悲しみや苛立ちに同情し、署長が悪いのか、
何か陰謀があるのかと思って見ている。
しかし今度は署長(ウディ・ハレルソン)を中心に話が進むパートが来ると、署長にも事情があり、人徳者であり、人々に敬愛されていることもよくわかってくる。
つまり、ミルドレッドの怒りの矛先は見当違いだと。
そしてちっょと頭が足りなく、人種偏見に満ちて粗暴な警官のディクソン(サム・ロックウェルの忘れられない当たり役)
彼は映画の前半では、完全に憎まれ役なのだが、
彼が後半、意外な展開を見せるのも驚きだ。
とにかく、先入観なく見ていくのがいいかと思う。

ただし、勧善懲悪や、スッキリとした答えを映画に求める人には
全く向いていない。
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』が好きな人はOK
基本的にこの映画では、すべてにおいて白黒はつけない。
現実世界と同じで、人間は複雑であり、
見る人によってその人の印象も違う。
いい人だと思っていたら、どす黒い部分もあったり、
ダメな奴の中にも善はある。
そして誰にも、ちょっとした思いやりや優しさの心はあり、
それを怒りの炎で消してはならない。
そんなわけでオレンジジュースのシーンは、名場面

最後を救われないと思うか、かすかな希望と見るかは、
人によって異なるだろう。
現実でも、同じ場面でも人によって受け止め方は違うのと同じだ。
タイトルの「スリー・ビルボード」とは、
本作品の3人の主要人物のことでもある。
看板には、誰も気にも留めないが裏側もあるのだ
おすすめ。


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by mahaera | 2018-02-16 11:41 | 映画のはなし | Comments(1)

スピルバーグ落穂拾い・その1 『カラーパープル』アカデミー賞無冠に終わったドラマ



僕はスピルバーグが監督としてデビューした
『刑事コロンボ/構想の死角』(1971)ぐらいから
映画を観出したので、常にスピルバーグの新作を
見続けてきたことになる。
『激突!』はテレ東でやっていた「淀川長治映画劇場」の紹介を見て、8分くらいの紹介シーンを頭に焼き付け、小6の美術の時間にその紙芝居を作った(笑)。
1975年の『ジョーズ』は、当時の中学生には
想像もつかないほど怖かったホラー。
以降、たいていの作品は見ているし、
「スピルバーグ=映画」と言っていいほど、
世界一映画に精通した監督であることは間違いない。

さて、30本以上ある彼のフィルモグラフィーのうち、
重要作「カラーパープル」と「シンドラーのリスト」は、
なぜか見そびれてしまっていた。
あまりにも有名で評価が定まっているので、
わざわざみようという気が起きなかったのだろう
(他に見ていないのは『オールウェィズ』『タンタンの冒険』『BFG』のみ)。
で、前に中古DVDを購入していたのだが、
まずは『カラーパープル』(1985)を見る。

20世紀初頭のアメリカ深南部が舞台。
黒人が多く暮らす農村地帯で、
セリー(ウーピー・ゴールドバーグが本作で映画デビュー)は、
父の子を2人産むが、子供はどこかに売られ、
自身は近隣の農家のミスター(ダニー・グローバー)の
嫁にだされる。
彼女の心の支えは、妹のネッティだったが、彼女もまた父、そしてミスターの性欲の対象にされそうになり、この地を出て行った。
生きている限り、セリーに必ず手紙を書くと約束して。
力で支配するミスターの元ですべてを諦めていたセリーだが、歌手のシャグやソフィア(オブラ・ウィンフリー)といった、男に負けない女性たちに勇気づけられる。

当時、アカデミー賞に10部門にノミネートされたが、
一つも賞を取れなかったことが話題になったが、できは悪くない。
いや、隙のない作りで、脚本もきちんとしているし、
俳優たちの演技、撮影も申し分ない。
それらをコントロールしているスピルバーグの力量も素晴らしい。
そして最後には、観客に対するご褒美であるカタルシスも用意されている。
しかし、そうした優等生的なところが反発されたのだろうが、
作品賞受賞作の『愛と哀しみの果て』よりは、覚えている人は多いだろう。
★☆

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by mahaera | 2018-02-10 14:43 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『スリープレス・ナイト』 フランスノワールのリメイクだが、弾けられず、不発に


2017年/アメリカ

監督:バラン・ボー・オダー
出演:ジェイミー・フオックス、ミシェル・モナハン
配給:キノフィルムズ/木下グループ
公開:2月3日より新宿バルト9他にて公開中

ラスベガスの刑事が、麻薬をカジノから強奪。
しかしそれは、犯罪組織の中で受け渡しされるブツだった。
汚職警官を追う内務調査班、カジノ王、
そして凶悪な犯罪組織のボスの息子に追われ、
息子を人質に取られた主人公は、
なんとか彼らを出し抜いて息子を救い出そうとするが、、。

本作は2011年のフランス映画『スリープレス・ナイト』のリメイクで、ドイツ製スリラー『ピエロがお前を嘲笑う』で話題を呼んだバラン・ボー・オダーのハリウッド監督デビュー作となっている。
主演はアカデミー賞俳優ジェイミー・フオックスで、
共演はミシェル・モナハン
まずは観客は、主人公は本当に汚職警官なのか
わからないまま物語に引き込まれる。
家族をおろそかにした主人公は妻と別居中。
しかも一緒にいた高校生の息子を、
自分のせいでさらわれてしまう。

映画のほとんどはカジノリゾート内で進行し、
主人公は閉じられた空間の中である時は逃げ、
ある時は敵を出し抜いて息子を取り戻そうとする。
味方のはずの警察も、誰が汚職警官で
誰が内務調査官かもわからないし、自分自身も
汚職警官と思われて追われている。
『ダイハード』1作目的な、限られた空間の中でサスペンスが進行するのだが、本来は、お客がカジノやディスコで遊んでいる一方で誰にも知られずにハラハラするというところに面白みがあったはずだ。
しかし、随所にドンパチと派手なシーンを入れたので、なんだか荒唐無稽さが目立つ作品になってしまった。

特に悪役のボスの息子、いくらなんでも人前でバンバン銃をぶっ放さないだろ。
自分で捕まえてくれって言っているような感じだし。
乱射事件が起きたカジノの駐車場に、誰も監視の人もいないし、ストーリーに関係ない一般人が10数分も都合よくこなかったり、そこに難なく主人公の奥さん来ちゃったりと、そういう荒さが見ていてノイズとなってしょうがなかった。
ま、ジェイミー・フォックスは手を抜かずにプロの仕事しているが、どうもまた演出が良くないというか、90分しかないのに、
ずいぶん長く感じたよ。


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by mahaera | 2018-02-09 13:49 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅』傑作群を生んだ、画家ゴーギャンのタヒチ時代を描く



2017
年/フランス

監督:エドゥアルド・デルック
出演:ヴァンサン・カッセル、ツイー・アダムズ、マリック・ジディ
配給:プレシディオ
公開:127日よりBunkamura ル・シネマ他にて公開中

1891年のパリ、都会暮らしにゴーギャンは絶望し、まだ見ぬタヒチ行きを仲間たちに説く。
しかし同意するものは誰もおらず、また妻子もついていかず、
ゴーギャンはひとりタヒチへと旅立った。
タヒチでもパペーテの町は彼が望むような場所ではなく、
ゴーギャンはさらに奥地へと向かう。
そこで彼は村の娘テハアマナを見初め、妻に。
テハアマナはゴーギャンのミューズとなり、ゴーギャンの創作意欲を湧き立たせ、
後に知られる多くの傑作を生み出すが、幸せは長くは続かず、
テハアマナも文明に毒されていった。

映画で触れられていないが、物語が始まるのは
かつてゴーギャンが共同生活をしたこともある、ゴッホが亡くなった翌年。
ゴーギャンは、生涯に二度タヒチに滞在しているが、
本作はその第一回目となる1891-1893年の旅を描いたものだ。

今でこそ、私たちは後にゴーギャンが評価されたことを知っているが、
当時はほぼ無名で、たまに絵が売れるくらい。
パトロンもいないから、日雇い労働でもしなければ、
とてもではないが生活を維持することはできなかった。
タヒチに渡ってもそれは同じで、絵の具を買うお金にも困っている様子が描かれている。

芸術を追い求めるゴーギャンにとって、タヒチは楽園でもあり、
また生活を考えると、貧乏という点ではパリと変わらなかった。
いくら文明を拒否しても、文明がなければゴーギャンが生きていけないという矛盾。
木彫りを村の青年に教えるゴーギャンだが、そうすると青年は観光客が買いそうな同じものばかり作るようになる。
それを怒るゴーギャンだが、日銭を稼ぐために木彫りを道端で売る彼自身とどう違うのだろう。
もちろん彼の絵画は一級の芸術品だが、それとて誰にも売れなければ、
誰にも評価されていないということにもなる。

タヒチの海が楽園というより、ゴーギャンの逃避の場としてしか見えないのは、
映画を見ながら、アートと生活という、芸術家には大昔からついて回った問題が、
妙に生々しく見えてしまったからかもしれない。
サマセット・モームの『月と六ペンス』をまた読みたくなった。

映画自体が面白いかというと、それほどでもなく、
ヴァンサン・カッセルの熱演はわかるのだが、
映画のゴーギャン自体に魅力を感じられなかったのが残念。
★★☆
(旅行人のWEBサイト「旅行人シネマ倶楽部」に寄稿したものを転載しました)

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by mahaera | 2018-02-08 11:52 | 映画のはなし | Comments(0)

ブルース・スプリングスティーン『明日なき暴走』BOX付属のDVD2枚を堪能



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前回に引き続き、ブルース・スプリングスティーン『明日なき暴走』関連。

まずは前回も紹介したが、ブルース・スプリングスティーンの、
「1975年ロンドンのハマースミスオデオン」のライブDVD、
2時間ちょっとボリュームたっぷり。
最初の3曲で、もうクライマックスなのは最近のライブも同じ。
25、6歳のブルースは今と違って、ギターを半分ぐらいしか弾かない。そして1曲だけピアノの弾き語りがある。
演奏は、当時のレパートリーの最高のラインナップを
揃えて行ったとだけあって、乱れもない。
シャッフルの曲やR&Bの曲がこの後なくっていくのは、
ライブが巨大会場に移っていくからか。

「WINGS FOR WHEELS」
は、アルバム『明日なき暴走』のメイキングドキュメンタリー。
とは言っても、当時の映像がそんなにはないので、
関係者の証言でたどる感じ。
タイトルトラックで最初にレコーディングを始めた「明日なき暴走」に一番時間がかかり、完成するまで半年かかった。
その間、ドラムとピアノが変わり(オーディションで入った)、
メンバーは疲労困憊だった。ギターはすべてブルースが弾いているが、たまたまスタジオに遊びに来た知り合いのスティーブ・ヴァン・ザントの的確なアドバイスに驚き、以降メンバーに入れることになったという。
 
で、このころのブルースに感じるのは、なんとか認められたいという、強烈な上昇志向、それを達成するためのコントロール力(ボスと言われる由縁)、

そして粘り強い忍耐力だ。
手を抜かないのは、本当に難しい事だよ。

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by mahaera | 2018-02-07 19:51 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

ブルース・スプリングスティーンの初期CD3枚 「明日なき暴走」「青春の叫び」他

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ブルース・スプリングスティーンの初期CD3枚とDVDを紹介。
現在のE.ストリートバンドのメンバーが揃うのは、
アルバム「明日なき暴走」からで、それ以前の2作品のメンバーで、
その後も残ったのは、ベースとサックスのみ。

左上/アズベリーパークからの挨拶(1973)
デビューアルバムだが、まだまだ音が整理されておらず、
ブルースの歌の良さが生かされていない。
「光で目もくらみ」は、1976年にマンフレッドマンズ・アース・バンドのシングル(かっこいい!)にとりあげられ、全米No.1ヒットになるが、ブルースのシングルはヒットしなかった。

左下/青春の叫び(1973)
これもヒットしなかったが、今でも取り上げる「ロザリータ」が入っている。
ここまでドラマーだったヴィニ・ロペスは正直イマイチで、また、バスドラがスネアよりも大きなミックスはいかがなものかと思う。
手数が多いというか、フィルイン入れすぎで、後のスタジアムロックの時代には対応できなかったので、脱退(解雇?)は正解。

右上/明日なき暴走(1975)
タイトル曲「明日なき暴走」のみ、旧メンバーも入っているが、ここから現在のE.ストリートバンドのメンバーが揃う。ただし、ギターのスティーブ・ヴァン・ザントはまだで、ギターはすべてブルースが弾いている。
名曲揃いのアルバムで、佐野元春の初期作は、すべてこのアルバムから影響を受けていると言っていい。
全米3位のヒット。

右下/ハマースミスオデオン '75
1975年に、ロンドンの劇場で行われたライブDVD。2006年に発売されたが、リアルタイムで公開されていたら、もっとブルースが好きになっていたはずだ。
スタジアムロックになる以前の、クラブサーキットを回っている頃のE.ストリートバンドの演奏が聴ける。
今よりも、ずっとR&B、ソウルよりの演奏だ。

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by mahaera | 2018-02-05 15:29 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

ブルース・スプリングスティーン最大のヒット作『ボーン・イン・ザ・USA』を、今更ちゃんと聴く

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ブルース・スプリングスティーンは大好きなミュージシャンだが、
本格的に好きになったのは、1996年の映画『ザ・エージェント』の
挿入歌「シークレットガーデン」や、1995年の映画『デッドマン・ウォーキング』のタイトル曲を聴いたあたり。
それから遡ってCDを買い揃えた。
しかし、1枚だけまだ持っていなかったのが、
大ヒットアルバム『ボーン・イン・ザ・USA』だ。

『ボーン・イン・ザ・USA』は1984年に発表されたアルバムで、
収録曲から「ダンシン・イン・ザ・ダーク」などが大ヒット。
ブルースが世界的に知られるロックスターになった作品だが、
僕は当時、ブルースがチャラチャラしたロックスターになった
ようで嫌だったし、まだ当時流行りのスネアにゲートリバーブを
かけたスタジアムロック風サウンドも好きではなかった。
ということで、長い間スルーしていたのだが、
ライブでの定番曲がたくさん入っているので、曲のほとんどは知っていた。で、中古で250円だったので、買ってみた。

収録曲中12曲中7曲がシングルカットされたということで、前作「ザ・リバー」から続くようなキャッチーなロック曲が多いが、
歌詞は軒並み渋いものばかり。全編通して、
社会に行き場をなくした、若者ではなくなった男たちの
どん詰まり感
を12編の短編映画のように描写している。

表題曲「ボーン・イン・ザ・USA」は、サビの連呼が
「アメリカ万歳」と勘違いさせるが、実はベトナム帰還兵が
帰国して行き場をなくし、何かをしでかすのではないかと感じさせる不穏な曲だ(政府に利用された愛国者の行く末でもある)。

「ダンシン・イン・ザ・ダーク」は、かつての愛も冷め、
家庭でただ日々を過ごしている男が、このままで一生を終えてしまうことを恐れて、なんとかしたいともがく歌。
しかし主人公ができるのは、誰も見ていない暗闇で踊るだけだ。

「グローリィ・デイズ」は、久々に故郷に戻った男がバーに入ると、高校時代の野球の花形選手の友人に出会い、昔のことを延々話し続けられる。
また、かつてモテモテだった女の子は、今は離婚しており、
主人公に昔のことを話す。泣きたくなると、昔のことを思い出して笑うのだと。
主人公は、年を取ってから退屈な栄光の日々のことは話したくない、今を楽しもうと彼らに語りかける。
栄光の日々は、少女の瞬きのように、一瞬なのだからと。

アルバムの最後を飾る曲「マイ・ホーム・タウン」は、
自分の町が寂れていくさまを歌ったものだ。
主人公が子供の頃、父親の膝の上に乗ってハンドルを握ると、
父親が語りかける。「ここがお前のホームタウンだよ」と。
やがて、平和だった街も65年の人種対立や、ショットガンが火を吹くような暴力の横行など、時代が変わっていく。
通りの店は閉められ、家の漆喰は塗り替えられなくなる。
主人公の勤めていた織物工場も閉鎖され、妻と幼い息子を連れて、街を出る決意をする。
そして主人公は、幼い息子をハンドルの後に座らせて
「これがお前のホームタウン」だよと語りかける。

今から思うと、渋い歌詞に合ったアレンジがあったと思う。
本来の意味とは逆に捉えられてしまうのは、
そのせいだろう。曲自体はいいのだから。

写真、右側にあるのは、2014年のアルバム『ハイ・ホープス』のオマケで付いている、2013年のロンドン公演における『ボーン・イン・ザ・USA』全曲ライブDVD。
CDの収録曲順の演奏で、全曲対訳が下に出るので、これから聴く方はこちらの方がオススメかも。
CDより長めの演奏なので、1時間強ある。

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by mahaera | 2018-02-04 10:33 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)