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旅行・映画ライター前原利行の徒然日記

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旧作レビュー『続・男はつらいよ』第2作 1969年 キネ旬9位

旧作レビュー『続・男はつらいよ』第2作 1969年 キネ旬9位_b0177242_11072397.jpg
 およそ月いちで観始めた、寅さんシリーズ。今回は2作目。
1作目が8月25日公開でこの2作目が11月15日公開というから、およそ2ヶ月半という短いインターバルで製作された。
 一作目でシリーズのフォーマットはほぼできていたが、ここではアバンタイトルが寅の夢(瞼の母に会う)という、のちによく使われるパターンが登場。また、1作目では登(秋野大作)が寅の舎弟だったが、ここでは源公(佐藤蛾次郎)がその役を担うように。
 今回、寅さんが惚れるのは、柴又の学校時代の恩師の散歩先生(東野英治郎)の娘・夏子(佐藤オリエ)。その夏子の恋人となるのが寅さんが入院した病院の医者(山崎努)。結果的に寅さんが、二人を結びつけることに。
 その失恋話(と言っても勝手に思って勝手に諦める)と並行して、ここでは寅が瞼の母に会いに行く話が。京都の連れ込み旅館のやり手ババア風のミヤコ蝶々が母親だと知って、寅は大ショック。常に勘違いしてしまう寅は笑いを誘うも、それは悲しみと表裏一体。
 しかしパターン化されているとはいえ、役者同士の間合が名人芸で、本作もハイクオリティ。知らぬは寅ばかりと、オロオロするおいちゃんと観客は一体化し、寅さんが傷つくことを予想しながらも、笑い、共感する。
 出てくる日本の風景は、まるで80年代の中国か東南アジア。カラーも昔の絵はがきのような色合いで、不思議な感覚になる。


by mahaera | 2020-06-03 11:08 | 映画のはなし | Comments(0)

旧作レビュー『男はつらいよ』記念すべき第1作 1969年 キネ旬6位 やっぱり面白い


 3月から月一で「寅さん」を観ようと思い立ち、今は3作目まで来た。僕が小学生の時、寅さんのシリーズが始まったが、映画館で見るようになったのは高校に入ってから(夕焼け小焼け)。基本的な流れは知っていたから、それまで散々テレビで見ていたのだろう。でもどの話かわからない。シリーズは様式化されていて、どの話も基本的には同じだからだ。
 主人公である寅さんが成長したら、物語にはいつか終わりが来てしまう。永遠の夏休み感は、コロナでどうにもならないこの春に引っ張りだった。

 第1作目の『男はつらいよ』。1969年の8月27日公開とあるが、寅さんにはウッドストックもアポロの月面着陸の影響もまるでない。主な舞台となる葛飾柴又は、時代を感じさせない。
 第一回目なのにいつものように「とらや」に帰ってきた寅二郎。久しぶりに会う、妹さくら。
 しかし寅は酔っ払って、さくらのお見合いをぶち壊しにしてしまう。おいちゃんたちと大げんかした寅は、再び旅へ。旅先の奈良で御前様と再会した寅は、その娘で幼馴染の冬子に惚れて、一緒に柴又へ帰ってきてしまう。その頃、さくらと隣の町工場の従業員・博との間に恋が進行していた。。
 時代を感じさせるのは、さくらの仕事がキーパンチャーだということ。昔はコンピューターに入力するのは、パンカードに穴を開ける方法だったことを思い出した。
今ではQRやバーコード管理できるが、当時はすべて情報は手入力だった。いや、大変だったなあ。
 本作は第1作目にして、すでにシリーズの型が出来上がっている。噂話をしていると寅が帰ってくる。最初は歓迎するとらやの面々だが、やがて寅が調子に乗って大失敗し、喧嘩をして飛び出す。
数ヶ月が経ち、旅の寅が旅先で美しい女性(マドンナ)に一目惚れする。その女性が寅さんを訪ねて寅やにやってくると、寅も帰ってくる。いろいろあるが寅は失恋する。
 おいちゃん、さくらをはじめとする寅やの人々、タコ社長、御前様、ガジロウもいる。ただし佐藤蛾次郎は、この一作目ではセリフがないちょい役で、やや不気味。この作品では蛾次郎の役割は、寅の舎弟の登役の秋野太作(津坂匡章)が担っている。
 とにかく伝統芸を見ているような、セリフの節回しが今見るとすごい。喋って喋って、映画というよりは舞台。その一方で被写体深度を活用して、手前、中間、奥と空間を生かして、カット割りに頼らず、多くの登場人物をフレーム内で動かす絵もいい。話も画面も密度が濃いのだ。
 とにかく「ちゃんとした」映画で、感心して見てしまったよ。★★★★


by mahaera | 2020-05-24 09:01 | 映画のはなし | Comments(0)

旧作映画レビュー『昼間から呑む』青春とは時間の無駄遣い。でもそんな旅も必要

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2011年 韓国
 新作映画が見れないので、配信されている映画を家で見る。本作は、現在編集中の本『旅シネの20年』で、旅映画というお題で他の執筆者からオススメされた1本。で、これが面白かったので紹介する。僕はTSUTAYAプライムビデオで鑑賞
 居酒屋で酒を飲んでいる4人の男。彼女にふられた男を慰めようと、翌日みんなでチョンソンのペンションに行くことに。ところが翌朝、チョンソンのバスターミナルにきたのはそのふられた男ヒョクチンだけ。電話をすると、みんな仕事もあり、くるのは明日と言われる。
 仕方なくヒョクチンは教えてもらったペンションに行くが、主人は異常に愛想が悪い。そこから優柔不断な、彼の災難が始まる。。

 始まった瞬間から、カメラワークから「なんか自主映画っぽいなあ」と感じる
 実際、制作費は日本円にして100万円以下だったという。主人公も垢抜けない。
本当に面白いのか?と不安になりながら観ていると、ペンションについて悶々とする一夜を明かしてからが俄然面白くなる

 旅に目的を持つようになるずっと前、若い頃の国内旅は遊びであり、暇つぶしだった。観光地とも言えない田舎に行き、ただ友達とウダウダして帰ってきただけの事もある。すべてがうまくいかない旅って、そういえばあったなあと思い出した。

 冬で周囲には何もない田舎のペンションに一人泊まり、明日来るという友人を待つ主人公。やることはないからテレビを観ながら部屋で酒を呑む。
 そんな宿に、「一人で来ている」という若い女性がいたら、酒を持って部屋をノックし、何を期待するだろう。中から男が出てくるまでは。

 この映画は、そんな期待と失敗の繰り返しで、なかなかソウルに帰れない主人公を淡々と追う。独特のテンポとユーモア。感情を読み取れない女たち。事態は主人公が望む方向と明後日の方向に、常に行ってしまう。でもそれが人生。

 山下 敦弘監督の『リアリズムの宿』や、ジム・ジャームッシュの『ストレンジャー・ザン・パラダイス』が好きな方なら、絶対ハマるはず。低予算ながら、アイデアというか、撮り方次第で映画はこんなにも面白くなる。面白かった。★★★☆


by mahaera | 2020-05-19 09:44 | 映画のはなし | Comments(0)

旧作映画レビュー『ハワード・ザ・ダック暗黒魔王の陰謀』ルーカスの黒歴史

旧作映画レビュー『ハワード・ザ・ダック暗黒魔王の陰謀』ルーカスの黒歴史_b0177242_11255526.jpg
「ワースト映画」と言われているものがある。
 映画史上に記憶されるダメ映画は、お金をかけたけっこうな大作で、公開前は期待されていた。もちろんネットなどない時代、真偽は映画館へ行くまではわからなかった。しかし今から思えば、お金をかけたクズ映画を押し付けられた宣伝マンも辛かったろう。
 Netflixなど配信映画を見るようになって、有料なら見ないような、ワースト映画をつい見てしまうようになった。噂は本当か、そんなひどいのか。しかし、ただ退屈でつまらない作品なら、ワースト映画としても残らない。それなりの見応えがあるのは確かだ。
 さてこの『ハワード・ザ・ダック暗黒魔王の陰謀』は、ルーカスの黒歴史として残っている1986年のアメコミ作品だ。ルーカスは製作総指揮だが、スターウォーズでその名は知られ、監督よりも前面に。監督は「アメリカン・グラフィティ」や「インディジョーンズ」の脚本家だが、不幸な監督デビューを飾り、以降は一線から消えた
 まずCG以前の時代のSFXなので、あひるのハワードは着ぐるみで、これがまたなんとも言えないデザイン。可愛くはないし、格好良くもない。むしろ不気味。このハワードの地上の恋人になるのが、ロックボーカリストのリー・トンプソン。リー・トンプソンは当時は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで大人気だったが、ここではあひるの彼女という、アンモラルなものを見せられるているような居心地の悪さ。だって、一緒に下着姿でベッドに入るんだから。このリー・トンプソンの下着姿は映画の中でも唐突で、ファミリープログラムなのにと疑問。子供は喜ばないだろ。
 ティム・ロビンスのキャラはただウザいだけだし、クライマックスの怪物はコマ撮りアニメだしと、大作なのに随所にチープ感が。自信を持って人に「ひどい映画」とすすめられるできなんだが、少し中毒性があって、しばらくすると見たくなったりもする
 まあ、見なくてもいい映画だが、それも見るのも真の映画ファン。音楽はトーマス・ドルビーで悪くない。

by mahaera | 2020-05-17 11:26 | 映画のはなし | Comments(0)

Netflixインド映画レビュー『オー・マイ・ゴッド〜神への訴状〜』壊れた店の損害は神のせい?前代未聞の裁判が始まる



 無神論者の商人が地震で店が壊れて、保険が効かないことから、神を相手取って裁判を起こす。そのことが拝金主義になっていた宗教業界の問題をあぶり出していく。さらに謎の男=クリシュナが現れて、なぜか主人公を助ける。。
 裁判で神の存在を証明するというのに、かつてアメリカ映画で『オー!ゴッド』というのがあった。あちらでは神一人だが、何しろこちらはインド。神はたくさんいるが、ヒンドゥーの神もイスラムの神も同じということで、さまざな宗派の指導者が出てくるが、中心となるのはヒンドゥー。うさん臭い拝金主義の行者が出てくる。
 途中から現れるアクシャイ・クマールが実はクリシュナなのだが、なぜ無神論者の前に姿を現したかというと、要は「神をあてにするな」ということが言いたかったから。熱心な信者は神を盲目的に信じて、自分で考えることをしない。なので悪徳グルに利用されてしまうのだ。
 最後は無神論者が神を見つけるというのも、インド的。ただ、作品としてはいまひとつテンポが乗り切れなく、題材としては面白くなりそうだっただけに残念。
by mahaera | 2020-05-01 12:46 | 映画のはなし | Comments(0)

Netflixオリジナル映画レビュー『いつかはマイ・ベイビー』アジア系アメリカ人のカップルのラブコメ。女性の方がセレブというのが新鮮


 『クレイジー・リッチ』や『ビッグ・シック』のように、今や主人公たちがアジア系のアメリカ映画でも、話が面白ければ大ヒットする。もはやアジア系アメリカ人は、低所得労働者でもなければ犯罪者でもない。2世、3世は普通にアメリカ人社会を構成しているのだ。
 とはいえ、本作はさほどエスニックさは出していない。話はどの人種にも当てはまる普遍的なもの。ただし普通のラブコメと男女の社会的立場が逆転しているのが、いま風なのだ。

 サンフランシスコに住むベトナム系のサシャと隣に住む韓国系のマーカスは幼馴染。二人は惹かれあい、初体験も済ますが、ボタンの掛け違いから別れて、16年がたった。
 サシャはメディアの脚光を浴びる新進気鋭のシェフとなり、新店舗の開店のために久しぶりにサンフランシスコに戻ってくる。家のエアコンの取り付けに来たのは、マーカスだった。久しぶりの再会だが、いまはそれぞれに恋人がいた。
 マーカスは母の死後、父の仕事を手伝い、ずっと同じバンドをしている。今の生活には満足しており、自分の狭いコミュニティを1ミリも出たいと思っていない。町を離れるどころか、町の反対側のライブハウスに出演するのも、アウェーだから嫌というぐらいだ。
 当初はぎごちなかった二人だが、すぐに昔のように距離が縮まっていく。その間にサシャはインドに行っている恋人と別れる。父の助言もあり、サシャへの愛に気づくマーカスだが、突然サシャに新しい恋人ができたと告げられる。。。

 住む世界が違う男女の恋は恋愛映画の鉄板だが、本作が今っぽいのは、女性の方が成功したセレブで、男の方は狭い範囲で満足しており上昇志向がないということ
 ただしセレブの世界に憧れは抱いていないマーカスだが、それを目の前にするとどこか引け目は感じてしまう。自分が彼女の添え物のように感じてしまうのだ。でもそんな風に感じるのは、女性だったら珍しくないことだろう。
 そしてサシャが連れてきた新恋人。。この登場シーンには大笑いだが、予告でもバラしているし、カメオではなく出演シーンが結構長いので書いてもいいだろう。キアヌ・リーヴスだったら、平常心ではいられないはずだ。
 ここでのキアヌは、本当に胡散臭くて嫌な男を楽しそうに演じている「僕は尊敬するよ。売れないバンドをずっと続ける行為は尊いことだ」なんてキアヌに言われたら。。

 劇中でマーカスが組んでいるバンドは、ポップなラップを演奏するのだが、これが結構いい。アマチュアっぽさを残しているが、洗練されているのだ。
 まあ、都合のいい展開とか、マーカスの心の葛藤がわかりにくいとか、できには不満もあるのだが、恋人同士にはいろいろなパターンがあっていいじゃない、幸せは人それぞれっていうテーマは新鮮だったよ。
 男は仕事から帰って女性が癒してくれるのは当たり前だと思っているが、女だって癒されたい。相手はマッチョでなくても上昇志向が強い男でなくても構わない。だって自分は自立しているからということ。
 まあ、日本のサラリーマンには難しいだろうけど。。★★★
by mahaera | 2020-02-27 09:47 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『チャーリーズ・エンジェル』リブートの必然が感じられない、失敗作か


 キャメロン・ディアスらが出たあの作品の続編ではなく、今回は全くの新作リブート作品。SONYはスパイダーマンといい、リブート多いなというか、ネタがないかと思うが。これも今、リブート作る必要あるのかなあという感じだった。

 今までと違うのは、エンジェルたちは3人ではなくて、かなりの数がいるということ(世界各地にエンジェルたちがいる)。
また、TVシリーズ、前回の映画版と時系列にはつながっており、その組織が発展し、世界的な組織になったということになっている。
今回はリブートの第1作目ということで、主人公の女性が事件に巻き込まれ、活躍して最後にはエンジェルになるという話だ。

 時代を反映して、今回のエンジェルたちには“おっぱい”“お尻”というお色気要素はほとんどない
胸の谷間を強調させることもない。
エンジェルたちはみなスリムで、男勝りのアクションを見せる。
前作もアクションはあったが、全体的にお色気アクションなので、ガチでファイトというのとは違う。

 ストーリーやドラマには正直言って目新しいものは何もない。キャメロンが出ていた前作は、それをワザとパロディにした脱構築が新鮮だったのだが、今回はそれもない。
アクションもドラマがなければ、ただ目の前で消費されていくだけ。結果、リブートの必然性は感じれず、アメリカでは不評で期待はずれの興行成績に終わった。それも納得だと思う。画面を見ながら、ただ、時間が消費されていくのを感じた。★★
by mahaera | 2020-02-23 11:13 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~』昭和の松竹喜劇を見ているように素直に笑って楽しめる


 太宰治の小説を劇作家ケラリーノ・サンドロヴィッチが2015年に舞台化。評判を読んだ作品を、舞台でもキヌ子を演じた小池栄子を同役に配役し、『八日目の蝉』の成島出が監督した喜劇。
 コメディではなく、あえて喜劇としているのは、どこか懐かしい昭和の松竹喜劇の雰囲気を全編に漂わせているから。こういうのは一つ間違えると目も当てられない、自分に酔ったような作品になるのだが、本作はそこをうまく乗り切っている。
 リアリズムではなく、舞台を踏襲した“芝居”として見ていられるので、気楽に俳優たちのドタバタを楽しめるようになっているのだ。

 戦後まもなくの東京。文芸誌編集長の田島(大泉洋)は優柔不断だが女にはモテる男。
 そんな彼が疎開先から妻と娘を呼び寄せる前に、付き合ってる女たちと縁を切ろうとする。
 そこで闇市のガサツな運び屋のキヌ子(小池栄子)を雇い、偽の妻を演じてもらい、女たちに別れ話を切り出そうと考えるが。。。

 時代が戦後まもなくの東京というのが、どこか朝の連ドラの世界のようで、リアリティがない分、これは虚構の世界の物語ということで、喜劇らしいオーバーなリアクションに入り込める
 例えば“寅さん”の世界の俳優たちが、オーバーな演技をしても邪魔にならないのと同じだ。虚構世界が成立しているから、観客も納得して没入できるのだ。

 なので、女たちと別れるために、偽の妻を登場させるという、回りくどいアイデアもすんなり受け止められ、そして「次はどんな女性が出てくるのかな」と期待して楽しめる。偶然もご都合主義ではなく、楽しく感じるのだ。
 大泉洋が最初、ソロで出てきている部分はあざとい演技が鼻につくところもあるのだが、小池栄子が出てきてそれに絡みだすと、それがちょうど良い塩梅になってくる。
 誰もが絶賛している小池栄子は、舞台での経験もあり、見事に役をものにしているからだ。小池栄子が出ているシーンはよく、大泉洋だけのシーンはまあまあというと言い過ぎだろうか。大泉洋は人と絡んでいる時はいいが、一人芝居的なものはイマイチかなと。
 浮気が“社会悪”として、ネットの集団リンチに合うこのご時世。これが実際の話だったら主人公は大悪人だが、せめて映画の世界は彼のダメっぷりと、女の反撃を楽しみたい。退屈することなく、気楽に楽しめる作品だ。★★★


by mahaera | 2020-02-15 09:57 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『グリンゴ/最強の悪運男』もっと面白く転がりそうなんだが演出がモタモタ


2/7より公開
 負け犬人生を送ってきたマジメなサラリーマンが、逆転を図って偽造誘拐を企てるが、本物の誘拐犯や殺し屋などが現れ、事態は意外な方向へというコメディ。

 製薬会社で働くハロルドは、ある日、自分が働く会社が売られ、職を失うことを知る。
 上司は昔の友人だが自分をただ利用していただけで、妻もその上司と浮気をしていたことを知り、やけになったハロルドは工場があるメキシコで自分の偽装誘拐を企む。
 ところがその工場では医療用大麻を製造しており、ギャングの息がかかっていたことから、本物のギャングがハロルドを探しだすことに。
 一方、上司はハロルドが死ねば保険金が入ることに気づき、殺し屋を送り込む。
はたしてハロルドは、両方の追っ手から生き延びることができるのか。

 こう書くとかなり面白そうなコメディだが、実際はなんだか不完全燃焼。芸達者な俳優も揃えているのに、なんだかテンポが悪い。特に前半はモタモタしていて、要は話が転がるまでの状況説明が長いのだ。
 なのでその辺りは、もう最初からピンチになっていて、゜そこからの回想にしてはしょるとか、最初は説明不足でも後からわかってくるとかにすべきだったのかな。何しろハロルドが、「さらわれる」までが主人公が冴えないこともあり、かったるい。
 ようやく面白くなるのは、2/3を過ぎたぐらいから。悪い上司になるのは、ジョエル・エドガートン
最近では監督も務めているが、本作ではその兄のナッシュ・エドガートンが監督。
そして悪い上司もう一人がシャーリーズ・セロン
彼女は制作も兼ねている。
多分、このあたりの人事から決まった企画なのなあ。
なので出番も多い。
脇役では『第9地区』のシャールト・コプリーがいい感じ。あまり顔に特徴がないので、誰だか気付かなかっけど。

ということで、ちよっと残念。テレビで見るならちょうどいいというぐらいかも。

★★☆


by mahaera | 2020-02-07 11:58 | 映画のはなし | Comments(0)

最新映画レビュー『バッドボーイズ フォー・ライフ』17年ぶりの3作目。景気の悪い世界のせいか、ややこぢんまり


 実はこのシリーズ、観たことがなかった。
そこでこの新作の試写の前に、過去作の『バッドボーイズ』、『バッドボーイズ2バッド』を見たけど、景気のいい話で、銃撃戦、カーチェイス、爆発、ヘリコプター、銃撃戦、爆発、カーチェイス、そして爆発

 「パツキンのオンナをしたから舐め回すようにして撮り、流行っている音楽をかけ、高級車を破壊して派手に炎上、なんならヘリも炎上」という製作のシンプソン&ブラッカイマー・イズムを具現化したマイケル・ベイ、ある意味面白い。
要はバカ映画なんだけど、バカ映画でも失敗作はある。
バカじゃ作れないのだ。
特に『バッドボーイズ2バッド』の最後の20分の過剰さは、「マッドマックス」のよう

 さて、17年ぶりとなる新作は、マイケル・ベイ監督ではないものの、そんなことは微塵も感じさせない、ブラッカイマーイズム満載の作品だった。
銃撃戦、カーチェイス、爆発、ヘリコプター、銃撃戦、爆発、カーチェイス、そして爆発。。。またかよ!
 アクション担当のウィル・スミス、お笑い担当のマーティ・ロレンスの漫才コンビは、どんな状況が切羽詰まっていても、おしゃべりは欠かさない。アクション進行が滞ってもだ。またかよ!

 ただ、今回の映画は全2作と比べると、ウエットさが。
実は事件の裏にはある秘密が。。って突っ込みどころ満載なのだが、登場人物もみな大人、というかジジイになった。
そして最初の作品見てた若者も、今やみな中年。
なんでオヤジサービス的な展開が用意されているのだ。
まあ、映画の中でぐらい、お気楽でというのは、『ワイルドスピード』シリーズしかり、いいけどね。
というわけで、意外に楽しめたよ。★★★


by mahaera | 2020-02-06 18:10 | 映画のはなし | Comments(0)