子供の頃は怪獣映画が大好きだった。
何よりも怪獣は、ビルを破壊するほど大きくなければならない。
そしてそれと戦うヒーローも。21世紀になり、
ハリウッドで次々と怪獣映画が作られ始めているが、
元祖となる日本では、子供達は怪獣離れ。
ゲームばかりとは残念だ。
さて、前作『パシフィック・リム』は日本以外では大ヒット。
しかし制作費がかかりすぎて(『シン・ゴジラ』の約10倍)、
中国での大ヒットがなければこの続編は作られなかったろう。
そしてその間に、制作会社のレジェンダリーフィルム自体が
中国資本に買われてしまった。そうした裏事情もあるが、
今現在、宇宙からの侵略者が現れて戦うとしたら、
主力は米中ロの軍になるのだろうなあと、本作を見ていて思った。
日本人しかいない地球防衛軍が出てくる邦画と違い、
この環太平洋部隊の国籍や人種は混合。
結構、バランスに気を使っている感じがする。
時代は前作から10年後の世界。
平和が続き、巨大ロボのイエーガーの出動もほぼない。
しかしそこにまた危機が訪れ、次世代のパイロットたちが活躍する。
正直言って、前作よりもかなり落ちる。
全体的にノリが軽く、ハラハラするところが何もないのだ。
映画というよりは、テレビドラマのウルトラヒーローもの並み。
ただし、それを予算をたっぷりかけて作っている。
リアリティはなくご都合主義、ツッコミどころはあるが、
まあそれを要求されるタイプの映画じゃない。
物足りないが、子供向けと割り切って見よう。
最終決戦となるちょっとおかしな日本描写も楽しめた。
東京と富士山が近すぎ。
しかしロボットも怪獣も、今やほぼCGだな。
★★★