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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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最新映画レビュー『ヒトラーを欺いた黄色い星』 多くの人が知らなかった意外な事実


ふと気づいたら、この映画もう公開して一ヶ月ぐらい経っていた。
最近、やたら公開されているナチス政権下のユダヤ人もの。
きっと、収容所の生存者たちがもう高齢で(1945年に20歳ならいまは80代。
収容所では小さな子供は率先して殺されたので少ない)、話を生で聞いたり、出演してもらうギリギリだからか。

本作は生存者たちへにインタビューをもとに映画化した劇映画だが、実際の生存者たちも登場するので、ちょっとテレビの再現映像ドラマのような趣もある。
なので、登場人物たちがどうなるかと共感しながらというより(少なくともメインキャラクターは助かることは知っているので)、実際にあったことを俯瞰しながら観るといった作りになっている。

舞台は1941年の戦時下のベルリンから始まる。
このとき、ベルリンには移動を禁じられた多くのユダヤ人たちがいたが、強制収容所への移送が始まる。
その時、ホロコーストの事実は、ユダヤ人だけでなく、一部のドイツ人以外は誰も知らなかった。
しかし、身の危険を感じ、ベルリン市内に潜伏したユダヤ人が7000人いた。
人目が気になる田舎よりも、都会の方が安全なのだ。
それに見た目では、ユダヤ人だとほぼわからない。
なので、町を歩いたり、映画を見に行ったりするものもいた。

問題は、自分をユダヤ人と知っている人に会うとまずいということだ。
身分証を偽造して家を転々とするもの、髪の毛を染めて別人のようになるものなど様々だが、常に怯えていることはまちがいない。
彼らが頼れるのは、同じユダヤ人ではなく、彼らのことを知りつつもかばってくれるドイツ人協力者たちだった。そんな人たちもいたのだ。

ロシア軍がベルリンになだれ込んできた時、見つからずにベルリンで生き残っていたユダヤ人は1500人だったという。

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by mahaera | 2018-08-28 10:42 | 映画のはなし | Comments(0)

ソニックマニア2018。レポートその5 電気グルーヴ テクノに負けた


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マイブラの轟音に疲れて、終わった後もしばらくプラチナラウンジで休む。
元気だったらフライングロータス、少し見ようと思ったが、そこに行ったら朝までもたないと思い、体を休める。イスがあって本当によかった(笑)プラチナありがとう。

3:55 電気グルーヴ登場。
実は彼らの音楽、ちゃんと聴いたことがない。
知っているのは歌謡ポップの「シャングリラ」ぐらいだ。
そもそも歌のないテクノは、まったく聴かない。

始まって10分ぐらいして、会場のプラチナスペースへ。
ピークを過ぎたからか、一時期に比べて人の空きが目立つ。
前の方にわりと行けるがステージ横なので、バックスクリーンの映像はあまり見えない。
単調なビートは、元気だと気持ちいのだろうが、4時を過ぎたこの時間、気を許すとぼーっとしてくる。ピエール瀧がお客を煽るときは、ふっと気をとりなおすが、立ったまま寝落ちしてしまいそうだ。
もう終わりかなと思ってからがまた15分ぐらいあり(スタートが少し押した)、終了したのは5:10ごろだった。テクノに負けました

終了後の海浜幕張駅は激混みだというので、ゆっくり会場を出ることにする。
まずはクロークへ行き、預けた荷物をピックアップ。
途中の通路とか、みなさん思い思いに倒れて寝ている。
そういえば電気の会場でも、ふつうに床でみんなバタバタ倒れていたなあ。

6時を過ぎていたが、駅へ向かう人はまだまだ。
外はけっこう涼しいが、道路の中央分離帯で寝込んでいる人もいた。
キケン。東京駅までの30分の立ち乗車がダメ押しで辛かった。
東京駅に着き、乗り換え通路を歩くと、逆方向に向かうディズニーランド客らしき人々が、まぶしい。
8時開園だから、7時にはもう向かっているのだろう。
こちら朝帰りで悪い大人である。

帰宅後、涼しい1日だったこともあり、倒れこむようにして寝る。
もちろん起きたら、貯まっている仕事が容赦しないが、充実感あるひと晩だった。
オールナイトイベントは、ペース配分が大事だなー。

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by mahaera | 2018-08-27 20:56 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

ソニックマニア2018。レポートその4 マイ・ブラッディ・バレンタイン、轟音に負けた

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僕はリアルタイムでマイ・ブラッディ・バレンタインを聴いていない。

映画『ロスト・イン・トランスレーション』のサントラをたまたま手に入れて、その中に入っている曲で知ったから、2000年代に入ってからになる。

2010年ごろようやく「ラヴレス」を聴いて、久しぶりにいい音楽に出会ったと思った。

ということで、今回のフェスの中では一番の自分の目玉である。


サンダーキャットを抜け出して、始まる前にプラチナエリアに入り、開演を待つ。
始まったのは10分ほど遅れた1:55ごろ。ギター&ボーカルのビリンダはスパンコールのドレスで登場。
ボーカル&ギターのケヴィン・シールズは老けたなあという感じ。
メンバーは他にドラムとベース。サボートのキーボードの女性。

轟音とともにI Only Saidが。
ただ、コードを鳴らすだけの単調な曲をイントロに(体感的には長く感じる)、2曲目は早くもヒット曲のWhen You Sleep。ライブを通じて棒立ちなメンバーの中で、リズムをとって動いているのはベースくらい。
とにかく、轟音。音の壁となってリズムもなくなっているディストーションギターの向こうに、ドラム、そしてかろうじてボーカルらしきものが聞こえるといった程度。
演奏が始まっちやうとボーカルが聞こえなくなる高校生バンド、というと雰囲気がわかるだろうか。こちらはワザとやっているのだが。

新曲を挟んで、代表曲が続くが、途中で轟音に負けて、ステージ前から後ろに退散。
ステージ上のメンバーに動きはないので、後ろのスクリーンに映るライトショー(こちらは凝っている)を見るためだが、休憩のつもりでプラチナラウンジまで下がってしまった。ちょっと疲れが出てきた。
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イスに座って正面のスクリーンを見ながらマイブラを見るが、ラウンジはステージの正面なので、そこにも轟音が鳴り響く。
Only Shallow、To Here Knows Whenという代表曲も、イスの魅力には勝てず、そこで楽しむことに。
轟音に負けた。。。
開き直って、ご飯を食べ、ビールを飲んでくつろぎながら鑑賞。
プラチナチケットにしてよかったぞ。ちなみに専用トレイもあるので並ばず。
(続く)
 ライブが終わったのは3時過ぎ。フェスも終盤に近づき、あちこちで倒れて寝込んでいる人々がいる。懐かしい光景だな。
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by mahaera | 2018-08-25 16:37 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

最新映画レビュー『チャーチル ノルマンディーの決断』こちらもチャーチルのもうひとつの顔


アカデミー賞にノミネートされ、日本人が手がけたチャーチルの特殊メイクも話題になった映画『ウインストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』の裏に隠れて話題にはならなかった、もう1本のチャーチル映画が日本でも公開中。
まあ、あちらが製作費3000万ドルに対し、こちらは1/3の1000万ドルでキャスト、スタッフとも小粒。
チャーチルを演じるブライアン・コックスは知られた名脇役だが、一般にはあまり知られておらず、こちらでは特殊メイクなしでチャーチルを演じている。

『ヒトラーから世界を救った男』はダンケルク撤退から抗戦を訴えるまでの強いチャーチルだが、こちらはそれから数年後、ノルマンディー上陸作戦の数日前になり、作戦に反対しているチャーチルを描いている。
なぜ、そこまでチャーチルは上陸作戦に反対したか。
映画では、第一次世界大戦時、海軍大臣だったチャーチルが計画したガリポリ上陸作戦が失敗したトラウマを抱えていると描いている。

ガリポリはトルコのダーダネルス海峡(トロイがある辺)のヨーロッパ側の半島で、敗北寸前のトルコにダメージを与えようとイギリス、オーストラリア&ニュージーランド軍が大規模な上陸作戦を決行。
しかしトルコ軍を甘く見ていた連合軍は、猛烈な反攻に遭い、4万5000人の死者を出して作戦は失敗。
この時、トルコ軍の指揮を取っていたのがムスタファ・ケマル大佐で、彼はこの戦いにより一躍国民的英雄になり、のちにトルコ共和国を建国し、アタチュルクと呼ばれるように。
一方、チャーチルは失脚して大臣の任を解かれる。
この戦いは映画『誓い』(メル・ギブソン初期の名作)でも描かれている。

さて、本作だが、過去のトラウマから逃れられない老人をブライアン・コックスが熱演。
アメリカの参戦により、すでに戦争の主導権は米ソに移り、決定権がなくなってしまったイギリスの没落をチャーチルが体現しているともいえる。
もはやイギリスがいくら反対しようが、戦争の大勢には影響がないのだ。
戦争の行方を決めるのは、アメリカのアイゼンハワー将軍であり(のちの大統領)、戦後の超大国アメリカの時代も予感させている。

そんな中で、ただただ反対するチャーチルは、「老害」として邪険に扱われて、さらにそれが彼のイライラを増幅させる。
「俺はもう必要ない人間なのか」と。
まあ、最後はそこから立ち直って国民を鼓舞するスピーチをするのだが。
それが映画として面白いかというと、演出力のせいか単調で、スケール感も乏しくテレビ映画のような感じがしなくもない。
ほとんどのシーンを、チャーチルと妻、その周りとの会話で押し切っているので、映画的な広がりがないのだ。
そのあたりもテレビ映画的。
やはり先日公開された『ウインストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のほうが、出来としては上だ。
★★

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by mahaera | 2018-08-24 09:18 | 映画のはなし | Comments(0)

ソニックマニア2018。レポートその4 サンダーキャットを初めて見る


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ナイン・インチ・ネイルズが終わり、次のマイブラまでの転換の間、レインボーステージのサンダーキャットを見に行く。

歩いても5分ほどと近いので、移動が楽。

しかも屋内なので空調も効いていて、うれしい。


途中、MARSHMELLOのDJで、盛り上がっているSONIC WAVE脇を通り過ぎる。

これはこれで楽しいのだろうが、それは次の機会に。


1:15、ちょうどサンダーキャットが始まる直前に到着。

プラチナエリアだが、一番前の端はDJブースが邪魔して、キーボードが見えない。

が。ベースのサンダーキャットとドラムはバッチリ。

現在、注目株ということで、客のエリアはパンパン。

ちなみに予習してこなかったので、どんな音楽かわからないで見た。

ELPのようなトリオ編成で、複雑かつ早弾きが繰り広げられるが、当然ながらプログレではない。

ジャズともいえない。ファルセットで歌う声はソウルだが、曲は踊れるわけではない。

どちらかといえば、落ち着いて席に座ってみたいなという感じの、集中力を要求される音楽だ。


6弦ベースから出る音は、ベースとギターの音。

オクターバーが常に使われている感じ。

15分ぐらい聴いていたが、1:45からのマイブラが最初から見たかったので、クリスタルマウンテンへと移動する。
(続く)


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by mahaera | 2018-08-21 17:33 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

ソニックマニア2018/プラチナチケット レポートその3 ナイン・インチ・ネイルズ

プラチナラウンジでゆったり休憩
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ジョージ・クリントン終わるちょっと前に抜け出して、プラチナラウンジで休憩。
ドリンク引換所は長蛇の列だが、ここプラチナラウンジのほうは待たないで交換できる。
イスが置いてあり、そこで休憩できるのだが、正面がメインステージなので、音はふつうに聞こえるし、また専用モニターがあるので、ステージの両脇に写っている映像と同じものが見られる。
楽してみるなら、なかなかのところ。
ただし、席はすぐに埋まっちやうけれど。

24:30ごろ来たのだけれど、ちょうどナイン・インチ・ネイルズ真っ最中で、聴くことができてよかった。
実際に生で聴くのは初めてだが、きっちりと作り込んであり、以前にライブ映像で見ていた時より、“生”の比重が大きい。デビッド・ボウイのカバー『I'm afraid of Americans』を演っていた。

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最後、3曲ぐらいになってしまったけど、ラウンジからステージ前方へと移動し、生ライブを体験。
The Hand That Feeds〜Head Like a Hole〜Hurtを見る。
激しいがクールなノリだ。
そして、ドラマチックな作りは、映画的でもある。
たぶん、曲そのものはオーソドックなのだろうけど。
最後のHurtは、ジョニー・キャッシュのカバーも有名だろう。

うーん、クリントンも良かったけど、ナイン・インチ・ネイルズも

ちゃんと最初から見たかったなあ。
(続く)
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by mahaera | 2018-08-20 10:34 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

ソニックマニア2018。レポート/プラチナチケット その2 ジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリック

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ナイン・インチ・ネイルズと時間が同じなので迷ったのだが、引退を表明していて、おそらく今回が日本で見る最後のチャンス(サマソニにも出るけど)ということで、ジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリックをチョイスする。


 今回のソニックマニアは、幕張メッセ内に主にバンド系のステージが2つ、DJステージが2つの4カ所。メインステージではない、もうひとつのバンド系ステージが、今回はLAのレーベル、ブレインフィーダー系のグループが出演するという趣向。

主催はフライング・ロータス(ジョン・コルトレーンが大叔父だという)で、今回、このステージに出るが、まずはこの人、ジョージ・クリントン。


今回は開演ギリギリに行ったので、プラチナチケットエリアで見る。

ここもそこそこいっぱいだが、まあ余裕はある感じ。

ステージにビッシリと並べられたマイクスタンド。

なかなかサウンドチェックが終わらない。

これは押すなと思ったが、23:45を過ぎて間もなく、ジョージ・クリントン&パーラメント・ファンカデリックのステージが始まった。

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一体何人いるんだろう。ギターだけで三人。

煽り担当も数人。管楽器も二人いる。

総勢15人程度のメンバーが出す音は、まさに音の洪水、音の壁。

その前のコーネリアスが音の隙間を生かしていたのに対し、こちらは圧倒的な物量で押し切る感じ。

客がちょっと落ち着くと、すぐさま煽り担当のメンバーが盛り上げる。

もう、なんだかわからないが、祭りに参加した気分(笑) 

とはいえ、単調にならないように、途中で女性ボーカルによるバラードを挟んだり、ちっちゃいサックス奏者の人が、くどいぐらい吹きまくったりと、変化をつけている。


前の方の客では、でっかい白人がたぶんXXXXXを吸っている。おいおい(笑) 

お客の大半は若い人たちで、同時間の別ステージのナイン・インチよりも10〜15歳は若かった。もう音楽の流行りは、3周ぐらい回っているのね。

洗練とは程遠い、人力ファンク。

だけど、汗を伴う労働が人を動かすというスタイル。ほっとする。

(続く



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by mahaera | 2018-08-19 15:27 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

ソニックマニア2018/プラチナチケット レポートその1 コーネリアス

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いや、50代にはオールナイトイベント、なかなか辛い。

とくに最近はすっかり朝型にしていたので(昨日も7時半起き)、ちょこっと昼寝はしたものの、そこから翌朝までは、眠さはないけど体力との勝負(笑)。

高いけど、プラチナチケットにしといてよかった。

イスに座って休憩もできたし。

ただし一般チケットが1万2000円に対し、プラチナチケットが2万円。

そのメリットはあったのかも含めて、レポートしていく。


ちょっと出遅れて、10時きっかりに会場に到着。

電車の本数が少ないので、新木場のホームでけっこう待つ。

入場には列ができていたが、プラチナは専用レーンがあり、並ばず入場。

そして1ドリンクチケットもつく(一般は現地で必ず購入)。

急いで「コーネリアスCornelius」のステージへ。

会場に客は半分程度で、するすると前の方へ行ける。

でも、そのあとは人でいっぱいになり、演奏が始まっても前に行けたのは最初だけだったけど。

プラチナチケット専用エリアにも行ったが、この時はまだそれほど良いポジションでなかったので、そこから出て、ステージ向かって右側に移動。


コーネリアスのステージは、昨年、BECKのオープンニングアクトで見たのと似た構成だが、男2人、女2人が出す、複雑なリズムの組み合わせが格好いい。

ひとりひとりはシンプルなリフだが、音の隙間がいい感じで、そこにこちらの感性を刺激するものがある。

ちゃんと、聴き手が補完する余地が残っている。

映画でいえば、アート系映画みたいなものだろうか。

説明ではなく、記号で示されるからこそ、自分の普段使っていない思考が立ち上がるようだ。


音とシンクロした後ろの映像も素晴らしく、これは両方あってのものかもしれない。

リズムは踊るって感じじゃないので、みなさんぼーっと見ていたが(笑)


22:45ごろステージが終わり、クロークに荷物を預けに行く。

ピニール袋に入れて荷物を預けるのだが、プラチナチケットは無料(一般は1000円)。

ただ、これは何人かでまとめて預けられるのだが。
(続く)


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by mahaera | 2018-08-19 00:54 | 音楽CD、ライブ、映画紹介 | Comments(0)

最新映画レビュー『ハン・ソロ/スターウォーズストーリー』 悪くはないが、普通じゃダメ


今週で終わりというので見てきました。“半ソロ”。

前作『最後のジェダイ』で、スターウォーズ熱が冷めてしまい、
この「ハン・ソロ」もなかなか見に行く気にならなかった。
若きハン・ソロの前日譚だが、まずそんなにそれに興味を持てない。
アウトローで密輸業者のハン・ソロ、それでいいじゃない。
本作では、彼の生い立ちやチューバッカやランドとの出会い、
どうしてファルコン号を手に入れ、犯罪者の世界に入ったかが、丁寧に語られる。
若いということもあるが、今回のソロ、全然クールじゃない。
この若い役者、なかなか健闘しているのだが、
脚本のせいかどうもキャラの掘り下げが浅いというか、最終的に魅力的じゃない。

途中で監督の交代劇があり、本作の監督はベテランのロン・ハワードに変わったが、それもあまり功を奏しておらず、フレッシュさに欠けるできになってしまった。
ある意味、予告編通りのものは見せてくれるが、それ以上ではないのだ。
ロン・ハワードは、近年では『ラッシュ/プライドと友情』のような良作も作るが、『ダヴィンチコード』シリーズのような凡作も作る職人監督。
堅実だが、そもそも本作と合っていたかと思ってしまう。
なんだか、ワイルドスピードとか、パシリムシリーズぐらいのライトさなんだが、スターウォーズ、それじゃダメでしょ。
まあ、見ている間はそこそこ面白いが、テレビでもいいかなあ。残念。期待が高いだけなんだけどね。
★★★

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by mahaera | 2018-08-15 13:49 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『カメラを止めるな』 この夏、1本ならこれしか選べない!

昨日、僕の周りの40代、50代女性ふたりから、
偶然にも「この映画観た?」と別々に聞かれた
映画ファンの中では話題になっていたが、
ふだん映画に興味のない女性すら興味を持つ映画、
ということで昨日行ってきました、TOHOシネマ日本橋。
というのも、新宿(一番大きい9番スクリーン)も日比谷も満席。
かろうじて日本橋で前から3列目(上映時には1列目まで入っていた)で、ここしか席が空いてなかった。
どんだけの大ヒット。今の段階では、
先日ほめたトムクル作品を抜く勢いの人気だ。

この映画、誰もが口をそろえて言うと思うが、
「とにかく、何も前知識なく、騙されたと思って見てくれ!」だ。
本当は、この先、読まなくてもいい。
というのも、まっさらで映画を見る喜びは、最初しかないから。
『アベンジャーズ/インフィニティウォー』を見た人ならわかるはず。
予告編すら、見ないほうがいい(すでに半分ネタバレしているから)。
ただ、ここには映画の面白さがつまっているし、
映画作りの熱意が伝わるし、
そしてドラマとしての感動もあるのは保証する。

本作に出演している俳優が、ほぼ全員無名なところもいい。
もともと映画学校のゼミのディスカッションから、
俳優に当て書きして行ったとのことで、
すべて無名ながらハマリ役。インディーズ映画だが、
途中でそれすら忘れてしまうほどの面白さ。
3幕構成で、後半は1幕目をなぞりながら違った意味をもたせる妙は、内田けんじ監督の『運命じゃない人』や、『桐島、部活やめるってよ』を前知識なく見た時の、多幸感と同じだ。

コピーにもある通り、前半37分は、ワンシーンワンショットのゾンビ映画だ。
廃屋でゾンビ映画を撮影している撮影スタッフに恐怖が襲いかかるという、もう何度も見た低予算映画風のスタートだ。
ところが、途中から、「あれ、今の失敗?」「今の間はなんだったんだろ」と引っかかるポイントが登場。
しかし、強引とも言えるスピード感で、それを思いつつも37分のゾンビ映画が終了する。
ここで、絶対に間違えて席を立たないように。
そこからドラマが始まる。

妥協まみれの現実の中で娘を思う愛情だけは人一倍という映画監督、
役に入り込みすぎる母、
映画作りの熱意が時には暴走してしまう娘という映画一家のほか、
現実にいそうな何も考えていないプロデューサー(三谷幸喜イズムのキャラ)、
繊細な俳優たち、すべて愛すべきキャラで、
ある意味『ラジオの時間』の映画版だが、それを超えるエネルギーがあると思う。
それはあちらがベテラン俳優たちを起用して余裕あるお芝居を見せてくれたのに対し(それが悪いわけではない)、こちらは100%感を感じさせるから。
とにかく次から次へと起きるトラブルに笑い、それをクリアする姿に感動する。
まちがいなく、今年、ベストテン級の作品。
★★★★

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by mahaera | 2018-08-13 09:36 | 映画のはなし | Comments(0)